あらすじ
「いいことの数は決まっていて、誰かが余計に手にすれば、誰かがあぶれる」。駆落ち相手に逃げられたり、死んだ夫の連れ子と姑に手を焼いたり、20歳も年上の妻から奪った男をふたたび若い女に奪われたり、幸せな結婚を望んだのに一家三代でシングルマザーになってしまったり、元夫が新しい家族と隣のマンションに越してくることになったり……。男運に恵まれない8人のヒロインたちが、恋に翻弄されつつも、健気に何かを掴み取る姿を描いた連作短篇集。
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Posted by ブクログ
不幸な女性をたくさん記述している。
別冊文藝春秋とオール読物に掲載したもの。
2001年から2003年。
初めの数題は、前の話の脇役が、次の話の主役になって、関連した話しになっている。
唯川恵の腕が鳴っている。
どんなに不幸な人間を主人公にしても、
誰かを恨んだりすることがあっても、
犯罪をひょっとしたら犯すことになるかもしれなくても、
人間性を持っていようとする意思を感じる。
どんなに運が悪くても、
人間として生き、
人間として暮らし、
社会の片隅になっているか、社会を支えている。
どうしてここまで丁寧な思いを綴ることができるのだろう。
自分と違うのであれば、雑な記述になるかもしれない。
自分と同じであれば、怨念が先立つかもしれない。
淡々と、包み隠さず、騒ぎ立てず、
悲しいことは悲しく、
嬉しいことは嬉しく、
始めがあって終わりがある。
そんな著者に敬意を表したい。
Posted by ブクログ
【あらすじ】
「いいことの数は決まっていて、誰かが余計に手にすれば、誰かがあぶれる」。駆落ち相手に逃げられたり、死んだ夫の連れ子と姑に手を焼いたり、20歳も年上の妻から奪った男をふたたび若い女に奪われたり、幸せな結婚を望んだのに一家三代でシングルマザーになってしまったり、元夫が新しい家族と隣のマンションに越してくることになったり……。男運に恵まれない8人のヒロインたちが、恋に翻弄されつつも、健気に何かを掴み取る姿を描いた連作短篇集。
【感想】
Posted by ブクログ
とにかく不運と言うか、男運に見放された女たちの、心の揺れ動くさまが克明に描かれている。
男と女の恋愛だけでなく、肉親愛や夫の前妻との不思議な交流などの情愛までも含まれた短編集なので、読み応えもたっぷり。登場人物が所々被っていて、違う側面から描かれているのも楽しい。