あらすじ
東京新橋で銀行立て籠り事件が発生した。男性客が刺殺された後、犯人は逮捕されたが、被害者は40年前に成田闘争のデモで機動隊員を殺して手配され、公安に追われた男だった。その捜査に警視庁特殊事件対策班(SCU)が動きだす。SCUは犯罪が多様化する中、あらゆる事件の現場に介入できることを許された警視総監直轄の組織でチームは5人。公安出身のキャップ・結城から被害者の藤岡を調べるよう指示された八神は、犯人、被害者、公安が複雑に絡む事件の真相に、特殊能力を個々に持つメンバーの協力を得て挑む。才能豊かな刑事チームを描く警察小説!
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
堂場さんの作品が好きなので
評価は偏っている
堂場作品は私の解釈では
次々と事件が起こるが、何一つ解決しない
それが最後に一気に繋がる
主人公と同じ目線で焦燥感を味わえる
そんな印象
事件は立て篭り・殺人から始まって
闇サイト、公安内部と展開していく
SCU所属の八神は普通の人
読み進めていくと『視点』に秀でた才能をもつ人物で
その『視点』がきっかけに事件解決に向かう
SCUのキャップ結城は謎の人
読者だけに与えられる情報もなく、八神たち作中登場人物同様に謎だな〜という
あれやれ、これやれと目的を伝えず
目先の指示のみの上司
ただ最後、結城を少し知れる
やな奴じゃないな〜と私は好きになった
これは最後まで読んだご褒美
普段の生活とは近くない世界の物語だが
主人公の平凡さが物語に入り込ませてくれる作品だった