あらすじ
高校生の優太郎は、望遠鏡を買うためにレンタルショップ『潮騒』でバイトを始め、大学生の本田と出会った。「俺には恋愛欲がないんだよ」と言い、複数の女性と身体だけの付き合いをする彼が、優太郎には孤独な星のように見えた。初めての恋を自覚する優太郎だが、本田に与えられた戯れのようなキスは、甘くて優しくて、痛くて…。躓きながら近づいてゆく、二人の恋の行方は――。葛西リカコ先生の美麗な口絵・挿絵付き♪
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好きすぎてぐるぐる
すてきな恋が始まっていくのを
いっしょに追いかけて、胸が詰まったり、嬉しくてどきどきしました
どうしたいのか、ほんとに欲しいものはなんなのか、ハッキリと口にするのはとても大事なカギですね
最後のところで、この幸せをずっと守っていく努力をしようと決意してる優くんがとてもすてきでした!
初々しく、ずっと仲よくいちゃいちゃケンカしてて欲しいなぁ
喫茶店の浅木さんのいいひとは
男性じゃないのかしら、そこんとこどうでしょうか、先生!
Posted by ブクログ
王道のBLだなぁ、とりあえずクッション殴りたいなぁ、というのが読みながらの感想。
若干世間ずれしてくるくらいに純粋で健気で一途でまっすぐ、人を好きになる事の身勝手さを自覚してぐるんぐるん悩み続ける優太郎と、そんな優太郎にどうしようもなく惹かれて翻弄される本田さんが面倒すぎて可愛すぎた。
しかしまぁここまで人の心に敏感で思慮深くてすれてない高校生が居るかなぁという気は無きにしもあらず。(だから本田さんの心を鷲掴みにしちゃったんだよね、というのは分かるんですが)
本田さんは女好きなわけじゃなくて、寂しがりで来る者拒まずなだけで、本当に欲しかったのはひたむきに自分を求めてくれて安らぎをくれる相手だったんでしょうね。本当に欲しいものをくれるのは優太郎しかいなくて、それに気づいたことで我儘で子供っぽくて独占欲が強く嫉妬深い、そんな自分の本能を剥き出しにしていったのかなと。
愛情を知らなくてぽっかり心に穴の開いた年上が純粋な思春期の男の子の真っ直ぐさな思いに絆されてのめり込んでいく構図は「あめ~」と同じパターンではありますね。
両片思いのもどかしさ、恋する苦しさ、両思いになってから尚続く、甘やかな息苦しさ。人の感情を穏やかに見つめて詩的な淡く繊細な言葉でそっと拾い上げていく文章が心に染みわたりました。
葛西さんのイラストが雰囲気ぴったりで穏やかで優しくてとても好きです。二人とも本当に可愛い。
本田さんのライバル【Kaze】のマスター浅木さんはカラス~からの続投(?)ですね。葛西さんの挿絵でなるほど、こんなダンディなおじ様だったのねと。
しかしいくら優太郎が可愛いからって距離を詰め過ぎじゃないだろうか、シヅキに言いつけるぞーって複雑な気分になりました。笑
味を出し過ぎな恋のアシスト係・ハルちゃんと愛しの薫の関係も色々気になります。(過去に朝丘さんのサイトにスピンオフがあったとか……?)
全体的に朝丘さんらしく恋する喜びと切なさが綺麗に切り取られてはいるのですが、優太郎がいくら可愛いからってみんなベタベタに構いすぎなんじゃないかとか、居酒屋で堂々みんなの前で告白しちゃうのはいいのかとか、人間関係がやたらと密接過ぎるのは気になります。
いい人しか居ないファンタジーとして楽しめばいいのかな? とは思いつつちょっとそこは気になるかもしれない……。
Posted by ブクログ
思わず表紙買いをした一冊。お互い想いあっているのに言えないもどかしさ。
本書を読んだあとHPの番外編を読むと、本田さんの可愛さがあとからじわじわくる!もう一度読み直そうかな。
星を4つにしたのは、最後の短編を読まないと本田さんの気持ちが理解しづらいように思うので、もっと過去に言及するか本田さん視点を増やしてもよかったのではないかと思います。
というより、本田さん視点のほうがおもしろかったのでもっと読みたかっただけかも。
Posted by ブクログ
朝丘作品2つめ。
うーん、優太郎くんがお約束的におニブなのですが、それ以上に本田さんも鈍いなと思いました。自分自身の感情に対して。
女の子と付き合えるふつうの男の子なら、どんなに相手が可愛くてからかってやりたくなったとしても、弟分にそう何度もキスしたりしないだろ…
と、突っ込みながら読んでしまいました(苦笑)
だから、本田さんの中では、きっと最初に会ったときから優太郎くんは何かが特別だったんだろうな、という都合のいい解釈←
複雑な生い立ちもあって他人にも自分にも素直になれない本田さんが、子供っぽい嫉妬心や独占欲を持て余してぐるぐるしてるのがかわいかったです。
優太郎くんは気遣い屋さんってのもあるけど、本田さんのそういう気性の激しさにけっこう振り回されてた気がする(笑)
最終的にはお互い素直になれてよかったね、という心温まるBLでした。
Posted by ブクログ
前にこの作家さんを読んだとき、文章が生理的に無理って思ったけど、キャラクターやストーリー運びは好きなので、また手に取ってみた。だいぶ慣れたせいか、前ほどは感じなかったけど。やっぱり、句読点の打ち方とか、漢字、平仮名の使い分けとかが無性に気持ち悪い・・・個人的に。でもお話は好き。攻がな~・・・かっこいいんだけど、見た目と違ってほんっとガキなんです。で、一見うぶで素直で世間知らずのかわいい受くんはびっくりするほど大人。こんなふたりがまるでパズルのピースみたいにピタッとお互いにはまるんです。
わたしはこの作家さんのちょっとポエミーな心理描写が好き。
ところで、『ハルちゃん』のスピンオフとかはないのかしら。この人かなりおもしろそうなのに。