あらすじ
三十五歳の誕生日を迎えたメイ。「いつから彼氏いないんですか?」「何が目標なんですか?」――失礼な後輩に憤慨しつつも、カフェの副店長として働く日々はそれなりに充実している。毎日同じメニューを頼むお客さんも、そんな日常の一部だったのだけど……。久しぶりの恋に戸惑う、大人になりきれない私たちの恋愛小説。〈解説〉渡辺雄介
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Posted by ブクログ
縁もゆかりもない地への転勤か独立かの二つの選択肢がある中で、転勤を選ぶ主人公は初めて見たかもしれない。でもメイちゃんらしい選択だなと思った。適度に流されつつその中で幸せを模索する感じが好き。スーパーウーマンの女性主人公には疲れてしまうことも多いから、ある意味平凡な女性像を描いたこの物語には励まされた。
Posted by ブクログ
35歳になったメイ。周りは子持ちで、親友のみっちゃんも婚活ばかり。当分は結婚しないと思ってた大ちゃんも若い奥さんと突然結婚。でも当のメイは十年前に別れたふうちゃんのことが忘れられず彼氏もできない。そこで羽鳥さんにあったことをきっかけに、店長試験を受け前に進む。
店長試験という非日常な成功に輝くメイを見て大人になっても前に進むことの大切さと、中学生の恋をしているメイを見て20代のうちにしっかり恋愛しなきゃとおもった。でも、マイペースに生きているメイを見て結婚するのは、特に男の場合はまだまだ焦らなくていいんじゃないかなとも思った。博士進んだら卒業する頃には28で遅いなって思ったけど、よみおわったまだまだ全然20代じゃんって感想。
Posted by ブクログ
P40 "恋人がいたから、結婚したい、子供を産みたいと思っていたのであり、わたしひとりでは、どうしたいとも考えられない。その可能性を考えられる相手もいないのに、結婚や出産を望むのは、おかしい気もする。"
Posted by ブクログ
恋愛小説は苦手なのに35歳独身というワードに惹かれて購入。結果、読んでよかった。両頬を思い切り平手打ちされたあと、背中を思い切り叩かれる気分。
最初の方は主人公メイちゃんの環境に共感とイライラに襲われ(父親はずっと最低だし新入社員も最初は超いけすかない!)ぐあああああってなってたけど、ページをめくる手は止まらなかった。文章がうまいというより共感力で読ませる感じ。
メイちゃんの等身大の悩みとか、その中でも自分にできる一歩を踏み出す勇気とか、踏み出しすぎて逆に爆死する痛さとか、も~~~~~ぜんぶわかるわかるわかるってなった。
あとみっちゃんが幼馴染の男の子の結婚に号泣した気持ちも痛いほどわかった。自分のことを熱烈に好きな相手って、ずっと好きだって思うよね。はああ黒歴史。
わたしもこれから独身と既婚子持ちの絶対に埋まらない溝も、35歳独身の立ち位置も、じわじわと味わっていくんだなぁ……
でも最後の一文は拍手喝采。これで終わるの最高すぎる。わたしも一歩踏み出してみようかな。
Posted by ブクログ
35歳の誕生日を迎えた主人公の女性が、女性の正しい生き方とは?という問題に日々モヤモヤしながらも答えを見つけ出すお話。
高校の時から付き合っている彼氏と社会人になっても付き合っていて、そのうち結婚して子ども産んで…という王道のルートを当たり前に自分にも訪れると思っていた主人公は、彼との失恋により王道のルートからは外れ、35歳になっても彼氏はおらずこのままだと結婚も出産もしない「普通」ではない人生を歩むのかと不安になったりする…いやいや、結婚するのも出産するのも普通じゃないから。そもそも普通の生き方ってなんだ?。
仕事も仕事で、そこまで力を注ぐわけでもなく…後半で少し動きはあるけどもう少し意識持って働けーって私は思ってしまったけど、多分主人公みたいな感じの働き方をしてる方には共感されると思う。
特に大きな事件も出来事もなく、主人公の日々を見守る感じのストーリーに私は少し退屈してしまった。