あらすじ
メガネ男子が共同生活!? でも〈蔦屋敷〉には秘密が――
順風満帆な人生を送っていた会計士の幾ツ谷理(いくつや・さとる)は、
突然、妻から離婚を切り出され、シェアハウス〈蔦屋敷〉に流れ着く。
離島からやって来た純朴な弓削洋(ゆげ・ひろ)や、
毒舌イケメン准教授の神鳴シズカ(かんなり・しずか)など、
風変わりな住人と賑やかに暮らしながら、妻との復縁を目指す幾ツ谷だが、
ある夜、神鳴の怪しい行動を目撃してしまい……。
不器用な心の交流が愛おしい〈ひとつ屋根の下〉ストーリー。
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Posted by ブクログ
幾ツ谷さん杏樹さんのこと大好きだし本気だったから許してくれそうだなーって期待してたけど、結局ダメだったのが残念…!でも私も同じ立場だったら同じこと考えたと思うし、逆にリアルで面白かったな~
榎田ユウリさんの作品初めて読んだけど文章が綺麗で読みやすい。メガネコンビのやりとりも面白かった。続きが読みたいです!
Posted by ブクログ
最初は性格悪い人が天罰食らう話かと思って、表紙と題名だけ見て買い物失敗したなと思ってました。しかし、終盤に向けての話の展開が面白く、読んで良かったです。私もそうならないように反面教師にしていきます。心理学に興味が湧きました。
Posted by ブクログ
高学歴で公認会計士として順風満帆な人生を送っていた幾ツ谷だったが、突然妻から離婚を突きつけられ途方に暮れた。そんな時、父方の伯母が亡くなり両親が他界している幾ツ谷に法定相続人としての権利がある事を知る。高収入だが育ててくれた祖父母の高級老人ホームの支払いと、住んでいたマンションが妻の名義の為ビジホ暮らしだった幾ツ谷は藁にもすがる思いでその伯母の暮らしていた家に行く事に…
妻の杏樹が12下で、可愛くて性格も良くて出来た妻だったのに、歩み寄ろうとせず胡座をかいていた結果離婚を言い渡されてしまったのは自業自得なんでしょうが、その妻と復縁したくて幾ツ谷なりに頑張ってはいたけれど、屁理屈ばかりこねる幾ツ谷は変わる事はないのでしょうね。ラスト大泣きしてまで引き留めたけれどダメだったのは、ちょっと可哀想な気もしました。
蔦屋敷の大家の洋が、離島育ちでとても良い人で、蔦屋敷メンバーが可愛がるのも納得でした。
そして、その洋の保護者的存在の伯母の結婚相手であるイケメン准教授・神鳴も、幾ツ谷と同い年なのに伯母と結婚していたのには何かあると思っていましたが、まさかあそこまでヘビーな理由だったとは…
みんな不器用だけど、その不器用さが愛しいそんな一冊でした。
Posted by ブクログ
あー、そうよね。そうなんだよね。わかるわかるという共感の気持ちと、きちんと言語化されると、なるほどという納得の気持ちで読んでいて忙しい(笑)
洋は優しいし、強いなぁ。
神鳴の過去とラストが恐ろしかった。
明るいある意味デトックスな小説なのに、一瞬だけホラーになった。
個性ある面々が住んでいるシェアハウス、是非続編も読みたい。
Posted by ブクログ
40歳。公認会計士。理性的。高圧的。
全然良いところがない、はずなのにどうしてか嫌いになれない。たぶん、杏樹のことを一途にただ好きだったのが感じられたからだと思う。子供のまま大人になった不器用な人間。可哀想な人。
最後に杏樹と対面するシーンが苦しくて仕方なかった。
「好きという気持ちが曇ってしまった」というやるせなさに胸が痛くて、涙が止まらなかった。
全体を通じてりっちゃんがようやく大人になろうとしていく姿が見られたけれど、遺言や貸金庫、神鳴の日記のあたりのストーリーもちゃんと面白くて好きだった。
信じられないほど読みやすくするする入ってくる文章に驚き。