あらすじ
【累計26万部突破!】
オードリー若林の6年間の集大成エッセイ
「おじさん」になって世界を肯定できるようになるまで
書き下ろし17,000字!「明日のナナメの夕暮れ」収録
恥ずかしくてスタバで「グランデ」を頼めない。ゴルフに興じるおっさんはクソだ!――
世の中を常に”ナナメ”に見てきた著者にも、四十を前にしてついに変化が。体力の衰えを自覚し、
没頭できる趣味や気の合う仲間との出会いを経て、いかにして世界を肯定できるようになったか。
「人見知り芸人」の集大成エッセイ。
人間に、変わらないことで愛され続ける部分と
変わることで愛され始める部分があるとするならば、
この本は、後者の存在を強く示してくれる。
それは、どうしたって変わりながらでしか生き続けることのできない私たちにとって、
頼もしい光となる。(朝井リョウ/解説より)
※この電子書籍は2018年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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Posted by ブクログ
ずっと心の底で感じていた、なんとなくの生きづらさや人との違いを言語化してくれた一冊。
私自身、自分の抱える生きづらさをどうにか解明したくて、若林さんと同じように精神医学や脳科学の本を読み漁った時期がある。
「気にしすぎなくなる薬がもしあるなら常用したいくらい」という言葉に共感した。
後半、若林さんのお父様が亡くなるエピソードは胸が苦しくなった。私の父は今、癌で入院をしている。手術も成功して回復に向かっているが、命の限りを想像したからこそ余計に、若林さんがお父様との別れを経て綴った言葉が響いた。
「会いたい人にもう会えないという絶対的な事実が、会うということの価値を急激に高めた」
「合う人に会うってことでいいんじゃないかと思った」
「誰とでも合う自分じゃないからこそ、本当に心の底から合う人に会えることの喜びと奇跡を深く感じられた」
私は交友関係が極端に狭く、飲み会なども得意ではない。若林さんの言葉はこれから先ずっと大切にしていきたい。
幸い私はまだ家族を亡くした経験がなく、その本当の喪失感はわからない。だからこそ、若林さんが深い悲しみの中から得た結論を、今のうちにしっかりと受け取りたいと思う。
「あー親父にもう一度だけでいいから会いたいな」という飾らない一文には、涙が出そうになった。
私も後悔しないように、できる限り入院中の父に会いに行こうと思う。
Posted by ブクログ
若林さんらしい本で、内容も考え方もすごく面白かった。
私は校則や決まりに疑問を持つことはあまりないし、文化祭も普通に楽しむタイプだし、友達もそれなりにいる。でも、3人以上で話していると急に会話が面白くなくなって頭の中で別のことを考えてしまったり、周りの目を気にしすぎたりするところがある。スタバでグランデと言うのが恥ずかしくてトールを頼んだり、美容院でブリーチしたことを友達に言えなかったりする。異性と話すのも、同性や家族と話すほど楽しくない。
そういう自分の面倒くさい性格を思い返しながら読んでいたけど、逆にこういう性格だからこそ、いろんなことに興味を持ったり、話したいことが次々出てきたり、本を読んでこんなに楽しめるのかもしれないとも思った。
私は普段から名言や誰かの考え方を読むのが好きで、気になった言葉はメモしている。そして嫌なことがあった時に、その言葉を使って自分を納得させたり、考え方を変えたりしている。でもこの本を読んで、正しい考え方や綺麗な言葉ばかり追いかけるのではなく、自分自身の気持ちにももっと目を向けた方がいいのかもしれないと思った。名言が広く支持されるのは、それだけ多くの人に刺さるからだ。でも、自分には合っていないのに「正しい考え方だから」と無理やり当てはめてしまうこともある気がした。
特に印象に残ったのは、自分の気持ちを素直に言えるようになるための第一歩は、自分が臆病であることを認めること、という話だった。自信を持てと言われることは多いけど、その前に自分の弱さを認めることの方が、どうせ自分にできるのはこの程度なんだから、と見栄を張らずに生きられると思う。
それから人見知りの話も印象的だった。私は高校生の途中まで、クラスに馴染めなくて、クラス替えの度に半年くらい家に帰って文句を言ったり泣いたりするような子供だった。しかし、それは人見知りをしている余裕があったからなんだと思えば、確かにそうだなと思う。
下が入ってくればその子のフォローをしたり、全体を見たり、人見知りなどと言っている余裕がない。
なるほど。人見知りは余裕がある人がすることなんだな。大学生になって、人見知りしちゃうって言って男子にベタベタくっついてる女子はさらに余裕があるのだろう、言いすぎたか。
一番心に残ったのは、「内ではなく外に大事なものを作った方が人生はイージーだ」という話だった。自意識ばかりを守ろうとしていると、誰かの挑戦や楽しんでいる姿を素直に応援できなくなる。でも、仕事や趣味、人との関わりなど、自分の外側に大切なものを作ることで人生は少し楽になる。
冷笑と言っている場合ではない。外に大事なものを持った方がイージーだし、経験できることも多い。
まえけんさんの話も良かった。正しいか正しくないか、認められるか認められないかではなくて、幸せになるって言葉がすごく心に残った。
Posted by ブクログ
本書を読んで、「受け容れる」の意味が少し変わった。
これまでの私は、価値観の違う相手をなんとか説得しようとしていた。そして理解されないと、なぜ伝わらないのかとモヤモヤしていた。
でも、人はそれぞれ違う。
受け容れるとは、相手を変えることを諦めることではなく、相手との関わり方や距離感を変えることなのかもしれない。
理解されようとしなくていい。合わない人がいるからこそ、合う人と出会えたときの喜びが増す。
それは逃げではなく、自分も相手も無理をせず、心地よい関係性を見つけるための建設的な考え方だと思った。