あらすじ
少年よ、逃げろ。新たなる英雄譚、開幕!
彼の名は空々空。
どこにでもいない十三歳の少年。
風変わりな少女、剣藤犬个が現れたとき、日常かもしれなかった彼の何かは終わりを告げた。
ひどく壮大で、途轍もなく荒唐無稽で、しかし意外とよく聞く物語は、そんな終わりを合図に幕を開ける。
人類を救うため巨悪に立ち向かう英雄は、果たして死ぬまで戦うことができるのか!?
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Posted by ブクログ
これは面白かった。
700ページを超えるボリュームを良い意味で感じさせない。
何年も前から西尾作品は気になっていたがなかなか読む機会がなかった。本作を読み終えてもっと早く著者の作品を読んでいればと思った。
奇想天外でうっすらと不気味、そして切ない世界の話が整った文章で綴られている。
影響を受けた京極夏彦の作風を彷彿とさせ、まるで京極夏彦特別バージョンが読めたかのようで嬉しい。
Posted by ブクログ
空々空という、ちょっとどころかかなり普通とはズレた少年と飢皿木博士との会話から始まり、少年の異常性を最初から突きつけられた気がします。
親兄弟の死に動じなかったり、直ぐ隣にいた少女が頭を撃ち抜かれても直ぐに行動出来たりと、人間性を疑う様な人物ですが、けれど情が無いわけでもなく左在存の逃亡に手を貸したり剣藤さんを助けに向かったりと理由さえされば他者の為に動けるのがより一層不気味に感じ、魅力でもあると思います。
最後の最後で剣藤さんにお礼の言葉を言えたのが、空々少年と剣藤さんの距離が近付いていた証の様に感じました。
Posted by ブクログ
伝説シリーズを読みたい&表紙がオシャレだったので購入。
初めは冗長な感じであったが、中盤以降に展開が加速し最後まで惹き込まれた。
単体の作品として完成度の高い素晴らしい作品です。
Posted by ブクログ
西尾維新が好きで買った本。
最初は尖った世界観から読むのをやめてしまいそうになったけれど中盤から盛り上がって最後には感動をかっさらっていった不思議な作品。
Posted by ブクログ
なんだかかっこいいタイトルと表紙に引かれて購入。
最初の方はちょっと現実味のなさとかキャラクターに対していささか抵抗感があったものの、読み進めるにつれどんどん物語の世界に浸れて全く気にならなくなった。最初から最後まで怒涛の急展開すぎて抜け出す隙を与えないというか。読みやすくもあり、休日に一気読みしてしまった。剣藤を始めとする登場人物も、だんだん凄く魅力的に可愛らしく思えてくる。
もし最初の数十ページで離脱しそうな人がいたら、もうちょっと読み進めてほしいと思う。好き嫌いは分かれやすい作品かもしれないが、それと同時に大変面白い作品。次巻もいち早く読みたい。
Posted by ブクログ
王道や邪道なヒーローでも、ダークヒーローでもなく、
波が立たない目新しいヒーローの形
(私はヒーローをあまり知りませんが...)
主人公と登場人物の関係性が、ページを捲るたび軽くも重くもなる作品。
とにかく紙を捲る、重みのある本ですが、700ページを超えた先は一瞬でした。
最後に全体の感想としては、
空っぽな感傷を受ける不思議な作品でした。
続刊に関しては少しずつ読んでいけたらと思います....
(その時はこの本に惹かれた文庫の表紙で買いたいです