あらすじ
3カラットのダイヤが引き起こす12の悲劇
戦前から戦後にかけて、豪華な指輪が次々と持ち主を変えながら
数奇な運命をたどる。欲望と愛憎の人間ドラマを描く傑作連作推理小説。
解題・藤井康栄/解説・佐野洋
※この電子書籍は2009年に文春文庫「長篇ミステリー傑作選」の
一冊として刊行されたものの新装版を底本としています。
【目次】
第一話 土俗玩具
第二話 小町皷
第三話 百済の草
第四話 走路
第五話 雨の二階
第六話 夕日の城
第七話 灯
第八話 切符
第九話 代筆
第十話 安全率
第十一話 陰影
第十二話 消滅
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Posted by ブクログ
『清張の迷宮』で有栖川有栖さんが薦めていたので、早速読んでみた。
これ、今までに読んだ松本清張短編の中で一番おもしろい。
1つのダイヤの指輪が持ち主を替えて不幸を連鎖させていくんだけど、戦前から高度成長期までを舞台として松本清張の魅力満載。
一つ解らなかったのが、“第十話 安全率”で君島を殺したのが津神佐保子だったこと。
てっきり加久が殺すんだと思った。加久がペンで×印を書いておくから、殺したければ殺せばってことだったのかな?
いまいち納得いかない。
“第十二話 消滅”は、最後までバレないでほしかったー!
でもそれがこのダイヤの指輪の恐ろしさな感じもあり、いい終わり方な気もするかな。