【感想・ネタバレ】ミッキー7 反物質ブルースのレビュー

あらすじ

宇宙開発で危険な仕事をこなす、使い捨て人間(エクスペンダブル)の役割から無事逃れることができたミッキーだったが、さらに新たな無茶ぶり仕事が!?
2025年2月7日公開映画『ミッキー17』原作続篇!

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Posted by ブクログ

ネタバレ


面白かった。前巻の内容、特にエイトがどう死んだかは忘れたけど、ミッキーセブン自体はミミズにも司令官達にも適当な嘘をついて切り抜けたのは覚えていた。
あと爆弾。

今巻は、ムカデとロードムービーする。
冒険に出るまでに、コロニーでの生活やミッキー自身の振り返りはあったものの、前巻よりは歴史の話が少なくてちょっと物足りない。今巻でやることが多いせいだと思う。前巻はベルトに置いてかれてどうにか帰還して、エイトと出くわして二人一役をこなす話だったが、今巻は、コロニーでの燃料の話、ムカデの話、南へ行く話と、アクションが多い。
その分、この星の生態がわかって面白いが。

前巻だとエクスペンダブルズという、使い捨ての人間、何度も死ぬ話が、アイデンティティとしての揺らぎとして面白かったが、今回はそんなに。最後に、ナインか、イレブンかはどうなる?というのを気にして終わるが。ミッキー、新しい自分に興味があるのが面白い。でもこれはまた出番があるかも、ワクワクじゃなくて、ビビってるほうか?
どっちかな。ワクワクのほうに読み取れた。

恋人のナーシャや友人のベルトが良い奴だった。ナーシャのキャラが面白い。タフすぎる。主人公だよ。ミッキーのどこを好きになったのか、もうちょっと教えて欲しかった。ミッキーってそこまでイケメン設定じゃなかったと思うけど。
ベルトも格好良かった。
マーシャル司令官もめちゃ良かった。ミッキーにキレまくってるのが面白いし、最後はさっさと死を選ぶのが英雄すぎる。
ミッキーというエクスペンダブルズの存在を嫌う=人道主義者なんだなというのが伝わってきた。前巻だと、そこまで良さがわからなかった。
死んでから良い奴認定するのも、あれだけど。死なないと良い人間だと受け止められないのか?死んだから評価甘くない?みたいな。
次はマギー・リンが司令官か。
3巻もあるなら読みたい。


ムカデ達
侮ってた相手が自分達よりもはるかに知性があることに気づくところは何度味わっても楽しい。神話はあるの?に即興で作って答えるの笑える。
機会的であり、幼くもあり、しかし、学習スピードは凄まじい。
今回、ミッキーから嘘や駆け引きを学んでしまったので、これからどう変化するのか怖いな。でもミッキーの仲間を守るや、信用するしかないところも学んでると思うので、良い方向に行くと良いなという希望的なラストでもある。
共存共生はうまくいくのか。

2巻の副題は反物質ブルースだけど、ブルースは黒人音楽のジャンルで、労働の辛さや仲間の死を歌ったものだから、まあまあミッキー達にもあてはまるか?
辛いこと多かったし。ルーカス死んだのやっぱ悲しい。

ムカデやクモとか、絶妙に人が嫌悪する形をとっているのが面白いな。訳だとそのままムカデじゃなくて、地を這うものから来てるらしいが。
砂の惑星デューンとか思い出すけど、西欧だと、ミミズがそこまで嫌われているのか?日本だとなんだろう。鬼とか?ライ病、被爆者。やっぱクモかな。土蜘蛛とかいるし。ヘビもあるな。ナメクジとか?カエル?
日本人は玉虫の羽根をありがたがって残して飾るくらいだならなあ。貝も食べるし。

2巻の今巻ではわかりやすいアクションとか駆け引きで、あんまアイデンティティの話が無かったけれど、それでもファーストコンタクトモノや冒険ロードムービーとして面白かった。

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2025年08月26日

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