【感想・ネタバレ】亜人の王×高校教師のレビュー

栗城偲 / カズアキ

ある日、高校教師の懸が駅の改札を抜けると、そこは異界だった――懸は召喚されてしまったらしい。そして立太子宣明の儀で、人間の懸を召喚した第二王子レオが王位継承権一位を得た。「呼ぶ気はなかった」とレオから睨まれたものの、元の世界に帰ることができない懸は否応なく彼の城で世話になることに。そこで亜人という種族が差別される異界の認めがたい常識とレオの優しさを知り、惹かれ始める懸だったが……？

[チョッピ · ★★★★☆]

作家買い

タイトルそのまんま、亜人たちをかばう第二王子×高校教師

受けが召喚された世界には、人間と亜人と魔獣と動物がいて、外見が動物との混じり物である亜人は奴隷身分。攻めは亜人も平等だという考えであり、逃げてきた亜人を自領に受け入れており、他の領地を統べる王子からは大顰蹙。中でも第三王子とはバチバチ。この国には『人間を召喚できた王子が問答無用で王になれる』という決まりがあるらしく、攻めと受けの事を憎んでいる模様。
教師である受けは亜人の子供達に教育を施しつつ周囲にとけこんでいきますが、第三王子が色々仕掛けてきます。

第三王子が酷いやつで、一番存在感が強かった（笑）
差別主義で暴力的で卑怯で狡賢く…最低の悪役なんですが、文中で兄への心情を叫びました。すました兄の気を引きたかった、感情を自分に向けて欲しかったというのがきっかけらしいのですが、そこから拗らせまくって命を狙うまでに（笑）とんでもない悪役なんですが、この作品の中で一番心に残りました。
主人公カップルはわりとあっさりお互いに好感を持ってくっつきました。