【感想・ネタバレ】世界の中心で、愛をさけぶのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

思っていたよりも、アキが元気な時間が長く続く。このジャンルの小説は、序盤から病気になってしまうものを多く読んできたので、そのストーリー構成が新鮮だった。そして元気な時間が長いからこそ、前ぶれなく辛い日々が訪れることがリアルに感じられて、つらかった。
ラスト、未来へ進んでいく朔の姿が描かれていて、寂しくも前向きな気持ちで終われた。

アキと朔のこのやりとりが心に残った
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わたしはね、いまあるもののなかに、みんなあると思うの。みんなあって、何も欠けてない。
だから足りないものを神様にお願いしたり、あの世とか天国に求める必要はないの。
だってみんなあるんだもの。それを見つけることの方が大切だと思うわ。
いまここにないものは、死んでからもやっぱりないと思うの。いまここにあるものだけが、死んでからもあり続けるんだと思うわ。

ーぼくがアキのことを好きだという気持ちは、今ここにあるものだから、死んでもきっとあり続けるね。

ーええ、そう。そのことが言いたかったの。だから悲しんだり、恐れたりすることはないって。
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これ以外にも、心に残る文章やグッとくる表現、儚い気持ちにさせられる文章がたくさんあった。たぶん自分自身が近しい人を亡くして、すぐ読むのは気持ち的につらいかも。でも少し時間が経ってから整理をつけていくために読むには、心から勧められる一冊だと思う。

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2024年04月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

主人公の彼女に対する愛情がこっちまで伝わってくるくらい大きくて、本当に大好きなんだなと思う純愛物語だった。
だからこそ、病で彼女を亡くした時の主人公の気持ちを考えると辛い。
立ち直るのにも相当時間を要したと思う。
ただ、最後には別の彼女を連れて亡くした彼女と真の決別をするシーンには感動した。
強く生きていくことを決めた朔太郎は立派だと。

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2024年03月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み終わって最初に思ったのは、独特な世界観の話だなということです。話の区切りの部分につながりというものがあまり感じられず、どこか淡々としていました。

この本からは、「自分の愛した人間も時間と共に少しずつ忘れていき、そのうち新しい恋人ができ、悲しみから前に進んでいける」そういうものが感じられました。

正直、あまり泣ける部分というのはありませんでしたが、「アキの闘病シーン」や「アキを連れ出そうとしたものの、空港で倒れてしまうシーン」はなかなか読んでいて息苦しかったです。

ただ、ベストセラーの作品ということなので、私の解釈が甘かったのかもしれません。

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2022年07月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

普通に面白かったけど、評価するとなると星3ですかね。良い話なんだけど、ただそれだけっていうか。

途中おじいさんが、愛している女性の遺骨を墓から取り出すシーンがあったけど、あのシーン入れた理由を知りたい。おじいさんは50年以上たっても遺骨盗むくらい女性のことを想ってたわけだけど、主人公はラストにアキの遺骨の粉をばら撒いてた。
この2人の対比は何かあるのか...?

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2021年11月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

過去に大きく反響を起こした本をいくつか探し、購入した内の1つがこの作品。
恋人のアキを失ってしまい、絶望していた朔太郎が過去に想いを馳せる話。
4章で、好きな人との死別を経験した祖父が朔太郎に語りかける場面がある。そこで私は、彼の「死」に対する考え方を目の当たりにし、なんて前向きで強い人間なのだろうと感服した。理屈っぽい考えではあるが、「今も心の中で生きている」というありきたりなものの一点張りではないため、説得力があり、少なくとも私はとても気に入った。

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2021年05月11日

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