あらすじ
時は中世,十字軍の時代――.神聖ローマ皇帝フリードリヒの養子となった農民の子バウドリーノが語る数奇な生涯.驚異に満ちた東方世界で出会う一本足の俊足スキアポデス,一角獣を連れた美女,胸に顔があるブレミエス族,大耳を広げて滑空するパノッティ族など,史実と伝説とファンタジーを織りまぜて紡ぎだす破天荒な冒険ロマン.(全二冊)
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Posted by ブクログ
カバーに騙された岩波文庫。
半年くらい前に読んだ思い出し感想。コンスタンチノープルの地図だけでごはん3杯はかるくイける。パリでの青春時代、後々の友人達との出会い。ローマ皇帝とウザいイタリア諸都市との関係とか面白い。面従腹背の諸都市と泥沼のイタリア戦争。その中での当時のパリの位置付けとかも含めてこれが同時代人のマンタリテなのか、とか思える。「薔薇の名前」よりはだいぶ読みやすい。イタリアの田舎出身でフリードリヒ皇帝の養子とか設定がうますぎる。当時の最下層から最上層までの視点を得るためのものか。大変勉強になる。こんな度胸と語学とホラの才能が欲しいと思えるアレッサンドリアの守護聖人。
いやあ、読書ってほんとにいいものですね。