あらすじ
大分昔の話になるが、私の部屋に女友達とその恋人が泊まったことがある。私は、ひとりでベッドに寝て、彼らは、離れたところに布団を敷いて寝た。図々しくも、彼らは、私を無視して、こっそり性行為を始めたのだった(表題作より)。隠しても、もれ聞こえてくるぼそぼそ声は、ありふれた「いく」と「死ぬ」。でも、2人が文学的なロマンあふれる会話を交わしていたら、もっと薄気味悪かったはず。文学の中の性行為と実際の性行為はどう違う? 奔放で緻密な8篇の短篇小説。
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Posted by ブクログ
手にとった時の薄さを裏切る、内容の濃さ。
久々に「これは面白い」と感じながら読み進めました。
個人的なお気に入りは、文体たちの話。
文体の擬人化という発想はもちろん、軽快に進む擬人化達の会話に、ふふっと笑いながら読みました。