【感想・ネタバレ】タンノイのエジンバラのレビュー

あらすじ

人が一日に八時間働くというのが信じられない。八という数字はどこからきたのだろうか。なんだか、三時間でいいんじゃないかもう……(「夜のあぐら」より)。なぜか隣室の小学生の娘を預かることになった失業中の俺のちぐはぐな一夜を描く表題作。真夜中に実家の金庫を盗むはめになった三姉妹を描く「夜のあぐら」。ロードムービーの味わいの「バルセロナの印象」。そして20代終わりの恋をめぐる「三十歳」。リアルでクールな、芥川賞受賞後初の短篇集。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

短編集。表題作は、隣家の母親から娘を預かる男も、男に預けられた女の子も、どこか緩い。山も谷もないが、一期一会の思い出には十分な一夜の話。「夜のあぐら」愛人、ニート等々、複雑な家庭環境ながら陰湿な感じはなく、三姉弟や父娘の淡泊で不器用なコミュニケーションが目立つ。姉妹が、実家の金庫を盗もうとする様子もどこか笑いを誘う。「バルセロナの印象」弟夫婦と姉のスペイン旅行。「三十歳」哀愁が残る読後感。

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2022年07月26日

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