【感想・ネタバレ】不毛地帯 第一巻のレビュー

あらすじ

拷問、飢餓、強制労働――11年に及ぶ地獄のシベリア抑留から生還した壹岐正は、第2の人生を商社マンとして生きる事を決意する。「商戦」という新たな戦いに身を投じ、戦後日本の高度成長を陰に陽に担った男を活写する、記念碑的長編。

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初めて『不毛地帯』を読んだとき、圧倒的な感動が胸に押し寄せ、しばし呆然としてしまいました。けして、楽しいばかりの話ではありません。戦争の話、抑留の話、友の死、そして―。
“結局、古き良き昭和の話だよねー”と言う人もいるでしょう。でも、そんな陳腐な言葉は寄せ付けないほどのドラマがここにあると、私は声を大にして言いたい!!
また、私が山崎豊子さんの作品の中で一番『不毛地帯』を好きな理由は、途中はいろいろな困難と挫折に見舞われながらも最後に「救い」があるからです。油田がねえ…。彼女ともねえ…。いかん、ここからはネタバレ!!
さてさてどんな救いなのか?は、あなたの目で確かめてください。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

シベリア抑留が過酷さ、いつ帰れるかもわからない希望がない状況で、寒さと飢えに耐え忍んできたかを実感した。一人だけで他の場所に移動させられ取り調べを受けたり独房に入れられたりと、そんな時も途中で会った日本人に気遣うところは、なんと人間のできた人だと感心した。途中、堀が自死するところはなんともいたたまれず、若いが故の咄嗟の判断なのか、もっと泥臭く生き抜いて欲しかった。
人間は、ある意味どんな時も最後は精神力の強さが必要だと平和ボケしている普段の生活を考えさせられた。

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2024年10月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 瀬島龍三氏の生き様については、「人間的魅力の研究」「幾山河」などで読んでいます。山崎豊子さんの「不毛地帯」、大作・力作だと思います。第1巻が638頁(2009.3発行)、第5巻まであります。気合を入れて読んでます。第1巻、濃密でした。壹岐正(瀬島龍三がモデル)の生き様。大本営参謀、関東軍参謀、シベリア抑留、ソ連の非道さ、引揚、家族との生活、商社に就職・・・。読んでて、ロシアのウクライナ侵攻と重なってきました。ロシアは人口の五分の一が囚人(国内外、非合法)、囚人で国家建設。帝政ロシアからの伝統とか。う~む

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2022年09月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

終戦後に派遣された旧満州でソ連軍に抑留され、壱岐正は11年にわたりシベリアで理不尽な扱いを受ける。帰国後、近畿商事の大門社長に手厚く迎えられ、現場を見ることが大事とアメリカ出張の同行を求められる。一方、義父からは政治を志さないのかと諭される。11年の空白を埋めながらこの後、壱岐がどのように身の振り方を決めていくのか、アメリカ出張で何かが変わるのか、2巻に続く。

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2024年06月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

300ページ以上続くシベリア抑留が予想以上に長くて若干退屈でしたが、それ以降はかなり面白い!!また、後々シベリア抑留での話がいろいろ伏線にもつながるとの事ですので、続きがかなり楽しみです♪

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2021年03月31日

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