あらすじ
宇宙開発で危険な仕事をこなすために生み出された【使い捨て人間/エクスペンダブル】ミッキー。すでに六度の死を経験した彼の身に思いがけないことが!?
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Posted by ブクログ
お話として結構面白かったし、同じ体組成で同じ記憶を有しているクローンは同一人物と言えるのかというテーマもあり、地球以外に居住可能な星を見つけるための移動や環境整備、先住生物の問題だったり、結構深い話だった。
作者が物理の先生らしいから、全くの空想世界ではなくある程度裏付けがある世界なのも、楽しく読めた理由かもしれない。
ミッキー7が自身の機転によって見事に生を勝ち取ったラストもよかった。
Posted by ブクログ
クローン技術で再生される“使い捨て人間(エクスペンダブル)”と、テラフォーミングのお話。
エクスペンダブルの主人公ミッキーが、深刻に悩みはするけどユーモアある人物なので語り口が飄々としてて、不穏さは漂いつつ楽しく読めました。
数々の惑星で、数多の失敗と成功を繰り返してきた人類。
ミッキーが歴史学者だから、これらのエピソードも無理なく登場してたのも良かったです。
歴史となる記録自体は情報としていつでも読めるけど、それを活かせるのは歴史に学んでいるからこそ……ムカデとの共存を取れたのも彼にはこれがあったからなんだなぁ。相手はこちらの言語を利用できるほど高度な知性体、でも概念や考え方はお互いに理解できないときどうするか…他の惑星に既に答えはあったみたいでした。
ニヴルヘイムでのテラフォーミングも始まったばかり、ようやく雪解けです。続きがあるのか、楽しみだなぁ。
ポン・ジュノ監督の映画版は『ミッキー17』。10人も多いけど…こちらも気になります。ポン・ジュノ作品だから観るだろうけど!
Posted by ブクログ
面白かった。読みやすい。
この作品を知った時は、面白そうだなと思いつつ、手に取らなかったけど、ポン・ジュノ監督、ロバート・パティンソン主演と聞いて読んでみた。面白かった。映画だとどう料理されるのか楽しみ。
死んだらまた一から身体を再構成される、というのは綾波レイを連想する。しかしミッキーは綾波レイの精神性は有してないので、死ぬのは怖いしお腹を空かせている。攻殻の少佐みたいに自己の同一性にこだわらない。
設定的にはスカイクロワのキルドレにも近いかもしれない。最初にとったデータの身体にバックアップしておいた記憶を読み込ませる。
何度も死ぬ体験からは、リゼロのスバルを連想した。
死ぬことにコリゴリになって記憶のバックアップを拒否するのも面白い。
また、最初の自分を無限に作り出した初代の話は面白かった。侵略じゃん。
その他、細々と、主人公が歴史家をそぶく(ここら辺は銀英伝のヤンっぽい)ゆえに、過去の記録を読むことでこの世界の開拓史を追体験出来るのが面白かった。
開拓っていうかもう、流刑地って感じ。
ロバート・パティンソンは「ハイ・ライズ」ではまさに犯罪者故に超長距離の片道切符の宇宙船に乗って、そこは地獄か天国かみたいな宇宙飛行士を演じてたけど、ミッキー7ではどうなるか楽しみ。
ムカデも良かった。意思の疎通は取れるけど、交流まではいかない関係。共生か戦争か。
マーシャル司令はリーダーとしてはまあまあ。人間としてもまあまあ。感情を抑えて指示できたり感情のままに振る舞ったり。人間。友人のベルトも恋人も。主人公からして、友人の負けに大金をつぎ込むのでクズなのは間違いないと思う。
面白かった。映画楽しみ。