あらすじ
丸の内の大手商社社員野田奈央子は32歳、独身。同僚からも上司からも後輩からも信頼される存在なのに、恋愛運にだけは恵まれない。そんな主人公が次から次へと繰り広げる恋愛の数々。合コン、お持ち帰り、セフレ、不倫、泥沼…。OLの性も、派遣社員の怒りもリアルすぎるくらいリアルに描ききった林真理子恋愛小説の最高傑作。読み進んで最後の一行に至るとき、ドラマ版では描かれなかった、背筋も凍りつくような恐怖の結末が…。
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Posted by ブクログ
奈央子に幸せになってほしかった、、、
覚えておきたい恋愛に関する名言が沢山あって、とても面白かった。
共感できないというか分からない点も多かったので
また私も奈央子くらいの歳になった時に改めて読みたいなと思う。
Posted by ブクログ
<megukoの感想>
2007年に篠原涼子主演でドラマになった原作本。
ドラマは見ていなかったので、内容が同じかどうかは分からなかったけれど、どうやら違うよう。ドラマでは、後半の不倫からのドロドロの展開はなかったみたい。
主人公の奈央子は、偶然にも今の私と同じ32歳、独身。
仕事、恋愛、結婚、人間関係などいろんな悩みがつきまとうアラサー女性の心情が、とてもリアルに、上手く表現されている。
私は奈央子のように、仕事ができる、アネゴキャラではないから、ちょっと憧れる部分もあった。
"女が女を叱る、というのは、なんと損な役まわりなんだろう。これを押しつけられたとたん、女はいっきに年をとるような気がする。”
それでも人の面倒を見てしまう奈央子は、可愛くて、好感が持てる。
奈央子の考え方や行動にすごく共感できる自分がちょっと辛かったけど、スッキリさせてくれる部分も多かった。
男性にはちょっと怖いかもしれないけど、女性の心を知る上ではとても参考になると思うので、ぜひ読んでいただきたい一冊。
女は、強いぞ〜。笑
<内容(「BOOK」データベースより)
野田奈央子32歳、丸の内の大手商社社員、独身。上司からも、同僚からも、部下からも頼られる存在。…なのに自らの恋愛運にだけはなぜか恵まれない。そんな奈央子が次から次へと出合う恋愛の数々。合コン、お持ち帰り、セフレ、不倫、泥沼…。OLの性も、派遣社員の怒りも、そして結婚運に恵まれない女たちのいらだちも。すべてをリアルすぎるくらいリアルに描ききった、林真理子の代表作。主人公野田奈央子を篠原涼子が演じて話題になった、大ヒットドラマの原作、待望の文庫化。
<目次>
第一章 合コンの掟
第二章 姉御の正義
第三章 見合い
第四章 厄年
第五章 不倫への序章
第六章 甘い生活
第七章 裏切り
第八章 妻の呪い
第九章 破局
第十章 プロポーズ
終章 心中
Posted by ブクログ
20代はじめの奈央子は思った。「エイッて心を決めて、そのうちの誰かを好きになれるように努力すればいいんだから。結婚なんて適当に過ごしておけば、そんな好きじゃない男とでも、一緒に暮らすことなんかわけないんだから」
今、奈央子ははっきりわかる、結婚というのは、やはり好きな男としなくてはいけないものなのだ。たとえ別れるとしても、最初は好きな男としなくてはいけないのだ。
私、この頃思うんだけれども、競争に勝ち残っていくことだけが価値のあることじゃないような気がして。うまく言えないけど、人生なんか、トータルで見ていけばそれでいいんじゃないかって。
ああ、イヤだ、イヤだと奈央子は思った。どうして自分をここまで道化にして、若い子に気を遣わなくてはいけないのだろうか。
つらいことがあった時は、日常の持つ大きな力でうち負かそう、というのが奈央子のやり方である。
「そう、私は確かに頭が悪いのかもしれない。こうなれば幸せになれるとわかっていても、心がそっちの方に動いてくれない。そういうことをうまく出来る女はいくらでもいるのに、この男ならうまくいくと思った瞬間、その男を愛せる女。愛していると思い込める女。私はそういう才能がないのかもしれない」
「あの人はやり方は違っていたかもしれないけど、とにかく、心からご主人を愛してたわ。不器用な人だから、そんな風にしかできなかった。相手が自分を嫌うようにしか愛せないなんてつらいけど、彼女はそれしか出来なかったのよ」
Posted by ブクログ
はじめの林真理子の作品
昔ドラマをやっていたが観てはいなかった。
30半ばの独身丸の内OLの生活に単純に興味があったので読んでみた。
不倫などドロドロな部分を描くのがリアルで上手いと思った。
最後はゾッとした…
また同著者の作品を読みたくなった。
Posted by ブクログ
面白くて一気読み。
30を過ぎて商社OLとして働く奈央子の物語。
年下の黒沢くんに結婚告げられるところ、悔しい気持ち分かるなぁ。
沢木さんとの話は絵里子が不気味すぎて、最後せっかくいい人が現れて幸せ掴めそうだったのに残念なラストだった。幸せになってほしい。
いつもながら林真理子の描写は憎らしいほどに的確で、分かる分かるってところ多々。
純愛とは対極で俗にまみれているけれどこれが人間ってものなんだと思う。
Posted by ブクログ
アラサーの結婚出来ない女の痛いところをグッサグサ描写していて、読み進めながら共感できてしまうのがすごく辛かったwww
ナオコは結局あちら側に手の届くところまでいるのに、自分であちら側を選ばなかった。でも人として正しい事をすればするほど損な役回りよね。本当に…。結局最後はリエコさんの呪いにかかってどうしようもなくなってしまった。
ナオコの立ち回りが理解出来てしまうし自分もそうしただろうと思うとこの先私もこういう選択をするのかなぁ「賢い女」にはなれないのだろうかなんて思いながらサクサク読み進められました。不倫編に入るまではやっぱりものすごく共感できたが、これまた不倫の話からは一変私の未知数の世界に入り込んでしまってあとはただのミステリーを読んでるみたいになってしまったけど、結局ナオコには幸せになって欲しくて最後まで一気に読んだけどホラーな結末で後味悪かった。
堕ちるところまで堕ちたナオコはあの後沢木を支えて、堕ちながらもささやかな幸せを見つけれたんだろうか。
Posted by ブクログ
Readerにサンプルで入っていて、それで購入。
読み進めていくうちに次々と裏切られた気がして、無我夢中で読み終えてしまった作品です。
初めはどちらかといえばさばさばした面倒見の良いOLだった主人公。ちょっと戯れる彼氏はいるのに特定の相手はいない。
見合いなんかもしつつ、行き着いたのは主人公が絶対に嫌だと思っていた不倫。自分と戦って戦って、戦って、それでもおちてしまった。
と、まあ、ここまではありそうな話。
しかしこの不倫が、主人公を驚くべき事態へと追い込んでいくのです。
不倫は怖い。というよりは、人は自分の選択で予想もできない方向へ進んでいくことがある。
ちょっとゾっとする話でした。
Posted by ブクログ
初林真理子作品でした。
主人公奈央子の心理描写が大半を占める。中々のページ数だが、ほとんどが奈央子の心理描写で少し諄く感じた。
また、奈央子はほぼ私と同い年だがなんとなくかなり年上な印象。15年前の33歳の女はこんな感じだったのかな?今のアラフォーくらいの感性を持っていると感じた。
物語は奈央子の多様な恋模様を描くが、ラストはまさかの不倫相手の旦那と嫁が心中を測って嫁が腹割自殺する。
ドラマでは、ほぼ赤西仁と篠原涼子の恋模様を描いていた印象だったので、別物としてドラマは考えた方が良いレベル。
精神が崩壊した夫婦の怖さを味わえる作品。
Posted by ブクログ
女も怖いけど男も怖い。色々なことに無責任になってこんなに人の気持ちに目を背けて生きていけるもんなのねえ
かっこいい年上の女性と愛は無いけど遊びたくて結局は若い彼女と結婚する後輩、派遣の女の子を叱りたくない上司、他の女に夢中になって妻が邪魔になって殴っちゃう夫。恋愛ドラマというよりホラーだわ。
バブルもお見合いも商社も広告代理店もご縁が無かったのでファンタジーの気持ちで読んだ。