あらすじ
ハイダル王国の若き女王ライラは、複雑な思いを抱えながら婚礼の準備に取りかかっていた。自らを犠牲にしてでも国民を幸せにすること――それが女王としてのつとめだと理解はしている。クセイ王国の国王ザヴィアンとの政略結婚は、十年も前から決められていたことだし、不満はない。でも……。婚礼が済み、ハネムーンでザヴィアンの人柄に触れ、ライラは思いがけず彼に強く惹かれている自分に驚いた。だが、彼の手首にある謎の傷跡を目にしたとたん、妙な胸騒ぎを覚えた。やはり彼には何か秘密があるのかしら?■こちらは昨年好評をいただいた〈ダイヤモンドの迷宮〉の続編です。今作はハーレクインコミックスでも今月同時発売となりますので、是非あわせてお楽しみください!
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Posted by ブクログ
「ダイヤモンドの迷宮」の続編、「シークの憂い」シリーズ第一弾。
「ダイヤモンドの迷宮」のカリスタ編では毎回しつこく行方不明の末王子・ザフィールの話が出てくるので、いつ見つかるのか期待させておきながら、結局かすりもせずに行方不明のままシリーズ終了。
そして、ついにザフィール王子登場。
ヒーローは記憶を失いクセイ王国のザヴィアン王子として生きてきたザフィール王子、傲慢なところはザカリ王・カリク王子そっくり(笑)
ザヴィアンの葛藤は理解できるが、振り回されるヒロインのライラが気の毒。
Posted by ブクログ
ヒロインのライラは、しっかりと自立した賢い女性ですが、実は女王として国を治めるという重責があるが故に、そう振る舞ってきただけで、本当は弱いところもある普通の女性なんだなぁ…と、読んでいて切なくなる話でした。
弟が生まれれば、自分が結婚すれば、大切な母国は国王に統治されるのだと、自分に言い聞かせ、それまでの間は自分がしっかりしなくては…と、頑張ってきたであろう姿に胸を打たれます。
夫になったザヴィアンのころころと変わる態度と秘密を隠している姿には、ちょっとイライラさせられました。いろんな意味で、振り回されるライラが気の毒だった。
最後の最後で、ザヴィアンが、ライラには自分(支え)が必要だと気づいてくれて本当に良かった。