あらすじ
――あとどれだけ捧げれば、君を取り返せるだろう。
兄の起こした反乱により領地を追われ、
40歳も年上の公爵と政略結婚をしたマリカ。
だが夫と夫婦関係はなく、いずれ“仮父”を呼ぶと告げられていた。
仮父とは、子供をつくれない夫の代わりに妻に子種を分けてくれる男のこと。
嫌悪感を抱くマリカだが、仮父として現れたのは、
かつての婚約者で初恋の人アデルだった。
愛しい男の熱に溺れ、マリカはつい彼への恋心を漏らしてしまう。
そんな彼女にアデルは「一緒に地獄に堕ちよう」と、不穏な言葉を告げてきて……。
最凶騎士×薄幸の公爵夫人、すべてをなげうつ狂愛に翻弄されて……。
【目次】
プロローグ
第一章 翠海の悪戯娘
第二章 偉大なる公爵の道具
第三章 再会
第四章 愛する覚悟
第五章 春呼びの風
第六章 悪戯娘がくれたもの
エピローグ
あとがき
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感情タグBEST3
ラスト以外はめちゃくちゃ好み
作者を信じて紙書籍購入。
すごくよかったです、正に殉愛。
挿絵もイメージ通り。
苦しい恋です、気がつくと眉間に皺が寄ってます(笑)。
幼い頃から婚約した頃までがあまりにも純粋で煌びやかで、現状の悲壮感をより一層際立たせます。
宗教、世間体、道徳観等、様々な制約の中で、ヒーローはああなるしかなかったでしょう。
何もかもを無視して、ヒーローが暗躍してヒロイン囲い込み、というようなお話が好きな方は物足りないかも。
私はこちらの方が人間臭さがあって、すごくハマりました。
その分ラストが残念に感じました。
救いようのない結末を予測(期待⁈)していたので(汗)。
これも好みの問題ですが。
それでも、苦しすぎて泣けました、星5です。
堪能〜
面白かったです!
ふとしたところで、点と点が繋がっていくところにハマりました。
ヒーローandヒロインの変わりっぷりはちょっと差がありすぎる感も否めませんでしたが(笑)
ふたりの純愛(敢えてそう言わせて欲しい)が、ある意味清らかで、ふたりの幸せを願わずにはいられなかったお話でした。
幼い頃のヒロインの無邪気さがとても可愛く、家族からの愛情というものに薄かったヒーローが惹かれていくのも当然だったのかも。
その後のヒロインを取り戻すべく願掛けをして戦場に赴くヒーローがだんだんと怪物になっていく様とヒロインのどうしようもできない事情とが読んでいて2人がこの先一緒にいられるのか見えませんでした。
ラストが子供達にも恵まれ穏やかに過ごせているようで本当に良かったなぁと思います。