【感想・ネタバレ】ノースライト(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

北からの光線が射しこむ信濃追分のY邸。建築士・青瀬稔の最高傑作である。通じぬ電話に不審を抱き、この邸宅を訪れた青瀬は衝撃を受けた。引き渡し以降、ただの一度も住まれた形跡がないのだ。消息を絶った施主吉野の痕跡を追ううちに、日本を愛したドイツ人建築家ブルーノ・タウトの存在が浮かび上がってくる。ぶつかりあう魂。ふたつの悲劇。過去からの呼び声。横山秀夫作品史上、最も美しい謎。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

いきなりのネタバレ。
「殺人のないミステリ小説。」
人は死ぬけど。。。

前半はちょっと休憩しながら読んでたのもあり、読み進めるのが少しつらかった(集中力がもたないという意味で)
青瀬の苦悩や過去。
元妻、ゆかりやライバルとのエピソード。
吉野家の失踪の謎。
実在する建築家、タウトの成し遂げたこと。
画家、藤宮春子の作品。

ものすごく長かったからこそ、終盤の事務所が一体となったシーンで胸が熱くなった。

個人的には馴染みのある地名がたくさん出てきたのも、ストーリーに入り込めて楽しかった!

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2024年09月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

登場人物皆が美しく、読後感が良い。
岡嶋の死に対し、設計事務所を守るべく皆が一丸となってコンペに立ち向かう場面は感動した。

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2024年08月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

十数年前、我が家を建てたときのことを思い出した。ハウスメーカーが所有する土地を購入したので、設計したのはそこに所属する建築士、こいつが嫌な野郎だった。
昔ながらの“夫は外で仕事、妻は家にいるもの”という感覚を持ったおっさん(たぶん私たちと同じ世代)で、私や子どもたちを施主である夫の従属物としかみなしていなかった。打ち合わせの際に言われた言葉の数々が、悔しくて忘れられない。
不思議そうに「奥さん…、聞くところによると、仕事を持っておられるらしいですなぁ?」と訊く。確かに子どもたちは未就学で経済的にも(家を建てようってくらいだから)余裕はあるけれど、平成十年代にそんな言い方はありえない。ちなみに、妊娠出産で正社員からパートタイムになるまでは夫より収入が多かったし、頭金の一部は私の貯蓄から出ている。他人から“食わせてもらっている家族”扱いされる筋合いはない。
更に、見取り図を見ながら私が「本棚やパソコンはどこに置こうかな」と呟くと「そんなもん、何に使うんだ」と言い放つ。2階のトイレに、トイレ本体についている手洗いとは別に小さな水栓が欲しいと言えば「そんなもん必要ない」と頭ごなしに否定する。
水栓の件は今でも悔しい。2階の掃除の際に雑巾を濯ぎたいときとか、ベランダの植木に水をやりたいときとかに、いちいち階下の洗面所に行かなきゃならないから。
入居した後、洗面所にタオルハンガーがついていなかったので電話したら「それ、必要ですか?」と言って(当たり前だろう)、自分のミスを認めない。結局ハンガーはつけにきたけれど、リビングを見て家具の配置にいちゃもんをつける。
奴にとってお客様は夫だけで、妻である私に敬意はなかった。そんな奴が設計した家で、家族の中で一番長い時間を過ごし、日常の家事を行う訳。
夫は、奴のような考え方は一切ない。お互いに対等なパートナーとみなし、敬意を払っている。だからこの件は、建てた当初に伝えて以来、夫とは話していない。ほんとしょっちゅう、思い出し怒りしちゃうんだけどね。

本作の主人公(ようやく物語に触れるぞ)となら、どんな家になったのだろうと思う。少なくとも、あの不快感はなかったんじゃないかなと。


ネタバレです



横山秀夫のミステリ、だと思って読み始めたが、半ばまで読んで、あれ、殺人事件が起こっていないぞ? 否、失踪した人物が実は殺されていて、主人公が素人探偵になるパターンだな?
……素人探偵は素人探偵だけれど、結局過去にも現在にも、事件は一切起こっておらず、悪人がひとりもいなかった。(あ、不法侵入と器物損壊は事件っちゃ事件だけど)そんなパターンだったのね。
建築業界の話は、いままで触れたことがなかったので、とても興味深かった。美術は好きだけれど、絵画や音楽にしか眼が行っておらず、建造物や家具に興味はなかった。たぶん私が視覚で美を感じるのは2次元どまりなんだろう。これから建造物への見方が変わるかどうかはわからないけれど、設計の意図に興味を持つことは、あるかもしれない。
ラストシーンの希望に涙した。みんな幸せになれ!
(2024-06-18L)

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2024年07月07日

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