あらすじ
それぞれのキャリアも、二人で歩む人生も、諦めない。
INSEAD准教授が、26歳から63歳まで、日本を含む32ヵ国113組のカップル(同性カップル、事実婚、再婚含む)を調査。
子育て、転勤、キャリアチェンジ、介護、退職、子どもの自立……
人生100年時代、キャリア志向の二人に立ち塞がる3つの転換期と、その乗り越え方を説く。
共働き家庭は全員読むべき本では!? 現代でパートナーシップに悩む人、みんなに届け…!―三宅香帆
全共働きカップルにお勧めしたい。
夫と傷だらけになりながら乗り越えた転換期を分かりやすく整理してくれていて、先に読みたかった!という気持ち。
―申真衣
「刺激的で示唆深い、デュアルキャリアの道を進むすべての人に向けた、会話のロードマップ」
―『LIFE SHIFT』著者 リンダ・グラットン推薦
「長期的な視点でカップルの関係の変化をとらえた議論に初めて触れて、私は大いに感銘を受けた」―『LISTEN』監訳 篠田真貴子・日本語版序文
※デュアルキャリア・カップルとは:二人とも自分の職業生活が人生に大切で、仕事を通じて成長したいと考えているカップル。
【デュアルキャリア・カップルの3つの転換期】
●第一の転換期(主に20~30代)
転勤、出産、介護、転職、起業……大きなライフイベントと二人のキャリアとの両立、どうしたらうまくいく?
●第二の転換期(主に40代)
キャリアや人生、このまま進んでいい? 中年の危機に、お互いに変容をサポートしあえるか?
●第三の転換期(主に50代以上)
退職や子供の自立を経たいま、わたしたちは何者なのか? まだ続く人生を、二人でどう生きる?
【それぞれで陥りがちな罠と、対話のヒント満載!】
●家事とキャリアの優先順位・3つのモデル
●子育ての3つのモデル
●「経済的に判断する」罠
●無意識に刷り込まれたジェンダーロール
●2人の間の役割の固定化
●話しておきたい価値観、限界、不安
●どれくらいの期間離れていられる?
● 「いい家庭」ってなに? etc.
【目次】
第1章 デュアルキャリア・カップルの3つの転換期
第一の転換期「どうしたらうまくいく?」
第2章 ハネムーンが終わるとき
第3章 すべてをこなそうという罠
第4章 お互いに相手を頼る関係へ
第二の転換期「ほんとうに望むものは何か?」
第5章 人生の壁にぶつかるとき
第6章 不安と対立がもたらす罠
第7章 新しい道への移行
第三の転換期「いまのわたしたちは何者なのか?」
第8章 喪失と限界が訪れるとき
第9章 広い地平を阻む罠
第10章 うまくいくカップル
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Posted by ブクログ
パートナーと読んだ。
以下抜粋
経済的判断基準に頼りすぎるというのは、わたしが調べた第一の転換期のカップルがよく陥る罠だった。彼らは最大限の収入を得るために、住む場所を選び、優先させるキャリアを選び、どちらが主に子供の世話をするか選んだ。
当事者であるカップルの価値観や望みを、経済的な必要性よりも軽視しているからだ。
ある決断をするときに、その決断の実際的な側面の下に横たわる感情や価値観、不安などを理解し、共有し、話し合っておけば、それをあらかじめ軽減しておくことができる。
人生の本当のパートナー同士は相手を頼らずにそれぞれ独立するのではなく、互いに依存するものだからだ。
「わたしはあなたの自由を尊重するから、あなたもわたしに同じようにしてほしい」結果はゼロサムゲームになるだけであるーつまり、一方の利益が他方の損失になる。
最初にやるといいのは、自分たちが中期的なスパンでーたとえば、これから5年くらいのあいだにーキャリアと人生に何を求めるのか、二人で話し合うことだ。
わたしたちがパートナーに望むのは、わたしたちを形づくってくれることではなく、わたしたちが最良の自分、本来の自分を解放できるよう手助けしてくれることである。
Posted by ブクログ
共働きでキャリアもプライベートも充実させたい、全てのカップルに贈りたい1冊。
様々なペルソナのカップルが直面した現実がリアルに描かれており、「遠くないうちに第一転換期が来る、他人事ではないな」と思い、性別による無自覚な役割分担バイアスに囚われていた節があったかもしれないと痛感した。
◎ネクストアクション
下記3つを実践する事で、「2人のキャリアのどちらを優先させるのか」「家庭内の責任(家事や育児)をどう分担するのか」を合意できるまで話し合う
→合言葉は「どうしたら上手くいく?」慎重に話し合えればどのモデルでも上手くいく
→これにより、「お互いに頼り合う関係」「独立の罠による、互いに譲り合う歪な関係の回避」が実現する
→第二の転換期(キャリアや人生で追求したい事が追求したくなる時期)に備えたお互いにとって安全な拠点作りにも繋がる
①2人の協定作り
・価値観
→何を幸せと感じ、何を誇りと思うのか?
→何に満足を感じるのか?
→いい人生とはどんな人生か?
・限界
→地理的限界(どのエリアまでなら住める?)
→時間的限界(どれくらいまで家庭にコミットできる?)
→在/不在に関する限界(どの程度の期間離れていても大丈夫?最低限どの位共にいたい?)
・不安
→相手に対して、思っている不安を素直に伝え合う
・話し合う際は、侮辱、批判、自己弁護、壁を作る事を避けて感謝し合おう
②全ての家事をリスト化し以下要領で分担する
・どれを辞められるのか?
→そもそも、やる必要があるのか?
・自分がやりたい/向いていそうな事はどれか?
・どれを外注できるか?
→家電による自動化や、第三者の助けが期待できるか?
・残りを仕事量の多さ等に応じて分ける
③キャリアの地図を描き、どのモデルにするのかを判断する
・お手本にしたいロールモデルを浮かべ、その人が経験した転機を参考にする
→相手のキャリアの地図と比較し、お互いの浮き沈みや収入の増減、かかるプレッシャーの強い時期と弱い時期を把握することで、モデルも変化する
・キャリアのモデル
→一番手、二番手モデル
→交代制モデル(3〜5年毎に、家庭/仕事の一番手が切り替わる)
→2人とも一番手モデル
・子育てのモデル
→中心となる親を決めるモデル
→交代制モデル
→協働子育てモデル
(モデル決めに迷ったら)自分がキャリアや愛、家庭に何を求めているのかがわかる5つの問いを活用する
・キャリアにおける明確な目標が1つ以上あるか?
・5年間、より先でキャリア的にどれだけ意欲があるのか?
・もし子供がいるなら、親としてどう言う役割を引き受けたいのか?
・相手との関係においてどの側面が1番大切か?
→2人の人生において、特に時間やお金をかけて続けたいことは?
・他には何が大切か?
→個人的な目標、住みたい場所、等
Posted by ブクログ
ゼロサムではなくポジティブサム。キャリアも家族も諦めないためにできることがこんなにあるんだと知れて勇気が出た!
印象に残ったこと
・2人の協定作り(価値観、限界、不安について)
価値観〜何を幸せと感じ、何を誇りに思うのか。何に満足を感じるのか。いい人生とはどんな人生か。もう一段階深掘りして問いを構成する
限界〜はっきりと限界を感じること。地理的限界、時間的限界、在不在に関する限界。
不安〜
・どう話すか?下記を避ける
屈辱
共感の反対。相手より自分の方が優れていると思うこと。
批判
相手を過小評価し、相手は自分の意思に従うべきだというメッセージから起こること
自己弁護
言い訳。
壁を作ること
話をすることを完全に拒否すること
・思いやりを持つ、相手に集中する
①寛大さと思慮深さのこもった小さな行動を通して示す方法
②相手の意図を良い方に解釈すること
・罠
経済的な判断に頼りすぎる
短期的な視点によるバイアス
目の前の実際的なことのみ考える
全てをこなそうとする
・自分のキャリアと人生に何を求めるのか
キャリアにおける明確な目標が一冊以上あるか
どれだけの意欲があるか
もし子供がいるなら親としてどういう役割を引き受けたいから
パートナーとの関係において何が1番大切か
他に何が大切か
・安全な拠点となる関係
軽視することも誇張することもなくパートナーの不安を受け止め、パートナーが感情、気持ちの浮き沈み、恐れや疑念を共有できる開かれた聞き手であること。新しい世界と関われるように背中を押すこと。
具体時には
・探求を奨励する
・干渉しない
・心のサポートをする
Posted by ブクログ
人生の転換期は3度ある。その転換期を乗り越える鍵はカップルの対話である。
【3つの協定を結ぶ】
『価値観』
選択と行動が一致するときに人は満足感を覚える
『限界』
場所・時間など何が限界かを知ることで不確定要素が減る
『不安』
先に共有することで先手をとることができる
【働き方のモデルを決める】
カップルの一本がキャリアに比重をもつのか
カップルともにキャリアを重視するのか
キャリアの比重を持つものを交代していくのか
【お互いが安全な拠点となる】
キャリアの迷走期には下記を心に留める
『探究の奨励』同情ではない
『干渉しない』話を聴くのであってアドバイスをするのが目的ではない
『心のサポート』感情を受け入れる
キャリアをもちながらも誰かと生きることを選ぶ人すべてにおすすめしたい本。
3−5年おきに読み直したい。
Posted by ブクログ
自身のキャリアや子育てで悩み、家族としてどうありたいかわからなくなった時に読みたい本でした。
私は今結婚して2年目で、そろそろ子供が欲しいけど、仕事も成長を感じていて楽しいと感じています。また夫婦仲は非常に良く、お互いしたい仕事ができています。そんな中子供がほしいと思った時に、環境の変化によって2人の関係が変わってしまったら、どうしようと不安に感じました。だからこの本を読むことで、これからどんな不安が訪れるのかを経験者の事例を見ながら想定し、未来へ向けて備えたいと思いました。
この本は具体的な例をあげながら、どんな試練がどんなことをきっかけに2人に訪れるのかを説明してくれます。それだけでなく、上手くいった例と上手くいかなかった例をあげて、今どうすべきなのかを教えてくれます。特に素敵だと思ったところは、どれもこうすべきであるという押し付けがましいアドバイスではなく、あくまでこれを知ってどのようにするかはあなた次第(夫婦次第)であるとううところです。
この本を読み、新たな発見だったことは、第一の転機を経て夫婦は、2人の独立した人生やキャリアから2人の依存した一つのものになるということです。
それはゼロサムの限られた資源を2人で奪い合うという意味ではなく、2人あわせればもっと良いものになれるというポジティブサムの考え方で捉えられるかも大切であることもあわせて発見でした。
この本を読む前は、私は自身のキャリアが大切で、子育てによって停滞することを危惧していました。しかし読み終わってみて、この5年で成し遂げたいキャリアはあるか?考えたときに、私はただ自分が大好きな人たちにすごいと認められる人でありたいだけであり、こんなキャリアを歩みたいとかこんなポジションでいたいという明確な目標はないことに気がつきました。加えて大好きな夫と、子育てを通してたくさんの思い出を作りたい、これが私にとって人生で一番大切なことだと思いました。これをヒントに私はこの後夫と第一の転機を乗り越えるために、夫と話し合いをしていきたいです。
これからの人生、2人や家族にどんな危機が訪れても、話し合うことを放棄しないで、向き合っていくことを大切にしていきたいです。
Posted by ブクログ
「カップルとしての」キャリアへの向き合い方、という視点はこれまでになく興味深かった。
結論としてはシンプルで、オープンに2人で根気よく妥協せずに話し合いをすること、仕事も愛もどちらも大切にする努力を惜しまないこと、ということになるかと思う。当たり前のことといえば当たり前だが、実践するのは難しく、ケーススタディとして複数のデュアルカップルの軌跡を知ることができるのは有用だと思う。
また、扱っている期間が幅広く、人生の後期に起こるであろう転換期について、先人の事例から学ぶことができるのはありがたかった。
初めは子育てしながらのキャリア形成のついて学びを得たいという観点で手に取った一冊だったが、読み終えてみると、いかにしてより良いパートナーであり続けるか、について示唆に富む一冊だった。