【感想・ネタバレ】その日のまえにのレビュー

あらすじ

余命の告知を受けた妻と、新婚時代のアパートを訪ねる僕たち…「その日のまえに」。妻の最期を、二人の息子とともに見届ける「その日」。妻が亡くなった病院の看護師さんから、ある日、お目にかかりたい、と連絡がきた…「その日のあとで」。消えゆく命を前にして、いったい何ができるのだろうか──。死と向かいあう人々の切なくもけなげな姿を描き、幸せの意味をみつめる連作短篇集。“王様のブランチ”で「BOOK大賞」を受賞した涙の感動作!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

いやぁ…最高でした。じっくり時間かけて読みました。
どなただったか、重松清さんのレビューを書いていた方のコメントが良くて、読んでみようと思ったわけですが、ここ最近読んだ中で、一番、好きでした。
短編集として、「その日」を迎える様々な人生が描かれます。いろんな年代、立場の「その日」に対する感情がとてもリアルで、胸を打ちます。
作者は、どうやったら、どんな経験を積んだら、こんな心情描写が出来るのだろうか。
ラスト3作は連作で、最後の作品では、各短編で描かれた人たちのその後も描かれました。
決して、奇跡が起こるわけではないのだけれど、「その日」を迎えた方を見送った家族の姿なども描かれ、悲しいだけではない、明日へ、その日まで、力強く生きていこうという前向きな気持ちさえ抱きました。
文庫版のあとがきでは、著者とその師匠の話があります。こちらも、リアルな「その日」にまつわる話で、この話も含めて、「その日のまえに」という作品として楽しめました。本当にお勧めしたい。
でも、一昔前なら、悲しくなるのが分かっているからと、読もうとしなかったな。
「潮騒」は、泣いた。
所々に、波音や満ち引きの表現が描かれていて印象的。中でも、潮騒が二つの音が混じり合っているというところが好き。引いていくときの大きな波と、砂に染み込むときの、さあーつという小さな音。そうなんだよね。おの小さな音が好き。大きな波が来るまでの時間は、まちまちだが、しばらくすると、必ず大きな波が来る。その間の、完全な静寂とは違う、小さな音がさらに小さくなるあの時間が好き。「波が砂に染みる音の方が耳の奥深くまで届く」と表現するか。凄い。
「ヒア・カムズ・ザ・サン」も、泣かせる。
小学生から大人まで、幅広い世代の目線で、いろんな優しさの表現をする。話し方だったり、仕草だったり、言おうとして言えなかったり。随所に母子の不器用で、でもお互いにわかり合っていて、なんともいじらしい。
「初めて気づいた…母ちゃんの手は、肌がカサカサになって、指がスジ張っていた。
いつの間にかまた手を繋いで。カオルくんの残してくれた、まばゆすぎて目に見えない光の中を、おれたちはいつまでも歩き続けた。
われら、死への道のりの半ばにー。」
いやぁ、素晴らしい。生きて欲しい。

重松清さんの小説を、もっと読んでみようと思いました。

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2026年04月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

自分に関わりのある人のその日(人の死)を前に人々が何を思い、成していったかを綴った短編集。最後の物語は、それに加えて「その日」と「その日の後」も綴られている。

涙、涙で読み進んだ小説だった。
特に、二人の息子のいる妻のその日の物語は、「その日のまえに」「その日」「その日のあとで」で描かれていて、特に印象深かった。前編に出てきた登場人物が出てくるのもよかったし。
「その日のあとで」、亡くなった妻が何度も何度も書き直した夫への手紙が、息子達の未来を託すとかの内容でなく、

「忘れてもいいよ」

のただの一言だったのが印象的だった。

死期を悟った時、私自身、または親族がその日を迎える前にどう思い、どう行動するかを考えさせられる物語だった。

しばらくして、もう一度読んでみようかな。。。

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2025年09月21日

ネタバレ 購入済み

こういう話もいいですね。

死に向う人々のオムニバス。
本人だったり、家族だったり。
癌の闘病が多い気がした。
お別れの時間があるからかな?

当たり前だけど忘れてる。
私達はいつ死ぬか分からない事を。
癌の余命半年位が準備するのに
ちょうどいい。

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2014年03月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

一人ひとりの思い出。その時代の情景が思い浮かびました。短編なのに!ここで!という、つながりが余計に心に響きました。大切な人は急にいなくなる。わたしの父も夕方17時ごろまでは一緒に元気に食事をとってたわいもない話をしていて別れたはずなのに18時40分にはなくなっていました。今回この話を読んで残された家族の気持ちを深く考えさせられました。思い出すことは悪いことじゃないよ。優しく前を向かせてもらえる作品です

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2026年02月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

忘れてもいいよは悲しいなぁ。
自分の奥さんにそんな手紙残されたら号泣どころじゃ済まないわ。最初は絶対忘れてほしくないもんなぁ、絶対最後まで覚えててほしいし何なら再婚だってしてほしくないし、でも色々考えたあげく最終的な結論がそれっていうのは本当何とも言えない悲しさがある。カフェで読んでたから泣かなかったけどいい小説だった。

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2025年10月04日

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