【感想・ネタバレ】ティラン・ロ・ブラン 3のレビュー

あらすじ

ティランの巧みな戦略と獅子奮迅の活躍でトルコ軍は敗退した.そして,壮烈な闘いを背景に,男女の愛憎が交錯する――恋愛に奥手なティランと王女の恋,それに横恋慕する王女の乳母,従者イポリトと女王の不倫…….時はたち,ふたたびトルコ軍の脅威が増して出陣するも,ティランの船は嵐に弄ばれて北アフリカに流れ着く.(全四冊)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

敵(イスラム民族)との緊張感を保ちつつ、直接戦闘がない間は、騎士はやることがない。とすれば、恋物語となる。

皇女に一目惚れしたティランは、待女たちに唆されて夜這いをかけるが、未遂に終わる。結果、逃げ出しに失敗し足を複雑骨折する。そして、次々におこる、恋愛騒動。これが非戦闘時の騎士の姿なのでしょうか

皇后も息子のようなイポリト(ティランの甥)と不倫をする。このとき、彼にその覚悟を迫る。「気持ちを強く持ちなさい。決心が弱いと、いろいろな危険が見えてくる」と。そして、ここで決意したことが、最終的に彼がギリシャを治める時の礎になっていくような気がする。
一介の騎士(騎士にもなっていないのか?)から、皇后の相手としての将来の立場に向けて。

皇帝が息子を戦闘で亡くすシーンがある。「帝冠を被り直し、皇子を失った悲しみと辛さよりも、騎士道に則った立派な死に様であったということを聞いた喜びの方が大きい」と語る。武士道もそうですが、悲しい立場ですね。

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2022年04月22日

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