あらすじ
著者は、大学院時、最初の論文がなかなか書けなかった。また、大学院修了時には3月になっても就職先が決まっていなかった。挫折を乗り越えて、第一線の脳科学者になりえた仕事術を初公開! 著者は、実際に生でスポーツでも音楽でも見聞きすることで、脳の感覚系を鍛え、アウトプットを繰り返すことで脳の運動系を鍛えているのである。また、生命力を輝かせ、優れた仕事を行うための「自律性」と「自発性」は、意識や意欲を司る前頭葉が中心になって形づくられている。前頭葉を活性化させるための五つの行動についても明らかにする。 内容例を挙げると、◎前頭葉と側頭葉にアイデア会議してもらう ◎1時間脳セットアップ法 ◎脳の回転速度を落とさないスケジュール管理術 ◎集中力、アイデアを生む身体法 ◎脳は楽観主義でちょうどいい ◎脳は何度でもやり直しがきく……。「わかってはいるのにできない」を実際の行動に変えて「できる!」に変える一冊!
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Posted by ブクログ
アイデアを手で書き出したり、アウトプットすることがなかった自分にとって、この本は新たな観点を見出してくれました。思いついたうちに手を下す。簡単なことのように思えてすごく難しいことだと思いました。
Posted by ブクログ
脳の仕組みを紐解いて 実際の仕事にどう活かすか のHow to 本ではありますが・・・ 熱い!理系の感情爆発のような内容でした。ワクワクしながら 熱く 仕事をしたいと思います。
Posted by ブクログ
脳科学の説明というより、仕事への向き合い方、うまく生きるための示唆を与えてくれる本。「根拠なき自信が不可欠」。創造性は「経験✕意欲+準備」で生まれる、など名言多数。
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自分の体験も交えながら書いてあり頭に入りやすかった。まずは、動いてみようと思えた
脳の出力と入力のサイクルを回す
脳のコントロールは体を動かすのが一番
「1時間脳セットアップ法」脳は、遠い目標より直近のスケジュールを優先させる傾向にある。1~2時間で終わる一つのもに集中する
「瞬間集中法」やると決めたら1秒後には集中するということを繰り返す
行き詰った時は手や口以外の部位、簡単な動作をしながら考える
脳は「生きる」ために存在する
「生きる」とは、仕事を含めて、自分の人生を通して「生命の輝き」を放つことという言葉に痺れた
生命の輝きを放つための5つの行動
1.クリエィティビティ(創造性)をもっていること
2.セレンディピティ(偶然の幸福に出会う力)があること
3.オプティミスト(楽天家)であること
4.ダイナミックレンジ(情報の受信範囲)がひろいこと
5.イノベーション(改革・革新)を忘れないこと
Posted by ブクログ
2008年10月21日レビュー
ここ数ヶ月で一気に色んな自己啓発本を読んだ。
その中の一冊です。
いや、これはまだ読んでます。
「わかる」を「できる」にかえる・・・・
っていうキャッチコピーにひかれて購入。
だって・・・PG言語にしたって
なんとなく読んだり、既にあるものを組み合わせたりは
出来てきてるけど、
まだPG組めませんから。
「わかる」けど「出来ない」・・・・
と言う自分の状況にたいして、
「こうすればいいんだよ」って言ってくれた本でした。
Posted by ブクログ
『知覚する私』と『出力する私』
バランスが取れてなかったと気づきました。
せっかくのインプットも宝の持ち腐れ…
アウトプットする前にお蔵入り…
『鉄は熱いうちに打て』
行動しようと心改めました。
Posted by ブクログ
日常生活で意識しておきたいことを下記する。
①ビジネス、スピーチなどで前置きは不要
無駄な話、行為をしている間に集中力が無くなってしまう。いきなり本題に入った方が気持ちがこもる。とりあえず行動してしまえ!!
②インスピレーションのためには思考のリフティングと世界への問いかけ
思考のリフティング=勉強と自分の頭で考えることを常にする
世界への問いかけ=自分に足りないものは?本当にこれでいいのか?を考える
③ポジティブなことを考える
うつなどの人は扁桃体が沈静化している。逆にポジティブなことを考えると扁桃体が活性化する!!楽観的に考えて行動することでチャンスに巡り合う可能性も高くなる。
Posted by ブクログ
脳の入出力のサイクルをまわす。
*感覚系と運動系の調和を取るために、出力をする。
*仕事は自分の中で抱え込まず、早目にリリースする。
*自分の中に高性能の鏡を作る。
これは客観視すると理解した。
*時々、自分の作品をあこがれと比較する。
脳の情報整理
*脳を情報の暗記や整理に使わない。
*いつでもネットに接続できる環境を持ち歩く。
*英語を習得してネットの潜在能力をフル活用する。
*背伸びをして自分を鍛える。
そのためには人の目にさらすことが一番手軽でよい。例えばblog。
体を使い、脳を動かす。
*体を動かすことで、自分の脳をコントロールする。
*隙間時間は体に任せて集中する。無意識の動作、単純な動作で集中力を喚起する。
*段取りや手順を無視して、いきなり核心を突くことも大事。
*自分の生産性が上がるパターンを見つける。
意欲や意識を司る前頭葉を活性化させ、輝く方法
1.創造性を持っていること。
2.偶然の幸福に出会う力があること。
3.楽天家であること。
4.情報の受信範囲が広いこと。
5.改革、革新を忘れないこと。
創造性とは
*意欲と経験が大切である。
*思考のリフティング。普段の勉強と自分の頭で考えること。が大切。
*ひらめき現象は放っておくと回路が弱体化する。いつもアンテナを張っておくことが大切。
*無意識を耕すと創造性が発揮しやすい。意識は逐次処理。無意識は並列処理。これも常に頭で考えることが大切。
セレンディピティーとは
ポイントは行動する。気付く。受け入れる。
コミットメントがないとセレンディピティーを活かせない。
この場合のコミットメントとは自分と仕事を一体化させること。
*理想の対象を探す。見つける。
*人の良いところを吸収する。
*人生の指針となる本を読む。著者にとってはニーチェ。
楽観主義
*根拠のない自信が大切。
*笑って仕事をする効果は大きい。
*無意識。意識化するとストレスが怖くなくなる。
例えばネガティヴなことを紙に書き出したり、声に出したり、名前をつける。
*脳に眠るモードを切り替え、環境に適応する。それは体を動かすことでコントロールする。
ダイナミックレンジが人生の幅を広げる。
コンピュータゲームの欠点は既にルールが決められている点。
自らルールを作る。というのは自分を客観的に見るメタ認知の力が必要。
メタ認知は前頭葉を鍛えることに繋がる。
多くの本物に触れる。現実に触れると脳は本気になる。
アウェー戦をする機会を増やす。そこで、鍛えられる。
道無き場所に道を作ることが仕事
*自分で社会の需要を作り出せる人間を目指す。
つまり、自分のやりたいことを実現しながら、社会も認めてくれる状態。
*やったことが評価されなくても腐ってはいけない。
*受難を情熱で乗り越えることが大切。
*喜びを感じられるものはどんどん突き詰める。
脳には可塑性がある。つまり、新しい機能を獲得し、それを維持、保持することに優れている。
つまり、それまで何の仕事をしてきたか、どんな行動をとってきたか。
どれに成功し、何に失敗したかは関係ない。
今この瞬間から変わることが出来る。
自分の正体を簡単に決めつけない。
Posted by ブクログ
たしかに、本を読んで、良質な情報を手に入れたなと自己満足しているけど、それを人にすすめようと思っても、全然説得力がない自分が悲しくなることがあります。もっとアウトプットする機会を増やそうってことで、おすすめのとおり、前日読んだ本の感想を一晩寝た後に書いています。
この本の中で、人が持っている「根拠なき自信」ってのが面白かった。例えば、ミュージシャンで成功した人は、絶対にうまく行く保証はどこにもないけど、未来を楽観的に見る、この何とはなしの自信を持って、この世界に飛び込んでいる。なるほど、あんまりネガディブな事ばかり気にしてたら、何も始められませんよね。
Posted by ブクログ
自分の正体を簡単にきめつけない、変わり続ける
ポジティブなイメージ、脳はもともと楽観的にできている。なぜならそうしないと前に進めないから
運動神経(output)と感覚神経(input)のバランス
Posted by ブクログ
今までインプットが多く、あれこれ思い悩んでいることが多かった。
あれこれ悩むよりもまずは「具体的な形にして出力」して、フィードバックを得ることがとても大切である。
・感覚系の学習(聞く、見るなど五感を通じて受けとった情報)
・運動系の学習(手足や口を動かす)
・情報を脳に溜め込まない。その場でスケジュール、メモ。
・ミラーニューロン。身の回りの人の良いところを見ていると似てくる。
・創造性は経験×意欲+準備
・身体を動かすことで脳モードを変える
・仕事のルールは自分で決める
Posted by ブクログ
著者の講演を聞いて読んだ。
この本には、いくつか人生のよりよい過ごし方へ対する示唆があると思う。ヒトにより引っかかるところが多少異なるかもしれないが、それが存在するだけで読む価値はあると思う。
Posted by ブクログ
良い自己啓発書だと思います。理論が書いてるので、ただの自己啓発のようなスピリチュアルなことは、書いてません。読者が科学根本主義者でもスッと、受け入れられる内容です。
実際は、脳の仕組み、脳の出力と入力のサイクルが書いてることですが。
Posted by ブクログ
「脳を小さな情報整理や暗記に使わない方がいい」
「不確かな未来におびえて何も行動しないことはせっかくの学習機会を失うことになる。『根拠なき自信』によって明るい未来を描くことはいいこと」(⇒ポジティブなイメージ化は脳の扁桃体を活発化させドーパミンを放出)
装丁はお手軽な感じですが、中身は結構役に立ちそうなことばかりでした。
Posted by ブクログ
インプットとアウトプットのバランス。特に意識しないとインプットが多くなり、アウトプットが少なくなる。
とりあえずアウトプットをしてみる。それが、インプットになって、次により良いアウトプットができる。
自分にとって、納得できた。最後まで読んでいないので、あらためて読みたいと思う。
Posted by ブクログ
「出力」+「早め」がキー。なるべく早めに出力することが、自分を強くしていくことだと認識しました。
「仕事はなるべく早めに作品にしてリリースする。完璧な出力にこだわり過ぎない。出力すると、それが血肉となる」
Posted by ブクログ
脳科学者の茂木健一郎氏が脳のパフォーマンスを最大限に発揮する方法を紹介。「仕事術」と書いてあるが、内容は仕事に限った話ではない。
特に同感出来たのは、感覚系と運動系の脳の使い方。
インプットとアウトプットのサイクルを意識した勉強法、仕事法を取り入れる事で、脳は更に元気になり、また効率も上がる。
その他にも普段の生活や仕事に取り入れようと思える気付きが沢山あって、付箋とメモだらけになってしまった。
私なりのメモ:
・インプット&アウトプットでインプットの強化。
・アウトプットする事で、客観的に評価できる。
→まずは形として出す事。
・自分なりの鏡を用意する。
→記録&意識
→これ、結構難しい。
・記憶に脳のキャパを使わない。
・脳→身体、身体→脳もしかり。特に無意識。
・一瞬で集中する練習を。
・just do it.
・リラックス→ひらめき
・無意識による並列処理をする仕組みを考える。
・感性をあげるにはどうすれば?
・否定は批判じゃない。形にする事で見えてくるものもある。
・全ての出来事を否定しない。受け止める。
・日常の個別から離れて存在する普遍など無い。
・根拠無き自信。
・客観→笑う。逆もしかり。笑う→客観。
・リアルに触れる。
・火星論と水成論。
→人生しかり。1年もしかり。全てのサイクル。
・「We are all in the gutter, but some of us are looking at the stars」
byオスカーワイルド
・脳の可塑性。
Posted by ブクログ
(ここがよかった)
・「瞬間集中法」仕事をやると決めたら一秒後には仕事に集中。
例、メール返事。
○ 何て書こうかな、、(感覚系、考える)
× 書き始める(運動系、行動)
・一時間でちょっと背伸び仕事
・目標達成には目の前の仕事に集中し、小さな成功や、実積を積み重ねるのが大切。
・「生命の輝き」を放つ
・理想の働き方は、
「社会と自分が相思相愛」
になる。
お互いがお互いを必要とすること。
・1.周りからの、自分の見え方、世間の期待に「まず」応えて、
2.「それから」自分のやりたいことをやる
(論語も同じこと言ってる)
この二つはやり方や工夫によって両立する。
・人と会う時は脳のシャットダウン機能を切って、ノイズを受け入れる。
・ミラーニューロンをいいように使う。
他人の悪いところを気にしているとうつってしまう。
いいところに注目。
・脳はリアルに触れると本気になる
・発作的な行動、これがやりたい(火)と、
ゆっくり力を養う時期(水)両方必要
・「自分の脳が喜ぶ仕事」を水先案内人に。
・自分の正体を簡単に決め付けるな。
自分は◯◯をする人間だ、と定義することは、
変わり続けることを否定してしまう
Posted by ブクログ
入力と出力のサイクルを回す
・感覚系学習と運動系学習のバランスがとれていることが必要。感覚系の学習が進み過ぎると、より完璧な出力を求めるようになり、ギャップに苦しむようになる。運動系学習は反復によってのみ鍛えられるので、日常的に出力を行うことが大事。出力することによって、その言葉や情報が自分の血や肉となって整理される。
・感覚系学習と運動系学習を司る脳の領域は直接つながっていない。脳内の情報を一度外部に出力することによって、感覚系と運動系のサイクルを回すことが必要。情報に行動や体験を加えることによって整理される。
偶然の幸運に出会う能力(セレンディピティ)を呼び込む
・偶然を幸運に結びつけるには、行動する、気付く、受け入れることが必要。自分の思っていたことと違うことも受け入れてみる。周囲の期待にこたえつつ、自分のやりたいことも実現していく。
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人間は、自分の脳の中にある情報を出力(アウトプット)するには、必ず手や足、口などを使って「運動」をしなければなりません。「何がいいものか」がわかるのは、感覚系が発達している証拠です。しかし「実現できない」のは、感覚系に対して運動系の発達が遅れているからなのです。
あらゆる手段を使ってでも、自分の脳が喜んでくれる方法を自らの手で探しだすことです。 「脳を活かす仕事術」の神髄は、喜びの中で「脳の出力と入力のサイクルを回す」ことにほかなりません。 好奇心をもって様々な「いいもの」を見て感覚系を鍛え、インプットした情報を運動系から“〝 作品”〟 として外部に出力し、そして成長していくことが大切なのです。人間に限らず、生命を特徴付けているのは「自律性」と「自発性」です。自ら考えて動き、成長する。これこそが生物の最大の特徴です。この二つは、意識や意欲を司る前頭葉が中心になってかたちづくられていると考えられています。生命の輝きとは、まさにこの「自律性」と「自発性」から生まれるのです。
一方、「運動系学習」は、身体を使って情報を出力する時に重要な働きをします。 手を動かして絵を描く、声を出して歌を歌う、思ったことを文章にして表すなど、能動的な運動を通して表現する場合、アウトプットの精度は、運動系学習の回路がどれだけ鍛えられているかに依存するのです。 感覚系学習がちょっとしたきっかけで飛躍的に発達するのに対し、運動系学習は反復でしか鍛えることができません。 感覚系と運動系の学習回路は、車の両輪の関係にあります。感覚系のほうが発達しすぎていると「納得のいくよいものが作れない」となり、逆に運動系が発達しすぎると「たいしたことのない成果物」になってしまうわけです。これが、感覚系と運動系のバランスがとれていない状態のこと
人間の脳には「 可塑性」があることがわかっています。可塑性とは物理用語の一つで「新しい機能を獲得し、それを維持・保存することに優れている」ことをいいます。
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新しいことにチャレンジをしていくのとを後押ししてくれる一冊。ミラーニューロンの働きにより、周りの人間の行動が自分の行動や思考に影響を与える。だからより良い仲間を見つけること。いい意味で楽天的であることは、未来に希望を持つこと。インプットしたことをアウトプットして、それをインプットしないと、脳内の回路は繋がらないこと。面白い話が盛り沢山だった。何より、読みやすかった。
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脳が発達するためには入力・出力のサイクルが大切。様々なものに触れ入力による源泉を蓄えることは多くの人ができている。意識したいのは出力、表現すること。中途半端なものをどんどん出せる行動力・機会をシステムにして実行する。
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最初は正直あまり面白くなかったけど、 途中から具体的な話が出てきて、面白くなってきた。 構成は細切れになった短い話を繋いでいきながら 全体的なストーリーが流れていくような感じ。 気になるところの話だけ読んでいっても問題ない。 心に残った話は ・なるべく多くの「リアル」に触れる 子供の語学学習に関する実験。子供に中国語のテレビモニタを通じて 中国語を聞かせ、一方の子供は中国人が直に中国語を聞かせる。 同じ内容で学習効果に大きな差が出たという話。
Posted by ブクログ
脳の学習には「感覚系の学習」と「運動系の学習」の2種類がある。
「感覚系の学習」は「入力」、「運動系の学習」は「出力」。
バランスが大切だが、「入力」に隔たりがち。
意識して、どんどんアウトプットを「出力」していくことが大切とのこと。
茂木さん自身が意識して「出力」していることも伝わってくる。
自身を振り返っても、確かに「出力」が少ない。
仕事もプライベートももっと「出力」を重ねて、鍛えていきたい。
Posted by ブクログ
あの脳科学者の茂木さんの脳を活かすためのノウハウ本。
少々苦手な彼でしたが、この本をよく読むと、なるほど好意が持てました。
↓メッセージ
「生きる」とは仕事を含めて、自分の人生を通して「生命の輝き」を放つこと
生命の輝きを放つための5つの行動
・クリエイティビティ(創造性)を持つこと
・セレンディピティ(偶然の幸福に出会う力)があること
・オプティミスト(楽天家)であること
・ダイナミックレンジ(情報の受信範囲)が広いこと
・イノベーション(改革・革新)を忘れないこと
これらを導くための脳の活かしかたについて茂木さんの実践経験などハウツウがいっぱいで、なかなかいい本です。
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脳科学者の茂木健一郎氏の著書。
「脳を活かす」シリーズの仕事術編になります。
内容的には、著者が実践している仕事スタイルを紹介し、それを脳科学的に解説しています。
著者の仕事スタイルを知ることができますが、自分に応用して効果を上げるような方法はあまりないと思います。
Posted by ブクログ
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感覚系と運動系のバランス。一度かたちにしてみる。背伸びが成長。意欲×経験+準備は想像性。不安を書き出す。根拠なき自信をもつ。得意な時間帯を知る。
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茂木健一郎氏の著書、ケンブリッジ大学に留学をしたことがあるということをこの本で知った。
人が成長するときは背伸びをしたときだという、目指したいものがあるから引っ張りあげられる。ブログをやるにも人に見られることがあるから、それも背伸びだという。文章力が身に付くという効果もある。読んでいてもっともだと感じる。
スピーチを読んでいるだけでは伝わらない、そこに思いや感情が加わるから伝わる、山に登りたいと思うだけならそれは感覚系の脳しか働かず、実際に登ってみて、運動系の脳が働くという。
だから、思いを実行に移すことが大事だと。
行動をすると「気づく」と「受け入れる」ことを覚える。
よく観察をしていないと気付けないし、自分が思っていない展開になったりすると拒否しがちではあるが、それを受け入れることも自然に覚えていく。
行動をしないと、幸運にもめぐり合うことは出来ない。根拠のない自信も時には必要だそうだ。
内容自体は、そこまで目新しいものはないが茂木さんの視点が多く盛り込まれている作品である。
Posted by ブクログ
脳を活かす仕事術
1<概要>
脳科学の視点から、人生や仕事のありかたを考える。
脳には運動系と感覚系の分野があり、インプット・アウトプットの仕組みが備わっている。
また、脳の存在意義である「生命の輝きを放つ」ためには、「創造性」「偶然の幸福に出会う力」「楽天家であること」「情報の受信範囲が広いこと」「革新を忘れないこと」の5つの行動が肝要だ。
体を動かすことを司る運動脳は、出力を担当し、意識的に鍛えなければ成長はない。
五感で感じ取った情報を処理・認知する感覚脳は、入力を担当、感動する出来事にであった時に成長する。
現代人は感覚脳の方が高い発達が見られるため、出力を意識的に鍛えることで両者のバランスを取るべきだ。脳に入力された情報を、言葉に変換しプレゼンテーションする、というサイクルを回して初めて脳が十分に機能する。
2<仕事の目的>
仕事とは情報処理ではなく、「知的創造」であり、生命の輝きを放つための手段に過ぎない。
脳に創造性・独自性を発揮させるためには、ITを駆使し余計な情報を記憶しないことが重要だ。
3<運動脳の鍛え方>
口と手を中心に身体を動かすことで運動脳を鍛える。
自分に「タイムプレッシャー」をかけ、1時間程度の時間を区切って集中することは、脳のワーキングメモリを最大限に活用することになり、より脳が機能している状態と言える。数秒~数分のすきま時間で瞬間的に集中することも重要だ。思い立ったら1秒後に身体を動かすことは、確実に脳の集中回路を鍛えていることになる。
また、脳が何に関心を持つかを知ることも重要だ。脳は予測できることとできないことのバランスの取れた状態や、本気で言っている発言などに興味を示し、意識を集中させる。
4-1<創造性>
創造性には「経験」と「意欲」、「ひらめき」が不可欠だ。
脳に情報が入った時、まず側頭葉に記憶として情報が蓄積される。次に運動脳で出力を行うことで「意味づけ」をし、次回応用可能な経験となる。意識全体を司る前頭葉の意思で側頭葉に蓄積された「経験」が編集されるとこで、創造性が発揮される。つまり、創造性には「経験」が必要であることに加え、出力で情報の「意味づけ」をしなければ、応用可能な「経験」にもならないのである。
前頭葉が「意欲」を生み出すが、そのもととなるのが「感動」や「感情」だ。それらも「経験」から生まれてくる。
「ひらめき」は「経験」と「意欲」の他に、日ごろからの準備が必要だ。頭の中でリフティングを行うように、常に考えることで脳は鍛えられ、「ひらめき」を生み出すことができる。脳にはACCという「ひらめきのアンテナ」がある。そこがアイデアをキャッチし、LPFCという司令塔に情報を送る。両者が連携することで、創造性が発揮される。また、無意識を耕すとひらめきがうまれやすくなる。
4-2<偶然な幸福に出会う力>
セレンディピティという。これを得るためには「行動」「気づき」「受け入れる」という3つの条件が必要。
人との出会いは学びを深める。脳にはミラーニューロンという組織があり、他人の行動を自分の行動のように認識する。つまり、周囲の人の良い所に関心を向けることで、良い所を吸収することができるのである。
4-3<楽天家>
脳は自動的な生命装置として、楽観的な感情を扁桃体で作り出す。ポジティブなイメージは扁桃体を活性化させる。
笑って仕事をすることの効果は大きい。笑うということは自分の状況を客観的に見る「メタ認知」の働きの産物であるからだ。
また不安などの悲観的な感情には名前をつけると良い。不安の源泉は不確実性。不確実なものに名前をつけることで認知すれば、おのずと恐怖感は消えていく。
4-4<情報の受信範囲の広さ>
真のプロフェッショナルは軸となる専門性の他にも多様な価値観を持っている。それをダイナミックレンジが広いという。
ダイナミックレンジを広くするには、ルールを自ら作ることが必要だ。
遊びや仕事で決められたルールの中でしか行動できていないのは、「メタ認知」の欠如している状態だ。
状況を客観視するメタ認知を鍛えることで、現状のルールを変えていくという気概が真のプロフェッショナルへの道となる。
また、限られた文化・考え方しか知らないのであれば豊かな人生は送れない。
人生を豊かするには、「これをやりたい」という思いによる火成論的行動と、じっくりと勉強や努力をして世界観を磨く水成論的時期の相補完的関係が重要だ。更に、アウェーと思われる状況を経験し自分に負荷をかけチャレンジしていくことで、脳は確実に成長していく。
4-5<革新>
理想の仕事とは、「自ら需要を生み出すこと」である。
運動系学習である「行動力」と、感覚系学習である「物事を見極める力」のバランスが取れていることが、イノベーターの必須条件。
道なき道を進んでいくことが仕事のあるべき姿であり、脳を活かし、成長させていくことで理想の仕事は実践でき、人生を輝きのある、豊かなものへと変えていくことができるのである。