【感想・ネタバレ】降り積もれ孤独な死よ(10)のレビュー

あらすじ

青年・灰川十三はタイにいた。
自分の出生の謎。そして“リッカ”の秘密を握る“写真の男”を追ってーー
その地で十三は、戦争や貧しさの犠牲になり、意に添わぬ生き方を強いられる子供達を見た。
中には殺し屋として生きざるを得ない者も…。
救えぬ無力さへの憤りを抱えながら十三はジャーナリストと共に国境地帯へ向かう。
“写真の男”は、アメリカのC.I.A.も身柄確保に動いているという反政府組織の首領サン・ハックが匿っているというのだ。
組織が資金源とする麻薬の原料・ケシの一台産地“黄金の三角地帯”で
ジャングルの中に隠されたハックのアジトを守るのは
“無数”の“瑕面の男”だったーーー。

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サスペンスマンガ好きにオススメしたいノワールサスペンス、開幕!!

物語は自称エリート刑事・冴木仁(さえき じん)が窃盗の通報を受け訪れた豪邸で、地下室に監禁され餓死した子供たちの遺体13体をみつけることから始まります。

屋敷の中にあるのは贋作の絵に造花など、偽物だけ。
そんな豪邸の持ち主は灰川十三(はいかわ じゅうぞう)という男ですが、現在は行方不明。
警察は灰川が犯人とみて全国指名手配します。
すると、そのニュースを見て灰川の娘と名乗る女性が現れます。
彼女の話では、灰川は育児放棄や虐待を受けている子供たちに生きる術を教え、一緒に生活をしてくれる良き父代わりであったので犯人なはずがないと言うのです。
彼女以外にも灰川が育てていた19人の子供たちの内5人が生きていることがわかり、(収監されている1人を除き)各々に事情聴取するもその子供たち全員「灰川十三は犯人ではありません」と言います。

事件を調べていく内に発覚する様々な事象に、冴木は子供たちを殺したのは本当に灰川なのか解らなくなっていきます。

描くのは『親愛なる僕へ殺意をこめて』の井龍一先生と伊藤翔太先生のコンビ!!
前作に続き、今回も極上のサスペンスとなっております。
マンガでありながら、まるで映画を見ているかのようなシーン展開になっており、物語を俯瞰の視点で見せつつも登場キャラクターの視点を織り交ぜることで、グイグイと物語に惹きこまれます。

屋敷にあった調度品も偽物、住人達も偽物の家族ということで、今のところ全て“偽物”で成り立っている第一容疑者の灰川。一体何が“本物”なのか…。
物語が進むほど謎が謎を呼ぶノワールサスペンスとなっており、今後の展開が気になって仕方ありません。

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感情タグBEST3

ネタバレ 購入済み

深い

十三の過去にフィーチャーしたストーリー。タイで壮絶な体験をしていたのですね。贖罪の意識が常にあったとは、苦しい半生のようです。

0
2025年11月02日

Posted by ブクログ

海外編が終わり、いよいよ舞台は再び現代日本へ。概要はかろうじて分かっているつもりだけど、完結後、もう一度一気読みしたいかも。

0
2025年11月26日

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