あらすじ
ユーレイが小説を書いた? 三流詐欺師が写植技師と組み出版社に持ち込んだ謎の原稿。これが文壇の大事件に……。
2004年に52歳の若さで逝去した中島らもさんが遺した傑作。1997年には、本作を基にした映画『Lie Lie Lie』(監督・中原俊 出演・鈴木保奈美、豊川悦司、佐藤浩市ほか)も公開。
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Posted by ブクログ
勧められて読んでみました。
不思議ととても引き込まれました。
詐欺のところはハラハラし通しで、テレビなんかに出たらバレるよ〜と思っていたら案の定バレてドキドキ。
絶対に死ぬと思っていたのに、自分の作った縁に救われるところがすごいなと思いました。
睡眠薬とアルコールで、すごい文章を打つところが、本当文で読むと洪水のようで、追うのが大変でした。が、解説の方がドラッグを使うミュージシャンのことにも触れていて、そういうことって現実によくある話なんだろうなぁと思いました。(もちろんドラッグや薬物乱用はよくありませんし許されることではないと思いますが。)
勧めてくれた人がこの本にいくつか付箋をつけていて、そのうちの一つに「人は自分の心に名前がないことに耐えられないのだ。」とありました。
孤独という言葉があるから孤独に感じたり、幸福という言葉があるから不幸になったりするといったようなことが書かれていましたが、確かに、と腑に落ちました。
病気や発疹でも何か診断名がつくと安心するというか、なにか名前があるものに自分を当てはめて安心したいということは他のことでも当てはまるのではないかなぁと思いました。
Posted by ブクログ
少し古いが、出版業界の話が詳しく書かれており、興味深かった。
詐欺師ってのはやっぱりわくわくする題材だな。
しかし、裏表紙に書いてあるような「抱腹絶倒」というものではない。
そういうおもしろさではなかったように思う。