【感想・ネタバレ】鳥と雲と薬草袋/風と双眼鏡、膝掛け毛布(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

「土地の名まえ」の背景には、いつも物語がある。そこに暮らす、人々の息遣いがある。峠や湖川など、地形に結びついた名まえ。植物や動物に由来する地名。街道や国境など、人の営みをめぐる地名。音やまなざしから付けられた名まえ。消えた地名、新たに生まれた地名……。空を行き交う鳥や風のように伸びやかに、旅した土地の名まえから喚起される思いを綴る、二作の葉篇随筆を合本した文庫版。(解説・吉田篤弘)

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Posted by ブクログ

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地名に関する葉篇集
掌編ではなく~の理由が梨木さんらしくて好き

論文のように堅くなくてあくまでこうかな?そうだったらおもしろい、というスタンスなのが読みやすい。
実際にその土地に訪れたからこそわかる空気感が伝わる。行ってみたくなる。

子音+yuuの音
古代、使われていた言葉の発音は、今の日本語のようにかっちりしたものではなく、もっと風の吹く音のような、小鳥のさえずりのようなものだったのではないかと思うと、そういう言葉が飛び交う日常を想像して楽しい。
叱る声さえ、鳥の声のように流れていく、そういう日常。会議や怒号になると、大風が吹いているような感じなのだろうか。

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2022年04月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

再読。気がつかないうちに失われていく地名。それに対して無知であり、関心を持たない自分。その事実と大切さに気づかせてくれる本だった。これ以上失うことがないように祈ることしかできないけれど。

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2022年03月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 梨木香歩さんが旅した土地の由来から喚起される思いを綴ったエッセイ。長いタイトルです。「鳥と雲と薬草袋/風と双眼鏡と膝掛け毛布」、2021.10発行。西日本新聞のコラムに連載されたものとPR誌「波」に掲載されたものだそうです。改めて、著者の炯眼に大拍手です。自分の知ってる土地の箇所は、特に念入りに楽しみましたw。消えた地名に味わい深い地名が多く、新しく生まれた地名は薄っぺらな気がします。

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2023年05月30日

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