あらすじ
「コンピュータ付きブルドーザー」と呼ばれた頭脳と行動力で、高等小学校卒から五四歳で首相の座に就いた田中角栄。「新潟三区」という雪深い地盤に“利益誘導”を行い、「日本列島改造」を掲げた角栄は、戦後政治の象徴だった。だが彼の金権政治は強い批判を浴び、政権は二年半で終わる。その後も巨大な「田中派」を背景に力を持ったが、ロッキード事件では有罪判決が下った。角栄を最期まで追い続けた番記者が語る真実。
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Posted by ブクログ
著者は元朝日新聞の記者
総理番になった時の総理が角栄
その後、八ヶ月で田中内閣終了するが
キャップからの指示で閣僚だけ声かけすればよいと言われるも
角栄が牛耳っているので角栄攻略に乗り出す
角栄が新潟に帰るときは同じ車両の近くに座り、イベントに顔出しし覚えられ
目白に呼ばれる
ロッキード事件で実刑判決を受けた後も当選させる新潟三区、理由知りたさに志願して新潟支局へ赴任
なんという角栄マニア!
内容も独自の取材も有り、流用も多々あるが
出典の明記がされており、ちょっとした
角栄年表もついている
出版の依頼は二年前からあったようだが
現在は桜美林大学で教えており、筆を取るつもりはなかったようだが
3・11以降、書いてみる気になったようだ
やはり、朝日フィルター、思想はある
ちょいちょい出てくるが引用したところはその場、その場で記載されているので、あとでその本を読むもよし
その朝日思考さえ、脳内で取り払えれば角栄を大体知るのに便利な本である
この部分が興味深かった
「政治は力」「政治は数」に加え「政治はカネ」と言った話を聞くが著者はそんな話は聞いたことがないとのこと
「政治はカネ」と開き直るほど品格なき人物ではなかったと書かれてあった
この本の中には角栄を批判する部分は少ないが、それでも著者の思想のせいか、時々イヤな書き方をする
そんな人が上記のように言うのだから、それだけは著者にとって本当のことなんだろう
さすがというか東大法学部卒のエリート朝日記者出身
上から目線でこう記す
—田中派は地を這う「土蜘蛛族」のようなもの
「まつろわぬ妖怪」のたぐいなのに、なまじ民主主義になって政権を取ろうとするから金権の汚辱に塗れた—
そんなことよりロッキード事件って
物的証拠もなく、司法取引しまくって証言だけで逮捕したことを初めて知った
桧山の角栄が「よっしゃ、よっしゃ」発言に疑問
これって角栄なら「わかった」って言いそう
いまでこそ、よっしゃーは共通語っぽいけど
普段、よっしゃよっしゃなんて聞かない
浪速のお父さん世代なら言いそうだけど、新潟の角栄が
そんな言葉遣いするかな
この人は目に浮かぶようって言っているけど
私は浮かばない、よっしゃは大阪界隈の言葉ですよ