あらすじ
外見はマトモなのに、内実はとんでもないブラック企業。(1)「新卒使い捨て」の肉食系、(2)成長のチャンスを奪う草食系、(3)大手だけど「時給がコンビニ以下!?」のグレーカラー。今日の勝ち組も「明日はわが身、いやわが子の身」かもしれない。本書は、600人以上の転職支援をした著者の経験とキャリアカウンセラーとして内々に入手した情報に基づく。後半では転落者が再チャレンジできる方策について徹底的に検証する【光文社新書】
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Posted by ブクログ
ブラック職場のタイプ分けを試み、それぞれの状況と問題点・原因を考察している。
人をモノのように扱う経営者の思考・人件費削減等のために下請け会社を良いようにこき使う大手会社・新卒主義にこだわり流動性に欠けた雇用体制 と、徐々に問題を掘り下げていくところが面白かった。
解決策として、解雇規制の緩和による「中途採用の拡大」と「雇用枠の再分配」を論じている。
ブラック企業は社会で一つの歯車として機能しているのだから、キャリアパスのなかで一時的な修業期間として乗り越えればいいじゃないかという論調。
さりげに超ポジティブ。
Posted by ブクログ
メモ。
・ブラックには肉食(激務)と草食(単純・スキル身につかない)がある。
・草食は終盤の仕事が多い。販売、サポート、監視など。
(cf. 序盤のマーケティング・企画・受注、中盤の開発・製造)
・携帯電話の販売など、賞味期限が短いものもブラックと言える。
・替えが聞く・専門性不要の仕事も、主婦や学生ならOK。
問題は、こういう仕事にしか就けない人がいること。
・ブラック企業を支える加害者は安いものを求める消費者、元請けの大企業、下請構造そのもの。
・新卒はゼネラリスト、中途はスペシャリストが求められる。
・転職には年齢の問題が付きまとう。(日本の文化的な面。)
<筆者の提言>
・新卒者採用を辞め、既卒も含めた「若年者採用」に。
・既卒は公務員試験のようなハードルを設定する。
・新卒を減らし、中途採用を中心に。
・正社員解雇の規制緩和。