【感想・ネタバレ】名探偵のはらわた(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

「亘(わたる)君、君は真実を語るべきだ」農薬コーラ毒殺魔、局部切断女、そして恐怖の三十人殺し! 昭和史に残る極悪犯罪者たちが地獄の淵から甦(よみがえ)り、現代日本で殺戮の限りを尽くす。空前絶後の惨劇に立ち上がった伝説の名探偵は、推理の力でこの悪夢を止められるのか。「疑え――そして真実を見抜け」二度読み必至の鮮やかな伏線回収、緻密な論理(ロジック)による美しき多重解決。本格ミステリの神髄、ここにあり。(解説・若林踏)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

第一章のラストが物凄くアツかった!はらわた、古城、浦野、主要3人のキャラがとても好き。はらわたの浦野に対しての憧れ、防刃ベストを貸してもらうところかわいかった。けどしんどいな。
浦野さんもかっこいー。基本紳士なのに、「かまわないぜ」とかそんな言葉遣いもするので、、めʒ 。
古城さんもかなり好っきや。手荒でだらしなくて、しぶとくておっかしくて。「八重定事件」が一番好き。真相にド肝抜かれたのと、ラストがなんだか切なくて。徐々にはらわたが子供を叱るように古城さんを扱っていたのが面白かったです。最終章のハラハラドキドキの没入感が凄かった。作者には珍しくハッピーエンドで、鬼歓喜です。読み終わった後もこの二人をまだ見たいなと思うほど、お気に入りです。オカルトミステリー(コメディ)。

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2025年12月05日

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ネタバレ

過去に凄惨な事件の舞台となった土地で連続放火窃盗事件が発生
犯人を突き止めるべく探偵とその助手である原田亘が現地へ赴くのだが…

この方の作品はメインの推理が終わってまだ半分以上ページが残っているのでその後どうなってしまうのかワクワクします

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2024年07月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

気になっている白井智之さんの作品がいくつか手に入ったので、ウキウキで読んでみた。
昭和の極悪殺人鬼達の魂が地獄から蘇り、現代人に乗り移って殺戮をまた始めてしまう、という読み手を惹きつける最悪な設定。
めちゃくちゃぶっ飛んでいる設定だなぁと思い読み始めたが、しっかり推理でミステリを感じさせてくる特殊設定ミステリであった。
それでいて、伏線がこじつけではなく、ストーリーがストーリたる所以になるものであったので、推理で「それはないでしょ!」みたいな気持ちになることもなくスッキリ読めました。
著者の中で今作はそこまでアクが強い作品ではないらしいので、もっと独特なのも読んでみたいなと思いました。

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2024年02月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この人の作品を読むのは3作目。
一筋縄ではいかないんだろうな〜と思って読んでいたけど、案の定の展開に。
いきなり重要人物が死んで裏切られて実際の事件をオマージュして多重解決をしてヤクザが抗争しててファンタジーしてて、どう考えても詰め込みすぎなのにムダがないというか、ミステリとしての完成度が高くて最高でした。この作者の本格モノが読みたいと思ったら名探偵のいけにえがそうっぽくてめっちゃ楽しみ。

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2024年08月31日

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ネタバレ

過去の事件の模倣犯ではなく、そのときの真犯人が現代に蘇って似た事件を起こすという設定が面白かった。自然と過去の事件の情報を洗い直すことになるし、そこで新事実が判明したりする。二重に事件を解決していくという離れ技が出来てしまうのは、伝説の名探偵も現代に蘇ったから。
地獄から蘇ってくるなんて設定は現実味はないのだけれど、推理小説としてしっかりと伏線がはられ、点と点が思わぬところで繋がり、矛盾なく解決していくさまは見事だった。思い返してみても、無駄なものがひとつもない。オマージュがこんなにうまくハマることってあるんだ。
探偵のキャラクターも面白い。生ける菩薩のような浦野、真面目な若者はらわた君、口も素行も悪いが名探偵の古城。特に古城のセリフは皮肉が効いていて好みだった。
どの事件も驚きと共に楽しませてもらった。

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2024年08月22日

匿名

ネタバレ 購入済み

あの世から蘇った亡者達が起こした事件を解決していくオカルトミステリ?
登場人物も多く内容もややこしく感じました。名探偵の生贄の方が好みだったかな。

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2025年05月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

過去に猟奇事件を起こした犯人たちが現代に召喚され、同じような事件を起こしていく。さらに他の人に憑いて渡ることができる。同様に生き返った名探偵と助手がその事件の解決に奔走するという、すごい設定のミステリ。
設定はぶっとんでいるが、推理の過程は本格的。至る所に散りばめられた違和感のある情報が綺麗に回収された。
面白かったけど、設定がぶっとんでいるだけあって、結末にもものすごい驚きを期待してしまったため、若干物足りなさはあるか…?でも面白かったのは間違いない。

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2025年03月02日

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ネタバレ

この人の作品はB級オカルト映画を観ている感じになる。
名探偵が死んで蘇ったと思ったら中身が残念だし、事件がけっこうむごい…。
この本の最後の事件はちょっと面白かったかな。

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2024年08月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【収録作品】記録/神咒寺事件/八重定事件/農薬コーラ事件/津ケ山事件/顚末

日本犯罪史に残る最凶殺人鬼たちが、儀式でよみがえり、また殺戮を繰り返し始める。
名探偵・浦野はよみがえった殺人鬼の一人に殺されるが、明治生まれの名探偵・古城が地獄からよみがえって浦野の体に入り、鬼の正体を暴いて、滅ぼす。
浦野の助手だった「はらわた」こと原田亘と共に。

大量殺戮だが、エログロ描写はほとんどなくて、フラットな語り口なので読みやすい。けれど、よく考えると、乗っ取られた人たちの人生とか、加害者(とされてしまう)遺族とか辛い。そっちがテーマではないのだけれども。

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2024年05月26日

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