あらすじ
長年、老年精神医学に携わり、6,000人以上の高齢者を診てきた著者は、いい歳のとり方をする人と、そうでない人がいることを日ごろ実感している。いい歳のとり方をしている人は、老いを素直に受け入れ、老いの現実にジタバタしたりビクビクしたり、あるいは何かに固執したりすることなく、老いそのものを楽しもうとする。本書では、そうした魅力的な理想の老人を、「品のある老人」「賢い老人」「おもしろい老人」という三つのカテゴリーに分けて解説し、それらを備えていることが「老いの品格」であるとする。そのようなすてきな老人になるためにはどうすればよいか。著者は、「知識に経験を交えながら議論する」「いつまでも現役の消費者でいる」「墓より金より名前を残す」など、具体的なヒントを提示している。70代、80代を安心して快活に生きる方法を説く本。老いることに勇気が湧き、老いを楽しみたくなる!
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Posted by ブクログ
この九月に後期高齢者に到達する者として、丁度良い本かなということで読んでみました。
「品のある老人」「賢い老人」「おもしろい老人」となるには・・・
著者は、老年精神医学に携わり、6,000人以上の高齢者を診てきたらしいです。
いい歳のとり方をする人、そうでない人がいることを日頃実感されている。
ということで、本のなかでおっしゃることには、大筋同感いたしました(笑)。
内容ですが
プロローグ こんな老人に私はなりたい
第1章 老いることにジタバタしない人には品格がある
第2章 加齢を怖がる必要はない
第3章 常識に縛られない、おもしろい老人になろう
第3章 お金や肩書きへの執着を捨てる
でした。
経歴をみると大阪府生まれとなっていました。
先生のおっしゃる中身は、やはり関西人だなというフレーズが多々ありました。
大きな字、解りやすい文章、あっという間に読めてしまいました。
軽いタッチで気軽に読める本でした。
老いの品格
今年で70歳になりました。若い時は一定の年齢になれば周りのことを気にしない、動じないで過ごせると思っていました。
事実は全く逆で、気が付くと些細なことに反応したり気にしたりするようになっていました。
そんなときにこの書籍と出会いました。
心が動いたときに一呼吸おいて深呼吸するようにしています。
そうすると不思議に心が落ち着きイライラしなくなりました。
今後は難しいですが「品のある老人」、「賢い老人」、「おもしろい老人」を目指したいと思います。
Posted by ブクログ
高齢者の心構えというところですね。
当事者として気持ちが楽になるところ、気をつけなければいけない事を指摘してもらっている感じです。
ネットでなんでもすぐに知ることのできる現在は「物知り老人」=「賢い老人」ではないというくだりも面白い。
確かにスマホで確認できる事をウンチクがましく語られたらうるさいジジイだなと思われるのがせきのやま。
いくら気をつけてもある程度高齢になれば病気になる。
恐れずに病気と一緒に生きていくくらいの気持ちで良いのでは、には共感。
かなりの高齢になって、若者に負けない体力を自慢するじいさんにもなりたくないな。
年寄りには年寄りなりの、あるいは年寄りでなければできない事をするべきだと思います。
Posted by ブクログ
「こんな大人になりたい」とは考えるが、「こんな老人になりたい」とは確かに考えていない。
私はどんな老人になりたいのか?本書を読んでありたい老人像を考えたいと思った。
本書の内容は非常に参考になり、例えばアルツハイマーには絶対になりたくないと考えている人が多く、私もその1人であるが、アルツハイマーになった老人の状況を知ると、アルツハイマーになることもそんなに悪いことでは無いのかもしれないと感じた。
また生きている間に何かを成し遂げることや大器晩成的に成果を出すことを考えていたが、生きている間ではなく「死んでから」と考える考え方もあるんだと知った。
自分が死んでから自分の取り組みが何らかの形で誰かの役に立ったり何かの形で残ったりすることってあんまり考えてなかったけど、そういうように考えて生きることも確かにいいなぁと思う。
本書は全般的に老いに対して非常に前向きというか安心して受け取れる材料が非常に多かった。
歳をとる=醜くなる=避けたいこと、と思っていたけれど、ちょっと考え方を変えてみてもいいかなと思った。
いろんな意見を学ぶ
和田さんのメッセージは、いろいろなところで拝見していましたが、今回初めて一冊の書籍を読ませていただきました。ちょっとしたコメントを拝見する度、ユニークな考え方をする方だな、と思っていましたし、”なるほど”と思っていたところがありました。今回書籍を一冊読ませていただいたところでは、和田さんなりの論理と考え方まで読ませていただいて、”なるほど”から、”和田さんの考え方がこうなんだな”という印象に変わりました。いろいろな考え方があってしかるべきであるし、かといって、どれが正しいとも、間違っているとも言い難い。また、お一人の考え方を学ばせていただきました。
Posted by ブクログ
老年精神医学に携わる医師であり、多作家でもある和田秀樹さん。この方のご著書は初めてでしたが、なるほどこの高齢化社会に必要とされるわけですね。ピリッと辛めの言葉も多くて、私も今から少しずつ老いを意識していこうと思いました。
Posted by ブクログ
精神科医和田秀樹さんの「品格」をテーマとした本。
体も環境も年齢とともに変化して、心が追いつかなかったり、依存しすぎ・しなさすぎ色々あるものだと気付かされます。
分かっていても出来ないこともありますが、想定して準備することはできそうです。
Posted by ブクログ
参考になるようでならないかもしれない。
というのはあくまでも和田さんの考え方を押し出しているからです。著者としては当たり前のことなので否定はしません。日頃から考えて生きている人には「わかっている」と思うことの方が多いかもしれませんね。
Posted by ブクログ
認知心理学の観点からどのように老いることが理想なのか?を著者の視点で書かれていて面白かった。
「80歳の壁」は体力的な観点が中心だったが、本著は考え的な観点が中心だった。
認知心理学では知識が多いことが頭の良いことではなく、その知識から推論できることが頭が良い。
人生のたそがれの時代を迎えるに
私は認知症になった父親を看取った体験上、人生を生きて行く上である示唆を得た気持ちです。