【感想・ネタバレ】皇女アルスルと角の王のレビュー

あらすじ

皇帝の末娘アルスルは、特別な才能もなく人づきあいも苦手で、いつも皆にがっかりされていた。そんなある日、舞踏会に出席していた彼女の目の前で、父が何者かに暗殺されてしまう。アルスルは皇帝殺しの容疑で捕えられ、無実の訴えも空しく帝都での裁判で死刑を宣告される。部族の裁判を受けるため、一族の所領である城郭都市ダーウィーズに護送されたアルスルを待っていたのは、鍵の城の城主リサシーブ。だがその正体は……。人よりも優れた能力をもつ獣、人外が跋扈する世界を舞台に、変わり者と言われた少女の運命を描く異世界ファンタジイ。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

やや大人向けのハイ・ファンタジー作品です。

父親からも母親からも愛されてこなかった主人公・アルスル。
彼女は父親殺しの汚名を着せられ、一族の出身地へと送られます。そこで出会ったのは、大木に串刺しにされた白豹の「人外」でした。

人間をはるかに超える「力」を有する「人外」と共存している世界を舞台に、まっすぐに、ひたむきに生きているアルスルの姿には美しさがあります。
一見すると無口で自分の考えがないように思える彼女の言動は、じっくりと周囲を観察して考えを深めていることの裏返しでもあります。

アルスルは愛ゆえに狂気に堕ち、人を襲い続ける「走訃王」との戦いを宿命づけられますが、悲嘆せずに自分がなすべきことを見つめる彼女の冷静さと、戦いの場での機転にも魅了されました。

次作では「政治」にも巻き込まれていくのでしょうか。
出奔した人外・リサシーブとの再開も期待してやみません。

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2025年12月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

久しぶりの国内ファンタジー。
はじめての鈴森琴。
表紙の綺麗さに惹かれて購入。

手に取る前に想像していた剣と魔法の世界。。。ではなかったけど、思った以上に作り込まれた世界観に満足。
人外、6災、超常の能力、7つの民族。魅力的な設定でわくわくした。

王殺しの疑いをかけられたアルスルが、予知能力をもったリサシーブと共に人外王に挑む冒険譚。
王殺しの犯人があっさり目に解決してしまうのに違和感があったけど、これはファンタジーだったと反省笑

残りの人外王討伐の話も読みたい。次作が出ることを祈って。

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2022年08月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これは、レデイ・がっかりと言われ続けた少女の英雄譚である。

忘却城と同じ世界観の、別大陸でのお話。
ここでもやはり人外が人の生活を脅かしており、皇女アルスルはその争いに巻き込まれ、やがて自ら飛び込んでいくことになる。
巨大モフモフから馴染みのある小さいモフモフまで。モフモフと理解ある人間に囲まれてアルスルは、少しずつ成長していく。
英雄譚でもあり、何も持っていなかった少女の成長物語でもある。

作りに作り込まれた世界観。他系人のお話も読んでみたくなります。
もちろん忘却城シリーズの続きも(笑)。

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2022年07月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 ファンタジーというよりもSF寄りの話だなぁと思いながら読んでました。
 日本作家ではあまり見かけないタイプの作家さんだなぁと。

 父親殺しの冤罪をかけられたアルスルがどうなるのかと思いながら読んでいながら、あれよあれよと別な物語になった気もしましたが(-"-;A ...アセアセ

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2022年06月25日

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