あらすじ
大学院生ザカリーが図書館で出会った、著者名の記されていない本。そこには誰も知るはずのない、彼の少年時代の不思議な体験が記されていた。本の秘密を追う彼は謎の男に導かれて魔法の扉をくぐり、どことも知れない地下に広がる〈星のない海〉の岸辺にある、物語で満ちた迷宮にたどりつく……めくるめく物語の魅力を巡る傑作本格ファンタジー。/解説=川野芽生
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Posted by ブクログ
構成が独特で、都度都度別の話が挿入される。この挿入話も様々な、重要な伏線を持っている。初めての構成で少し読みにくいけれども、こういうの結構好き。頻繁に出てくる「蜂蜜」と「蜜蜂」が若干字面的に読みにくいのが玉に瑕かも。
構成もあってなかなかに難解で、伏線は多分一度で全部把握はできない。何回も読み返したくなる本だと思う。
ファンタジーとしても少し変わっていて、一度異世界(?)へ行くチャンスを掴みそこねたところから始まる。そして、そのファンタジー世界も全盛期ではなく、既に寂れた忘れ去られつつあるものになっていて、少しもの悲しい。例えるならハリポタ世界に来た!と思ったらホグワーツはほぼ廃墟だった、みたいな…?
ちょっと恋愛要素もある。終わりごろにえ!なんか伏線あったっけ!?っていう感じで。
ここ数年の一番のヒット。買います。