【感想・ネタバレ】夏と花火と私の死体のレビュー

あらすじ

九歳の夏休み、少女は殺された。あまりに無邪気な殺人者によって、あっけなく――。こうして、ひとつの死体をめぐる、幼い兄弟の悪夢のような四日間の冒険が始まった。次々に訪れる危機。彼らは大人たちの追及から逃れることができるのか? 死体をどこへ隠せばいいのか? 恐るべき子供たちを描き、斬新な語り口でホラー界を驚愕させた、早熟な才能・乙一のデビュー作品。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

死体が見つかるかもしれない緊張感と最恐のオチが魅力的な作品でした。

ストーリーの本筋とは関係ないと思い込んでいた
“誘拐事件”の真相と”五月ちゃんの死体の結末”が
あんな風に繋がるなんて、、、

五月ちゃんの『かごめかごめ』がしたいという願いが
最後に”不気味な形”で叶えられて、
短い作品ながら、きれいな流れで話がまとまるので
読み応えバツグンです!

0
2025年09月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ドキドキハラハラででも続きがどうしても気になって一気読みした。テンポが良い。が、何も解決してなくて、小さな彼ら彼女らの世界での出来事で完結してしまっていることが悔しい。五月がいたたまれない。そしてイヤミス。ページ数は少ないが記憶に残る一冊

0
2025年08月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

まさか死体が語り手だとは想像もしていなかったので読んだ時の衝撃がすごかった。
田舎特有のなんとも言えない雰囲気や登場人物の異常さが繊細に伝わってくる文章がよんでいてすごく面白かった。どちらの作品も登場人物の奇妙さやサイコパス感が独特で魅力的だった。また読み返したいです。

0
2025年12月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

表題作の''夏と花火と私の死体''は兄妹が友達の死体をバレないように隠す数日間を描いたもの。
語り部が''私''なんだけど、かなりびっくりした。
''私''であることで、奇妙でぞくぞくした!
ラストはすっきりはせんかったけど、きっと十字架を背負って生きていくんだろうな…と思うと、スッキリなのかも?
兄のどこか余裕な感じがサイコパス感あって怖い。
乙一さんは読みやすいうえでおもしろいし、乙一さんらしい作品で好き。
''優子''も面白かった!

0
2025年11月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ライトノベルの書き手としての自負があると言われている著者だが、本格的なホラーやミステリー要素もかなり強く、上質なエンターテインメントをいつも提供してくれている。その著者乙一のデビュー作品に当たるのが本作だ。

タイトルが示す通り本作の主人公である私は、物語の冒頭で友人によって木から転落死させられてしまう。読者はその犯人というのは当然知っているわけで、本作はその友人と2歳年上の兄が『私』の死体を隠すために右往左往する様を、魂となった『私』と追いかけていく。

本作はデビュー当時に読んだことがあったのだが、最近になって改めて読んでみるとかなりご都合主義な部分があることに気がついた。考えてみれば小学生の子供2人が死体を持って動き回るなど現実には難しいわけで、そういった意味でまさに真夏の怪談として読むのがふさわしい作品だと思う。

とはいえ著者の一貫する姿勢である、「世の中の気持ち悪さ」によるオチが示されるという展開は本作でもすでにしっかりとその姿を見せており、短い作品ながらもホラー好きもミステリー好きも楽しんで読むことができるはずだ。

0
2025年10月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・実兄に恋愛感情を抱いており、自分の恋敵だと分かった瞬間、親友すらも殺害する妹・弥生
・死体遺棄をゲーム感覚で楽しく行い、自分の身すらも道具に最適解を選ぶ、従姉妹に恋したサイコパスな兄・健
・連続誘拐事件の犯人であり、小学生の従兄弟そっくりな少年達を殺害遺棄し続けた従姉妹・緑

橘家の血筋がクレイジー過ぎて色々濃すぎた……。唯一まともな主人公が冒頭で殺されてからが本番。凄い。小説読んでこんな感情になったの初めて。緊張感と臨場感が尋常じゃなかった。

0
2025年09月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

死体からの視点で描かれてるのがすごく新鮮だったけど、違和感なく読み進められるのは作者の筆力のおかげなのだろうな。
大人から見たら「そんなことで人を殺してしまうの?」と思ってしまうような理由で五月ちゃんを殺してしまった弥生ちゃんの一時の邪悪さと無邪気さ、死体を隠すなんてことをゲーム感覚でやる健くんの狂気がより物語のホラー要素を強めている。
ただミステリーとして見た時に、死体をアイスクリーム工場に隠すのも、ベラドンナが理由で清音が狂ってしまうのも少し無理があるのでは?と思ってしまった。

0
2025年09月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

冒頭で殺される「わたし」が語り手となる構成が珍しくて気になったが、読んでみるとその珍奇な手法が作品においてよく機能しているのかどうかが自分にはわからなかった。物語は、ミステリーやホラーというより、死体隠しに奔走される兄妹に関するサスペンスものに感じた。

0
2025年09月25日

「小説」ランキング