あらすじ
なぜ、人類だけが発明できるのか?
映画『レインマン』のお兄さんを覚えていますか? 数字と記憶には卓越した能力があるのに、他人の心を推し量ることができなくて、社会に出られない自閉症の人。
本書ではこのような自閉症でパターン探しの達人を紹介し、話題は脳スキャン、遺伝子、人類の進化にまで及びます。エジソンやビル・ゲイツたちは自閉症の症状がありながらも偉大な発明家です。しかし、多くの自閉症の人は社会に出られず職がなく、もがき苦しんでいます。彼らの力を社会に活かすための指針も示されます。
あなたはシステム化が強い人なのか共感度が強い人なのか、チェックする診断テスト付き。
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Posted by ブクログ
自閉症研究に尽力されているコーエン氏。
何故ホモサピエンスが地球に適応できるように進化してきたのか。
発明はどのように生まれていくのか。
それは【システム化能力】と【共感性能力】によるところ。
脳の機能の使い方を明快に解説されているところが刺激的だった。
人類の多様性がもっと解明されていくことを期待させられる一冊。
Posted by ブクログ
サピエンス全史に近い話かもと思いつつ、読み進めていたら、後半でハラリさんの話が出てきました。
システム化回路(SQ)と共感回路(EQ)の2つの能力でホモサピエンスは繁栄した。
脳タイプ診断表があるので、自分の脳タイプがわかります。
システム化能力が高い人の子供は自閉症になりやすい。
システム化メカニズム
1.質問(好奇心)、観察
2.答える(仮説)、実験
3.検証、メカニズム
チョムスキーの再帰性の話も出てきます。
Posted by ブクログ
一見無秩序な世界に何らかのパターンを見つけだすこと。それはヒトの進化に大きく関わり、自閉症や多くの発見・発明者に共通するシステム化マインド。
自閉症遺伝子が人類の歴史を牽引してきた。
一方で、自閉症が苦手とする共感性も、ノア・ハラリが言うように認知革命を通して大きく人類の進歩に寄与してきたことを考えると、
システム化マインド(疾患として言うなら自閉症)と共感性はヒトを人類たらしめ進歩させてきた両輪なんだろう