【感想・ネタバレ】柳生宗矩(4) 散る花咲く花の巻のレビュー

あらすじ

世は生まれながらの将軍家光の時代になった。その資性は英邁ながら若さゆえの逸脱も多く、前将軍秀忠から後事を托された宗矩の責任は重い。この若き貴公子をいかに名将軍に育てるか、多難の仕事が彼の双肩にのしかかる。家康、秀忠、家光3代の師範として剣禅一如を見事に生きた柳生の鷹の生涯、完結!

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Posted by ブクログ

全巻通読後のレビューです。

兵法師範の柳生石舟斎(こちらも講談社から文庫化)を父に持ち、柳生新陰流を確立した人物。

徳川3代に仕え、秀忠、家光の治世には兵法のみならず、政治面でも将軍に様々なアドバイスをおくった。

江戸幕府の土台作りに尽力し、立派な名君を作り上げたにもかかわらず、その禄はわずか1万2500石であった。

というのも、宗矩が固辞して、これだけしか受けなかったからである。さらに死去の際にこれも返上を申し出ている。

ここに柳生新陰流の真髄が見える!
厳しい修行の上に作り上げられたしっかりとした人生観は、我々にも参考になる。

余談だが、秀吉時代から家光の治世まで書かれているので、関ヶ原や大阪の陣についても詳しく、家光の弟・忠長の切腹、島原の乱にまで触れていて、それらの歴史的事象を知るのにも役立つ。

新陰流の人材育成の方法、宗矩の政治手腕、人生観が特に見どころです。

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2009年11月01日

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