【感想・ネタバレ】造花の蜜(下)のレビュー

あらすじ

その事件は、小川香菜子の息子の圭太が、スーパーで連れ去られそうになった出来事から始まった。幼稚園での信じられない誘拐劇。人質の父親を名乗る犯人。そして、警察を嘲笑うかのような、白昼の渋谷スクランブル交差点での、身代金受け渡し。前代未聞の誘拐事件は、人質の保護により、解決に向かうかのように思われた……。だが、それはこの事件のほんの序章に過ぎなかった。二転、三転する事件の様相は、読者を想像を絶する結末に導く。ドラマ化もされた傑作ミステリ(解説・岡田惠和)

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

たどり着いたように思えた真実が見る角度によってまるで違う様相を呈したもう一つの真実を浮かび上がらせる。
一体どうやってこんな途方も無い物語を考えついたのか。

すごいなーと思うけどただそんなに好みの話ではなかったです。

0
2015年03月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【生きた花は枯れ、造られた花は蜜を零す】

二重三重に張られた伏線に気づいたら絡め取られ、終わったときにぽかんと口を開けている事しかできない。

まず、主人公は誰か?
犯人は誰か?

まったくわからないまま終わってしまった。
最後読み終わっても読後の安堵があるのに、どんな話だったのか上手く想像できない。なのに面白かったと感想が浮かんでくる。まるで洗脳を施すようなミステリ。

もう一度読んでも理解できるかわからないが、もう一度読み直してみたい。

0
2014年06月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

○ 造花の蜜(上)
 「誘拐」をテーマにしたミステリ。連城三紀彦の晩年の作品である。上巻は香奈子の子である圭太が誘拐される場面から始まる。圭太の誘拐には、香奈子の父が経営する工場従業員である川田が深く関わっている。
 誘拐犯は身代金を要求するのではなく、「圭太は自分の意思でここに来た。」「俺はあの子の父親だ。」と主張してくる。香奈子は山路将彦と離婚しており、圭太の父親は山路将彦だが、誘拐犯ではない。この「父親」とは一体何を意味するのか?その後、犯人はこれまでの主張を変え、圭太の身代金として5000万円を要求する。受け渡し場所は渋谷のスクランブル交差点の真ん中
 スクランブル交差点での身代金の受け渡しは失敗したように思われたが、用意されていた5000万円のうち1000万円が消失していた。そして発見・救出された圭太が漏らした一言、「お母さん、この人が誘拐犯?」。失われたはずの1000万円は圭太が持っていた。これは果たして本当に誘拐だったのか?その真相とは?
○ 造花の蜜(下)
 下巻では、上巻の誘拐事件の裏側が描かれる。水絵と名乗る女性が「自分が圭太の本当の母であり、香奈子から圭太を取り戻すために誘拐したい」と川田を誘う。水絵の正体は「蘭」という女性であり、彼女は川田の正体が沼田実という長野の有力者の子であることを知り、圭太の誘拐を表向きの事件としつつ、裏では川田自身を誘拐する計画を進めていた。
 物語は川田の視点で描かれるが、最終的に「蘭という希代の犯罪者による華麗な誘拐事件」の全貌が明らかになる。
 造花の蜜の後には短編「最後で最大の事件」が収録されている。この短編は圭太の誘拐事件をなぞるような形で、仙台のお菓子会社の息子が誘拐される。圭太の誘拐事件で捜査を指揮した橋場警部の偽物が登場し、彼を本物だと思わせる叙述トリックが仕掛けられている。物語は、父親に金庫に閉じ込められたショックで声が出なくなった少女の視点から語られるが、偽の橋場警部が途中で身代金の入ったバッグをすり替えるというトリックで誘拐を成立させる。一見簡素に見える短編だが、十分に楽しめる。さすが連城三紀彦感じる作品
 人間動物園や造花の蜜など、連城三紀彦は晩年に誘拐をテーマとした傑作を立て続けに発表している。造花の蜜においては、前半部分の圭太誘拐がもう少しシンプルに描かれていれば、後半の川田誘拐事件の衝撃がより一層強くなるように思える。前半の誘拐部分が詳細すぎたため、後半で伏線の回収が不十分に感じられ、物語全体がやや散漫に感じてしまった。しかし、連城三紀彦が描く「蘭」という女性の魅力や、川田の存在のやるせなさは非常に印象的だ。全体的に見ると★3の評価で。

○ 登場人物

小川香奈子:誘拐された圭太の母。
小川圭太:誘拐された少年。
小塚君江:香奈子が結婚生活を送っていた世田谷の家の隣人。
山路将彦:圭太の父。香奈子とは離婚している。歯科医。
小川汀子:香奈子の義姉。
小川史郎:香奈子の兄で、汀子の夫。
小川篤志:汀子の子ども。圭太より一歳年上。
高橋:圭太の幼稚園の担任。
川田(沼田実):香奈子の父が経営する工場の従業員。下巻で本名が沼田実と分かる。
坂田:製紙業者の営業マン。
山路礼子:圭太の祖母。
山路水絵:山路将彦の再婚相手。
蘭:事件の黒幕。圭太誘拐事件を表の事件とし、裏で川田の誘拐を計画する。
橋場警部:誘拐事件のプロフェッショナルな警部。
○ 短編「最後で最大の事件」の登場人物

小杉真樹:康美の父の再婚相手。
小杉康美:子どもの頃、父に金庫に閉じ込められたショックで声を失った少女。
橋場警部:「造花の蜜」で登場した警部の偽物として蘭の部下が登場。
小杉光輝:真樹の連れ子。
サトミ:お手伝い。

0
2015年11月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

視点を変えることで、2つの事件の多重構造が見える仕組みに感心。
実は裏の事件も「本人に気付かせない誘拐」だったとは。

警察の無能っぷり、意味深なチョイ役、かもしれない犯行、など、
読みながら「ん?」と引っかかる点が多々。

伏線の説明も不足気味で、やや消化不良。
交差点の男って結局誰・・・?医者?

最終章は完全に蛇足。

0
2013年11月14日

「小説」ランキング