あらすじ
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本書は、40億年に渡る生命の進化史を綴る全3巻企画の一冊目、古生代編です。進化の新たなステージに登場した特徴的な種を特に取り上げ、豊富な化石写真と美しいカラー復元画とともに解説していきます。
古生代編では、生命の誕生から哺乳類の祖先に近いグループである単弓類の登場までを7つの地質時代を通して見ていきます。生命の誕生した先カンブリア時代から、多種多様な多細胞生物が登場したカンブリア紀、三葉虫類やウミサソリ類が繁栄したオルドビス紀とシルル紀、魚類が大繁栄し、脊椎動物が四肢をもち陸上への足がかりを築いたデボン紀、植物が大森林をつくり、巨大昆虫が栄え、爬虫類が登場した石炭紀、そして哺乳類の遠い親戚である単弓類が繁栄したペルム紀までの37億5000万年の生命進化の歴史。各時代に現れた、進化史上で重要なおよそ80種をピックアップして紹介。本書に登場する生物を追っていくだけで、生命の進化の流れが理解できる構成になっています。
目次
第1章 はじめりの時代 先カンブリア時代
第2章 爆発的進化の時代 カンブリア紀
第3章 先駆者たちの時代 オルドビス紀・シルル紀
第4章 革命の時代 デボン紀
第5章 終焉の時代 石炭紀・ペルム紀
著者紹介
土屋 健
オフィス・ジオパレオント代表。サイエンスライター。埼玉県生まれ。金沢大学大学院自然科学研究科で修士号を取得(専門は地質学、古生物学)。その後、科学雑誌『Newton』の記者編集者、サブデスク(部長代理)を経て2012年に独立し、現職。近著に『機能獲得の進化史』(みすず書房)、『地球生命 水際の興亡史』(技術評論社)、『恋する化石 「男」と「女」の古生物学』(ブックマン社)など多数。
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Posted by ブクログ
知らんかった…。
本当に地球から見れば、人間が積み上げてきた歴史なんてちっぽけなもんだね。あっけな〜い。
それはさておき、いろんな古代の生物の復元イラストも載っていて、本当に分かりやすかった。ある時、化石を見つける体験で三葉虫の化石を見つけました。2センチくらいの。ちっちゃいなぁ、って思いました。でも、こいつらの種類が昔は海を牛耳ったんだろうか、なんて思ったら、ちっこいけど「やるじゃないか」って思いました。
人間が滅びた後、なんらかの生物が新しい時代を築くと思う。その奴らが、人間をちっぽけでやわなやつだと思っていたとしたら、我々が作った文明を見せて「やるじゃないか」って思わせたい。そう思った。人間がいつ滅ぶかなんてわかったこったじゃない。でも、次の奴らにギャフンと言わせるくらいのものを持ち合わせてから滅びたいよね。
昔の昆虫類でか!!
Posted by ブクログ
このワクワク感は、子どもの時、初めて国立科学博物館に行った時と同じかもしれない…大興奮のブルーバックスです。映画「ジュラシック・パーク」が公開された頃、恐竜の復元図がだいぶ見直された記憶がありますが、過去の生物の復元図ってその時の研究が反映されるもので常に更新し続けるという意味では、この本に描かれた生物たちも、また何年後かには描き直されることでしょう。それでも、化石から推定してビジュアルを作り出すという作業は、絶滅してしまった生命を、現在の生命と等距離におく、という行為で、まさに「ジェラシック・パーク」的な意味があるのだと思います。この地球で、生命がどう生まれ、どう適応し、いかに繁栄を迎え、そして絶滅していくか。「人新世」と呼ばれ、地球の環境が変わっていくことが全人類のテーマになっている今、非常に意味深いテーマなのだと思いました。2023年に発刊されるという続編、楽しみです。
Posted by ブクログ
生命の誕生から、ペルム紀の大量絶滅までを、わかりやすく物語調で解説している。全ページカラー掲載、300ページ超で税抜1600円。安過ぎる。初学者の私にとっては非常に楽しく、有意義な時間を過ごさせてもらった。読み終わるのが寂しいと思ってしまうほどだ。衰退や台頭を繰り返し、生まれ、あるものは滅びていく生命の営みは読んでいて飽きることがない。特に、エディアカラ紀やカンブリア紀の項はいうまでもなく、後世のユーステノプテロンの姿や板皮類、三葉虫の変遷などがとても興味深く読めた。続きが気になるが、またこの本を再読して待つことにしよう。
豊穣の古生代を知るための一冊
知らなかった生物がこんなにあったのかという驚きと、進化の複雑さ、自由な分化を知った。ほとんど絶滅した古生代の生物が最新技術でここまで解明されたことが良く判った。イラストと写真が豊富なのも素晴らしい。来年の続編も楽しみです。
Posted by ブクログ
きっと、挑戦とは、
新しいことをやり続けること、
そのために学ぶこと、
なんじゃないか、と、内容とは全く違うことを思った。
中身も文句なく面白い
Posted by ブクログ
古生代の生物に興味があるので、著者の本は何冊か読んでいるが、ブルーバックスでコンパクトにまとまっていそうだったので読んでみた。それぞれ短く、ざっと時間が流れていって、数億年を旅する感じ。一つ一つは物足りなさを感じたけど、こういうハイスピードの時間の旅もたまには良いのかもしれません。
Posted by ブクログ
この本は古代の生物の進化を化石や復元図を駆使してビジュアル化しているものになります。古生代、中生代、新生代の3分冊が揃ったので読んでみることにしました。
1巻目の古生代は生き物が海の中にしかいない時代、揺れるウミユリ三葉虫の時代で昔から好きでした。
とはいえ、子供のころに見た図鑑とは随分と海の中の様子も違っているような気が。この時代は化石自体が少なく、新しい化石が見つかるたびに姿かたちが全面改定になっているのが良く伝わってきました。
Posted by ブクログ
タイトルが壮大なので硬い学術的な内容の本かと思ったら小学生でも読めるようなわかりやすさだった。正直ものたりなさはある。
化石と研究結果を踏まえた復元図の紹介の流れ。最新の研究成果をどんどん紹介していて科学の進歩を実感。
Posted by ブクログ
古生代末のペルム紀大絶滅で、生物の世界はその前後で様相をがらりと変える。その変わる前の、多様な種をつくり、今日の地球を彩る生物の前史といったところ。
Posted by ブクログ
このシリーズの第3巻を読んでしまったので、やはり1、2巻が気になり、読むことにしました。第1巻は古生代を扱っていますが、とても興味深く読めました。とにかく図解が多いので実際のイメージを具体的に掴めるのでとても勉強になりました。
なにしろ私たちは三葉虫とかアンモナイトとかしか教えてもらっていないので、恐竜以前の生物については殆ど何も知りません。たとえば三葉虫一つとってもカンブリア紀という5億年も前に出現し、それから2億7千万年も生き続けるのですがその間に様々な多様な姿で繁栄し、大量絶滅を乗り越えて衰退していきますが、最大の大量絶滅事件で古生代の終焉と共に絶滅します。古生代の動物もまるで恐竜のような恐ろしい巨大動物から奇妙な形の様々な生物がいたのです。
写真が多いのでノートをとりながらでも半日あれば読破できますので、オススメですね。