【感想・ネタバレ】旅行者の朝食のレビュー

あらすじ

その名を聞いただけでロシア人なら皆いっせいに笑い出す「旅行者の朝食」というヘンテコな缶詰や、数十年前たった一口食べただけなのに今も忘れられない魅惑のトルコ蜜飴の話、はたまたロシアの高級輸出品キャビアはなぜ缶詰でなく瓶詰なのかについての考察や、わが家を建てる参考にとはるばる神戸の異人館を見に行くも、いつのまにか食べ歩きツアーになっていたエピソードなど、ロシア語通訳として有名な著者が身をもって体験した、誰かに話したくなる食べ物話が満載です!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

米原万里さんは愉快な人です。エピソードも文章も面白いし興味深い。
特に今はロシアについてマイナスイメージが強い風潮だけれど、このエッセイでのロシアやソビエトのエピソードは笑ってしまうものも多いです。タイトルになってる缶詰の名前はしばらく忘れられない。
絵本や童話についての第二楽章と、落語みたいなサゲがつく「シベリアの鮨」が特に好き。
「ハルヴァ」の口になります。トルコ蜜飴、トルコのを食べたことあると思います(学生時代の所属研究室教授のトルコ土産)。
お名前は存じていたけど読んだことは無かった米原さん、同僚が面白いと言ってたので手にしました。読んで良かった、他のエッセイや小説も読もうと思います。

ハルヴァはどうやら業務スーパーにあるらしいです……読書会で紹介したら教えてもらいました。

0
2022年10月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ロシア語通訳者にして健啖家の著者。文章も軽妙でとても面白い。
「旅行者の朝食」というとなぜロシア人は笑うのか。じつは国営企業が販売するおそろしくおいしくない缶詰の名だったという。この表題作が一番面白かった。

0
2020年03月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

人並に美味しい食べ物が大好きなので(と言っても、持ち前の貧乏性で美食は牛丼、天玉そば、カツカレーに留まるのだが)、食べ物に関するエッセイも大好きだ。本書にも登場する東海林さだおはもちろん大好きだし、ブリア=サヴァラン「美味礼賛」から某有名グルメマンガまで何でも読む。一方で、惜しまれつつ亡くなった米原万里は大好きなエッセイストの一人。その米原万里の食べ物エッセイなのだから、まぁそれだけでも及第点。

気に入ったエッセイは、幼い頃に一口だけ食べた幻のお菓子を追い求める「トルコ蜜飴の版図」、ちびくろサンボの謎を解き明した「サンボは虎のバター入りホットケーキをほんとに食べられたのか?」、極寒世界の描写が秀逸な「冷凍白身魚の鉋屑」。

0
2021年06月26日

「エッセイ・紀行」ランキング