【感想・ネタバレ】真珠夫人のレビュー

あらすじ

信一郎は乗合自動車で事故にあい、瀕死の青年から腕時計を託される。返すべきひとは、死に際に口走った「瑠璃子」という女性。帰京後探し当てた瑠璃子は真珠のように美しく、孔雀のように微笑み、自分のサロンに集う男たちを弄ぶ妖婦だった。かつて父の名誉を守るため、没落しかけた家を救うため、将来を誓った恋人・直也と別れて、新興成金の荘田勝平の妻となった瑠璃子には、運命に翻弄された過酷な過去があり──。TVドラマ化され、話題を呼んだ大河ロマン小説。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

運命に翻弄され周囲を翻弄した一人の女性の人生を描いた良作。昼ドラ的なドロドロした愛憎劇を想像していたが全くそんなことはなかった。妖婦と呼ばれ男を誑かす瑠璃子は、実際のところ初恋の男への操を守り養女に対し惜しみない愛を注ぐ一人の女性であった。その功罪を周囲の視点を交えながら上手く描いている。

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2018年07月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2002年の昼ドラの時に、興味は持ったもののドラマを観ていなかったので、せめてと買った小説が積読でした。

北村薫の『円紫さんシリーズ』で、芥川をめぐる文壇の謎解きから、この作品に言及され、引っ張り出して読みました。

凄いですね、メロドラマの元祖?
何が凄いって、男性の筆によるメロドラマだから。
女性の怖さ、男の愚かさが余すことなく書かれているから。

そして、文庫版の解説が川端康成だから(!)

川端先生の解説の結びでは、通俗小説ながら家庭の読み物としての健康を保ったのは、瑠璃子の悲劇と処女性に同情があったからのように、瑠璃子が美化されているけれど、この時代ではそうだったのでしょうか?


この悲劇の一番の戦犯は、瑠璃子のお父様ですよね~
時代が変わったのを御存じない。
家計の「収」「支」というものをご存じない。
高い志のためなら、借りた金を返さなくてもいいと思っている。
それを取り締まる法律を、「悪い奴に味方している」と、父娘そろって罵倒するという勘違いぶり。
そして、鑑定のために預かった書画を勝手に…
結局、この時代錯誤没落華族は、金で娘を売ったのだ。

そして、瑠璃子様ですが…
この時代では、操を守り通したところが美点だったらしいですが、むしろ、世の中そんなに甘くないよと思ってしまう。
群がり寄る浮ついた男たちはともかく、知的障害のある義理の息子をして、その障害ゆえの一途な思い込みをあおり、利用し、ついには成り行きとはいえ父殺しまでさせた罪は重いと思う。
どんなに美化されようと、この結末しかあり得ない。

しかし、そんな所が王道メロドラマとして非常に面白かったです。
成金の娘でも美奈子さんは天使。

そして、A級戦犯、瑠璃子父は、金で娘を売って、自分はまだ貴族院議員として生きながらえているのでした。

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2015年08月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ドロドロの昼ドラでやっていたという真珠夫人。すごく刺激的な内容なのかしらとドキドキしながら手に取ったが、大正時代の作品ということもあり、とても美しい印象を受けた。

まず、文章の美しさ。椎名林檎の歌詞カードを読んでいるような仮名遣いの数々。日本語ってこんなに美しい言葉だったんだと、今改めて思い出す。

そして、主人公瑠璃子の心の清さ。悪女といっても、今の時代の悪女とは全く違う、品のある心は真珠のような悪女。

物語も、現代小説を読んでいる時のあの残酷な刺激はなく、最後にはホロホロと涙が流れてしまう程度の心地よい読み終わり。

昼ドラではかなりストーリーが変わって毒々しかったらしいので、是非原作を読んでいただきたい。

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2013年03月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

自分と恋人がある成金男性を侮辱したことで生活をめちゃくちゃにされ、その男性ひいては社会に対して復讐をする話。
法に背かない範囲で父までも追い詰めた相手に敢えて嫁ぐことにより精神的な苦痛を与え復讐をしようと考えるが、相手はあっけなく死んでしまう。
いつのまにか矛先は、男は女を弄んでも良いけど逆はダメ、な社会に対して、自分が男を弄ぶことによって意見するようになるのだが、最終的には恨みを買って悲劇が起こる。
それぞれがなんだか幼く、意地にこだわってみたり我を押し通してみたりが絡まり合って最後はひどい結末。

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2018年02月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

彼女は美しい。その美しさは、外面の流麗さだけではなく、内に秘める想いの強さが、自ずと出ているからこそ。

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2012年03月27日

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