【感想・ネタバレ】現代語訳 学問のすすめのレビュー

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Posted by ブクログ 2024年03月24日

お札が変わるということで、タイトルと著者は知っていたものの、内容を知らなかったので読んでみた。
最高の自己啓発本。特に独立の部分については、サラリーマンとして考えさせられるものがあり、起業や副業が当たり前になった世の中で、あらためて個としての独立が必要と感じた。サラリーマンとして生活しているだけでは...続きを読むアリと一緒。強烈。
中学生高校生ぐらいで読みたかった。

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Posted by ブクログ 2024年03月05日

多くの人はタイトルこそ知っているが中身を読んだことはなく、「天は人の上に人を作らず、人の下に人を作らず」なんていう1番最初のフレーズだけを知っている。何ならその次の文をついでに覚えて「そうじゃないんだよ」とマウントを取ろうとする。この本を全編読むと福沢はそう言った人々をばっさり切り捨てていることがよ...続きを読むくわかる。

平易な文章ながら力強い。明治初期に書かれている本なのに不思議と古臭さが全くなく、現代にも通じるものばかりな事にひたすら驚く。お世辞抜きでそこら辺の自己啓発本読み漁るくらいならこれ1冊熟読した方がいい。

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Posted by ブクログ 2024年02月25日

日本国民に対して危機感を伝える本書。
特に国民の学問の程度を嘆いている。
あれこれ文句を言う前にまず勉強せよとのこと。
その人の職の苦労を知らずに主観で語るなと。

また、政府と国民の関係を良好に運ぶために我々がすべきことが書かれている。
結論を言ってしまうと、学問をし、知識や見聞を広め、一般常識や...続きを読む教養を身につけなさいとのことだ。

非現実的な例だったが、悪い政府に対しては自分とその子ども、さらにその先の子孫を通じて改善されるまで抗議しろと。彼の気概が感じられて良い。
そして、国民との約束を守る良い政府であるなら、素直に従い、面倒を起こさないことが平生だということだ。
これに関しては、良い政治を行い国民を正しい方向に導くならば、我々も従順な態度を示し政府に付き従うだろう。
しかし、官僚の不祥事が続く昨今では、我々は政府に対する不安を拭うことは到底出来ない。

不安という感情は人を懐疑的にさせる。この時の心理状態は非常に不安定で、そう易々とその政府が安全地帯と称した場所には怖くて動けない。
いや、道が分からないからなのかもしれない。
その時点で政府はまず国民を安心させることが先決であるように思う。

政府に対し、国民は全て批判し忌み嫌っているわけではない。そこは誤解しないで頂きたい。
だが、政府側の手段が判然とせず、不要な誤解を招き、導き方が強引なだけだと信じていいのか。
我々が危険地帯に癒着し続けているならば、安全地帯までのプロセスを明確にし、示し導くのが筋ではないか。今のままでは国民は対岸に渡れぬまま犬死にするようなものだ。


前述していたのだが、政府に対して私観で語ってしまい申し訳ない。
だが、私の意見を言語化し表現するには必要なことだった。気分を害された方、ご了承願いたい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年10月27日

社会の役に立つ学問をせよ
読書は手段、学問も役に立つための手段
活発に色々な分野の人と人間交際せよ
演説大事
識見と行動力のバランス
それぞれが自分の頭で判断して成熟した判断を下せるようになれ
学問の要は活用にあり、仕事を学問を試すチャンスととらえよ
人間の知性や人間性は花のさくきのようなもの、栄誉...続きを読むや人望は最多花のようなもの

栄誉や人望は努力して求めて相応のバランスを取ること、ますではかる

表情や見た目が快活で愉快

人間交際の本質は仲良く素直につきあうことにある

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Posted by ブクログ 2023年10月19日

「学問のすすめ」は日本国民全員が読むべき物であると胸を張って言うことができる。これから学問を修める者だけでなく、全てだ。

ここまでユーモアに書かれているなら今の高校生にも読むことができると思う。もっと堅い物だと思っていたら全くそのようなことはない。是非、この学問のすすめで学問をすすめられてほしい。

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Posted by ブクログ 2023年09月27日

超良本。
日本人なら読まなければならなかった。
もっと早く読めばよかったと後悔。
時代を超えて必要な本質やこうあるべき、日本人として成長していくための助言が書いてあります。

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Posted by ブクログ 2023年07月20日

『学問のすゝめ』がこんなに愉快な本だったとは!まさかの、あっという間に一気読み。

もともと若い学生に向けて、なぜ学問が必要なのかを説いた本なので、ユーモアに溢れ、そして想像以上に易しい。
恥ずかしながら、福沢諭吉、『学問のすゝめ』というだけで、自分には到底理解できないであろう古語で書かれた難しい哲...続きを読む学書と思い込んでいた。
しかし、そもそもは女性や子どもも読んだ明治のベストセラーである。多くの庶民が手にした本だ。
面白くないわけがない。

福沢諭吉の物事の本質を捉える能力のすごさに、言葉を失う。
当たり前のことに、なぜ疑問を持つことができたのか。
本当に正しいのか?と疑う視点はどのように養われたのだろう。
こんなのおかしい!間違っている!という率直な自分の気持ちに焦点を当て、道を正してきた福沢諭吉はやはり万札の肖像にふさわしい。
諸外国に負けないために、日本人はどうするべきかという視点は現代に通じるところもあり、とても新鮮な気持ちで読んだ。

『福翁自伝』も絶対読みたい。
そして『学問のすゝめ』の文語体版にも挑戦したい!

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Posted by ブクログ 2023年06月27日

明治5年から明治9年まで発表された、17冊の分冊をまとめたものが、「学問のすすめ」です。

「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」

「学問のすすめ」が勧める学問とは何か、それは、社会の役に立つ実学である。そして、実学をすべての人が、学ばなければならない。

・人は学ばなければ、智はない。智...続きを読むのないものは愚かな人である。
・天は富貴を人に与えるのではなく、人の働きに与える
・一生懸命にやるべきは、普通の生活に役立つ実学である。
・学問をするにあたっては、西洋の翻訳書を調べ、だいたいのことは漢語を使わずにできるだけやさしい言葉で対応すべきである。若くして学問の才能があるものについては、西洋の原文を読ませる。
・自由とわがままの境目というのは、他人の害となることをするかしないかにある。
・日本中ひとりひとりに生まれつきの身分などといったものはない。ただその人の才能や人間性や社会的役割によって、その位というものが決まるのだ。
・国民の徳の水準が落ちて、より無学になることがあったら、政府の法律もいっそう厳重になるだろう。もし反対に、国民がみな学問を志して物事の筋道を知って文明を身につけるようになれば、法律もまた寛容になっていくだろう。

・独立の気概がない人間は国を思う気持ちも浅い。
・国内で独立した立場をもっていない人間は、国外に向かって外国人に接するときも、独立の権理を主張することはできない
・独立の気概がない者は、人の権威をかさに着て悪事をなすことがある
・要するに、国民を束縛して、政府がひとり苦労して政治をするよりも、国民を解放して、苦楽を共にした方がいいではないか、ということなのだ。

・この「学問のすすめ」という本は、もともと民間の読み物、あるいは、小学校で使う本として書いたもの
・つまるところ、人民の気概がなければ、文明の形も結局無用の長物となる。
・およそ、世の中の物事は、進歩しない者は必ず退歩する。退歩しない者は、必ず進歩する。進歩も退歩もなく、そのままのところに留まる者はありえないのが理屈である。

・税金は気持ちよく払え およそ世の中に、何かうまい商売かといって、税金を払って政府の保護を買うほど安いものはない
・ダメな政府に対してとるべき手段
 ①信念を曲げて政府に従う のはたいへんよくない
 ②力をもって政府に敵対する のは、もちろん一人でできることではない、かならず仲間が必要となる。これは内乱である。
 ③身を犠牲にして正義を守る とは正しい道理を唱えて政府に訴えること これが上策の上である
・人間の心身の動きは2つ
 ①個人としての働き
 ②社会人としての働き
・かえずがえすも、世の中で頼りにならないものといったら、「名分」である。
・観察し、推理し、読書をして知見を持ち、議論をすることで知見を交換し、本を書き演説することで、その知見を広める手段とする
・人間の見識品格は、ただ、広い知識をもっていることによって高くなるものでもない。
・信じることには偽りが多く、疑うことには真理が多い。
・西洋諸国の人民が、今日の文明に達した原因も、すべて「疑うこと」というこの一点から出ている

・西洋の風俗を、ことごとくすばらしいものとして信じてはならない。わが国の風俗を、ことごとくダメなものとして疑ってはならない。
・自分であれこれ考えるのは、学ぶことにはおよばない。

・一杯、人、酒を呑み、三杯、酒、人を呑む。

目次
はじめに 今、なぜ、現代語訳か
初編 学問には目的がある
第2編 人間の権理とは何か
第3編 愛国心のあり方
第4編 国民の気風が国を作る
第5編 国をリードする人材とは
第6編 文明社会と法の精神
第7編 国民の二つの役目
第8編 男女間の不合理、親子間の不条理
第9編 よりレベルの高い学問
第10編 学問にかかる期待
第11編 美しいタテマエに潜む害悪
第12編 品格を高める
第13編 怨望は最大の悪徳
第14編 人生設計の技術
第15編 判断力の鍛え方
第16編 正しい実行力をつける
第17編 人望と人付き合い
解説
おわりに

ISBN:9784480064707
出版社:筑摩書房
判型:新書
ページ数:256ページ
定価:820円(本体)
発売日:2020年05月20日第57刷

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Posted by ブクログ 2023年06月06日

150年前に書かれたとは思えないほど現代にも通じる内容で勉強になった。福沢諭吉の本を初めて読んだが、クスッと笑ってしまうようなユーモアに溢れた比喩が多かったり、誰にも媚びずに孔子や当時の欧米をもバッサリと切ってしまう人なんだと知れて面白かった。
福沢諭吉も作中で言っている通り、どんなに良い内容の本で...続きを読むも原文のままで文体があまりに古いと読む気がしなくて結局後世に伝わらない。それは非常に勿体無いことだと思うので、現代語訳してくれてとてもありがたいです。

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Posted by ブクログ 2023年05月03日

一万円札でお馴染み、福沢諭吉のベストセラー。

有名な「天は人の上に人を造らず」から始まる明治初期の超ベストセラーを現代語で分かりやすく読める一冊です。

江戸時代の封建的な雰囲気がまだ残っていたであろう明治の初め、海外列強諸国に飲み込まれまいと近代国家に変遷していく最中に、国民にとっての「学問の大...続きを読む切さ」を当時の国民目線でわかりやすく書いたことがベストセラーになった理由なんだと、実際に読んで納得した一冊でした。

しかも、令和の現在、日本周辺にも地政学的リスクが迫り、SNSにはポピュリズム的な言動が溢れ、テクノロジーが精巧なフェイクニュースを簡単に大量生産可能としている中、他者に依存することなく、自らが独立した自分の頭で考えて行動することの重要さは、明治初期と変わってないどころか、むしろ増していて、この本に書かれていることは現代人にも通用する内容だと思いました。

ボーっとしてると、いまの日本も将来どうなるかわかりません。武力ではなくペン(知識と知恵)で武装し、国家の品格と文化で独立を維持するために、学問をすすめる必要がいまなおのことある、と感じました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年05月05日

「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず、と言えり。」

自由・独立・平等について明快に説いたこの一説は、単なる人権平等を説いたわけではないのは周知の通りである。

人は皆、同じ権利を持っている。
しかし、世の中には富める人も貧しき人もあり。貴人も下人もある。
なぜか、
それは賢人と愚人との差に...続きを読む、学ぶか学ばぬかがあるからだ。
ゆえに学問、特に実学に関する学問に励み、実践することを福沢はすすめる。

学問のすすめが出版されたのは、幕末から明治という日本の歴史の中でも変革期に属する時期である。
幕末から明治にかけて起きた大きな変化といえば、士農工商の身分の差が無くなったこと、これに尽きるであろう。

260年間、徳川幕府が築き上げた武士の世、いわゆる武家制度は、黒船来航と共に明治維新の風に吹かれて真っさらになった。
大きな変化だ。大きすぎる変化である。
当時の人々はさぞ不安になったであろう。
今までの枠組みや当たり前が根底から覆り、真っさらになったのだ。拠り所が無くなったのである。

「一身独立して一国独立す。」

そんな中で福沢諭吉はこの一説で、明治初期における多くの志ある者達を、拠り所を無くした者達を奮い立たせた。

学問を拠り所とし、学問によって一身独立し、引いては我が日本国も諸外国と対等になるために独立しなければならないのだと、福沢は熱く明快に説いたのである。

しかし、学問だけしていては、頭が大きくなるだけで図体は全く動けないであろう。

「識見と行動力を兼ね備えよ。」
これも学問のすすめで説いている重要な一文である。

行動活潑にして識見乏しき弊。
識見高くして行動不活潑なる弊。

志を根差して見識も行動も兼ね備えてこそ一身独立できるのである。
そこに性別も年齢も環境も関係はない。

この学問のすすめに励まされた明治の志士たちは、互いを高め合い、自身の独立と国家の独立を推し進めていった。
その道の先にまさに我々が、いま、立っている。
そのことを思うだけで、居ても立っても居られなくなるのは私だけだろうか。

我々は歴史という名の巨人の肩に乗っかっている。
過去を尊び、過去から学び、そして過去を超えていかねばならない。

「文明の遺産を受けて、まさしく進歩の最前線にいるのだから、その進むところに限界を作ってはいけない。いまより数十年後、後の文明の世では、いまわれわれが古人を尊敬するように、そのときの人たちがわれわれの恩恵を感謝するようになっていなくてはならない。」

この世に生まれたからには一身独立し、社会に貢献する。
そのために一生を賭けてなすべき志は何か。
志を支える見識は何か。
見識を身につける学問は何か。
見識をどのような行動に結びつければ、志を実現できるか。
明治の人々が日々想いに耽っていたであろうこれらのことを、令和に生きる私も自分自身に問い続けたい。

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Posted by ブクログ 2023年04月04日

あの有名な誰もが知る「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」の本当の意味を知りました。

単なる「人権の平等」についての話しではなく、
「無知無学」がどれほど恐ろしいかに気づかされました。

今、世の中で、「リスキリング」、「アンラーニング」、「リテラシー」など、様々なワードが、あふれています...続きを読むが、この本には普遍的なことが沢山記載されています。

現代語訳ですが、それでも、著者の人となり、想いや、息づかいが充分伝わってくるような内容でした。
年齢問わず、お薦めできる価値のある本です。

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Posted by ブクログ 2023年01月17日

あれ江戸時代って最近終わったんだっけ、と錯覚するほど今にも当てはまることが多い。現代語訳でどこまで意訳されたかわからないものの、令和5年現在でも読む価値がある。というか読んだことがない人は読んでみて欲しい。「ひどい政府は愚かな民が作る」、「政府と人民は対等である」。

最近、ひどく落ち込んだり何かに...続きを読むすがりたくなった時、心の拠り所になるものはあるかと聞かれて答えられなかった。「宗教」が一つの答えらしいが、この本はそれ以外の答えを提示してくれた気がする。

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Posted by ブクログ 2022年12月18日

これ、本当に明治時代に書かれたもの?というのが素直な感想。例や比喩には時代を感じるが、考え方などは今の時代でも通ずるものが多く、福沢諭吉の先を見通す筋(すじ)力に感嘆した。
ドキリとした文言に「読書は学問の技術、学問は物事をなす技術」とあり、読書で終わらず物事をなす段階までやれよという言葉が隠れてい...続きを読むると感じた。
また、現代に通じるが故に今の日本の状況と自分の考えについて思い直すことがあった。国民と政府の関係の考え方はこれから必要になるものではないかとも思う。
学問は判断力をつけるためって言葉、慶應卒のDA○GOさんも言ってたなぁ…

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Posted by ブクログ 2022年12月11日

みんな福沢諭吉さんを勘違いしてないか??
人権の平等を説いただけの人として認識しているなら間違い。


有名なフレーズ「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」は一度は聞いたことがあるかもしれない。
でもこのフレーズだけで、福沢諭吉が人権平等を訴えた人だとするのは浅い。
実はこの続きがあり、それ...続きを読むを読めば深い意図がわかる。

福沢諭吉は言う、「世の中には賢い人、愚かな人がいる。金持ちも貧しい人もいる。」と。
生まれた時は平等なはずなのに差が生まれる要因は、学ぶか学ばないかだとしている。
それは本当にそのとおりだろう。

有名なフレーズで終わっていてはもったいない。
他の事でも上辺だけ、一部分だけみて分かった気になってる事がありはしないだろうか?
この本だけに限らず、全体を読まないと間違った解釈をしてしまっている可能性があるということを認識しておくべきだと感じた。

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Posted by ブクログ 2022年10月02日

広く知れ渡っている名著だからという安易な動機で読んでみたが、福沢諭吉が現代でも通用するだろう考え方を明治の初めから持っていたことに驚き、彼が懸念した方向に進んでしまっている日本が心配になった。その一員としては、この本をきっかけに今までの自分を恥じて、高い志を持って日々過ごしていきたい。

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Posted by ブクログ 2024年04月02日

名前だけならみんな一度は聞いたことがあるはずの学門のすすめ。やっぱり原文だと堅苦しいし、わからない言い回しもあってハードルが高かった。齋藤孝先生の本はすーっと頭に入ってきて読みやすい。たまたま実家にあったから読んでみたけど、何十年も昔から大切なことは変わってないんだなって思った。

学び続けること、...続きを読むその学んだことを使って新たな価値を生み出すことが求められている。平々凡々な私に新たな価値なんて大それたもの、見出せる気はしないけれど。

最近また本を読むようになって、新しい知識を得るって楽しいことなんだってことを再確認できたから、まずは自己満足でも好奇心に身をまかせて知識を増やしていきたいな。

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Posted by ブクログ 2024年01月13日

・およそ世の中の物事は、進歩しない者は必ず退歩する。退歩しない者は、必ず進歩する。進歩も退歩もなく、そのままのところに留まる物はありえないのが理屈である。
・天の正しい道理にしたがうのは、人たる物の仕事である。
・信じることには偽りが多く、疑うことには真理が多い。
・今日、世間のありさまを見ると、傲...続きを読む慢無礼で嫌われている人がいる。人に勝つことばかり考えて嫌われている人がいる。相手に多くを求めすぎて嫌われる人がいる。人の悪口を いって嫌われている人がいる。どれもみな、他人と自分とを比較する基準を誤っているの だ。自分の高尚な考えを基準にして、これを他人の働きと照らし合わせる。 自分勝手な理想像を基準にし、それで人に嫌われる原因を作って、最後には自分から他人を避けるよう になり、孤独で苦しい状態におちいるのだ。ここで言っておこう、次代の若者たちよ、他人の仕事を見て物足りないなあ、と思えば、 自分でその仕事を引き受けて、試しにやってみるのがよい。他人の商売を見て、下手だなあ、と思えば、自分でその商売を試してみるのがよい。 隣の家がだらしない生活をしてい ると思えば、自分はしっかりと生活してみよ。他人が書いた本を批判したかったら、自分 でも筆をとって本を書いてみよ。 学者を評しようとするなら、学者となれ。医者を評しようとするなら、医者となれ。

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Posted by ブクログ 2023年12月23日

昔の著書なのに現代にも通用する考え方が多くありました。
非常にユーモアがありトゲのある言葉が多く飽きることはありません。役立つ役立たない以前に面白いです。
学問の重要さだけでは終わらないこの本はどのビジネス書よりも優れた日本人には必読の1冊です。

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Posted by ブクログ 2023年12月17日

『学問のすすめ』という書名のため学問の仕方についてのみ書かれていると思っていたが、実際には学問の仕方は勿論のこと、日本の独立や人生を通しての生き方の指針のようなものも書かれていた。
非常に参考になる考えばかりで読んで良かったと思う。
また読みたい一冊。

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Posted by ブクログ 2023年12月07日

やや偏った思想なときもある。でも時には言い切ってこそ世に出す意見。自信もなく文句をたれるだけならそれこそ愚か者ということかな。とりあえず自分の人生やからって人に悪影響を及ぼすような生き方はやめることにします。信念をもった正しい大人になりたいです。

※追記 2024年2月21日
普段の生活も整ってな...続きを読むい人間が、社会での生活を整わせられるわけがない。環境を変えたい、影響を与えられる人になりたい、ならまずは自分自身がひとりで立てる堅実さと強さを持たなくてはならない。

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Posted by ブクログ 2023年09月26日

明治時代の発展途上の日本で、個人がどうあるべきかを論じた本。今の先行き不透明な時代にもマッチする有益な本という認識。

すごく易しい言葉に訳されていて、齋藤さんの人気の高さが頷けた。ただ、意訳されている部分があるのだろうから、基本は原文がある事を意識しないといけないと思った。

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Posted by ブクログ 2023年06月24日

一言でいえば、明治時代の自己啓発本。
はじめは、めちゃくちゃな事言ってるなあという印象を受けていたが、読み進めていくうちに、納得できる点も多くあることに気が付いた。
第2編~6編では、国家権力に対する緊張感が希薄であるように感じられたが、明治維新直後の時代背景に照らすと、当然の社会認識なのかもしれな...続きを読むい。
この点は、むしろ、権力への牽制を一つの趣旨として、『国民皆学』の精神が説かれているという解釈も成り立ち得るところであり、興味深い。
ところで、憲法学でいうところの、『自己実現と自己統治の価値』について、これまで抽象的な具合でしかその概念を把握していなかった。しかし、これらの概念の意味やその連続性について、この本を通じて、自分なりの解釈ができたように感じる。
学ぶことの意義と重要性を説くものであるが、その核心は、とにかく、疑うこと(疑問を持つこと)、これに尽きるのだろう。

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Posted by ブクログ 2022年12月24日

素直に面白く、熱い本でした。

訳者の意思がどれだけ入り込んでるのか分からないけど、それでも読んで損はないと思えた。

前半は、国民とは~や、国の在り方とは~が中心で、後半は学問の大切さや、生きてく方法、人とうまく交際する方法などが書かれてました。

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Posted by ブクログ 2022年10月16日

そもそも「学問」とは?
「学問」をする目的とは?
という0ベースの問いだけでなく、「判断力の身につけ方」「実行力の身につけ方」といったビジネス書のような具体的な内容まで書かれており、現代も読み継がれる名著たる所以を理解できました。

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Posted by ブクログ 2022年09月29日

現代語訳になっているので読みやすかった。
今よりも何年も前なのに現代にも通じる教訓かあり、時代に囚われない考え方ってこういうものなのかと思った。
もちろん今の常識とは異なるものや今だと差別とされる表現もあるけれど、それにしても今の人たちも学びにすべきことが多い。

外国への態度とか国家と国民の関係と...続きを読むか政治家とかにこそ読んでほしいと思った。
今まさにという感じだが、外国(欧米)を真似たりとか、過剰な日本はいい国アピールじゃなく、だめなとこにきちんと目を向けた上で日本のいいところをもっと深めて行きたい。

あと大体の本読んで思うけどもっと学ぼう。

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Posted by ブクログ 2022年08月30日

西洋に追いつくことを至上命題としていた明治の渦中にあって、西洋にもいいところはあるし、日本にもいいところはあるという開明的な考え方ができたということは福沢諭吉の賢さを物語っている。また、現実に役立つような言葉や心得も多く、読んでて楽しかった。

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Posted by ブクログ 2023年12月26日

天は人の上に人を造らずとその現実を知れる
必読の書。
これを読むまで、「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずといへり」という言葉を誤解していた。
福澤諭吉の思想である、学ぶことで人に優劣ができるという考え方は、非常に共感した。今までの生活の差が、現在の他人との差に結びついていると感じ、そこから自...続きを読む分の生活の質を上げていくことができた。
また福澤諭吉は、かなりの思い入れを持って慶應義塾を作ったことを実感した。大学を100%生かしていけるかで人生が大きく変わると体感させられたので、意識して過ごしていきたい。

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Posted by ブクログ 2023年06月07日

ビジネス関連の部分を、取り出して読んだ
面白いし、率直で清々しい
大学入学前に読んでたら、時間割の決め方全然違っただろうな

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Posted by ブクログ 2023年06月06日

ばっさりと切っていく論調が気持ち良かったです。所々厳しいことを述べていますが、一般市民が国を作っていることを改めて認識できました。

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