あらすじ
時は平安末期。安倍晴明の子孫・論理派陰陽師の泰親と豪傑と知られる源頼光の子孫・心優しい若武者、頼政は、ある事件をきっかけに再会を果たす。
二人は新たな怪異事件の謎に挑むことに!源氏物語の幻の「雲隠の巻」の行方や道成寺の僧が大蛇と交わした約束の真相、朱雀大路の奇妙な噂、山に入るものを殺す神の存在……そして、都を脅かす“天狗”と対峙することに―!?大好評の平安怪異ミステリー、第2弾!
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Posted by ブクログ
時代と共に妖怪も変わっていく。
あのゴジラですら、宮田登氏(民俗学者、残念なことに早逝)の言葉では妖怪なのだから。
その妖怪が造られた時代に居合わせしまった、安倍晴明と源氏頼光の五代目たち。
幽霊の正体見たり 彼尾花 ではないけれど、怪異に現実的に向き合うのはいいなぁ。
書いていただけたら、続きを読みたいですね(^^)
Posted by ブクログ
1巻のラストでそれぞれの道を歩み出した3人がまた集結することになるとは!
タイトルから頼政と泰親の再会は容易に想像ついたけれども、そこに玉藻も合流したのには本当に驚いた。
1巻もこの3人でわいわい事件を解決していくのが楽しかったので。
『平家物語』で有名な人たちも登場の2巻。
道具のもののけである(それでいて当時にはその考え方がなかった)付喪神の話や、安珍清姫の話など、とにかく有名な人物やエピソードが盛りだくさんの話で、個人的にかなりテンションが上がった。
付喪神の話はオチが2段階だったのも興味深かった。
頼政にはロマンスのお話も。
登場した方は、実際に妻として語られる方だったのか。
(調べて、その後の頼政公の話も同時に知って落ち込んだのは蛇足エピソード)
諸事情ですれ違いそうになったけれど、何だかんだでうまくいっているようでよかった。
玉藻がその空気に耐えられず泰親を置いて去ろうとするほど、2人の世界に入っておられたので。
趣味も合いますからなあ。
巨大生物に天かける狗こと「天狗」(羽があったり光って流れるものだったり)などなど、前述通りエピソード盛りだくさんで読み応えたっぷりの2巻でした。
ただラストがやっぱりその展開か……と寂しくもあったが。
多少予想はついていたけれども、直前の火事に持って行かれていたので。
受け身が取れなかった……