あらすじ
五歳になる一人娘の加奈子を交通事故で亡くした桐原容子は、夫の信樹と〝加奈子の魂〟の三人で暮らしていた。容子は食事の時も、外出する時も、いつも〝加奈子の魂〟と一緒だった。だが、そんなある日、〝加奈子の魂〟は転生の場所を見つけたらしい。妊娠三ヶ月の主婦・野口正美の身体だ。容子は、ひたすら正美の出産を心待ちにするが、そこには意外な現実が待っていた……。愛する子を失った母親の深い悲しみと、魂の〈転生〉が驚くべき結末をもたらす、感涙必至の長編小説。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
転生って本当にあるのかな。
でも、母親のおなかの中の記憶は3才くらいまでは本当にあるって言う。
途中の容子の行動はハラハラするものもあったけど、最後は温かい感じで終わってよかったです。
Posted by ブクログ
五歳になった一人娘をなくした夫婦。その妻はそれを受け入れられないのか、死んだ娘の魂が存在していて、いつか転成すると信じきってしまい…
裏表紙に書かれた「感動必至の〜」を信じて購入して読み始めた本作。しかし、しばらくは娘の死を受け入れられな母親のサイコサスペンスな、薄気味悪いという印象を受けました。
見えもしない魂だけの存在になった娘が身近にいる、と公言してみたり、その子が他人の子どもに転成したと思い込むところ。そしてその子をいずれ社会的にも我が子として取り戻そうと画策する姿には、感動どころか戦慄を覚えるほど。
「どこが感動必至やねん」と批判的に思いつつも、でも先の展開が気になって、ページをめくる速度は早め。最終的にはすべてが丸く収まる感じで終焉を迎えるので、それなりに溜飲が下がる感はありました。
本作、来年春に映画として公開される模様。作品としてはインパクト強い内容ではなかったので、これをどのように多くのお客さんにウケる形に仕上げるのかがスゴく気になります。