あらすじ
行方知れずの許婚・颯太との再会を願い、下総から江戸に出てきたおいちは、本郷丸山の歌占師・戸田露寒軒の手伝いをしながら自身でも代筆屋を営み、なんとか暮らしを立てていた。そんなある日、露寒軒のもとに意外な客がやってきた。故郷でいがみ合う仲だった従姉のお菊である。わがままだが、牡丹のように華やかなお菊も颯太を想い、行方を捜していると知り、おいちの心は散り散りに乱れるが……。文とは、想いと想いを繋ぐもの――心の奥を汲み、真心を込めて綴るおいちの文が人の絆を結んでゆく連作時代小説、待望の第二作。
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Posted by ブクログ
おいちが柳沢吉保の側室 町子の代書を引き受けることになる。
天狗がでて おいちは気を失ってしまうが
町子の母親からの手紙を天狗は持ってくることを教わる。
撫子は 撫でし子 というように 可愛い我が子という意味と
撫子の別名 常夏から 床を共にする恋人という意味もあるんですね。
おいちの歌を 町子が直してくれる
飛ぶ蛍我を離れず身に添えば
思ひ出づらむ恋し撫子
ここから この本の題名 恋し撫子 がついたんですね。
素敵ですね!