あらすじ
星間国家アルグランド帝国の辺境惑星を治める伯爵家に転生し、幼くして領主となったリアム・セラ・バンフィールド。
持ち前の善良さ故に、妻や会社に裏切られた前世の反省から今世では“奪う側”として生きると決意する――
「悪徳領主になって、悪の限りを尽くす!」
だが、受け継いだ領地は虐げるまでもない寂れっぷりで……
止む無くリアムは自領の建て直しから着手することに。
人工知能を重用! 宇宙艦隊を縮小! 不正貴族を一刀両断!
常識など無視して思うがまま傍若無人に振る舞うのだが、結果的に領民は豊かになり、好感度がうなぎ登りで……!?
悪徳領主を目指して頑張ってるはずがなぜか名君と崇められる勘違い領地経営譚、開幕!!
感情タグBEST3
案内人の手引きにより不幸になるよう悪徳領主を目指すリアムだが勘違いにより領地を発展し何故か強くもなっていくところが笑えて面白かったです。
変わった転生もの
現代日本っぽい前世でひどい目にあったので、人を虐げて悪くいきたいという
主人公がなんだか成功する話。主人公がなにに適正があったのかなどは描かれないが
逆にサクサク進んで良い。剣と魔法でなくSFっぽい世界なのも変わっている。
悪人になりたい善人
前世でお人好しなため悲惨な人生で終わってしまった主人公は、転生後は悪人になって好きなように生きる!と決めた。
転生前も転生自体も"案内人"の「悲惨な目に遭わせたい」という思惑によるもので、今世も主人公は報われないのか・・・と思いきや、主人公は悪意に気づかないまま"案内人"の望みと逆の方向へと進んでいく。
主人公が、"案内人"や詐欺師匠の意図にまったく気づかず感謝すらする人生になってるのが面白いです。
言動は悪人なのに根っこは善人のままで簡単に人を信じたり、真面目にたゆまぬ努力もする。その結果自分も周囲も幸せになってるけど本人は「俺、悪人!」と信じ込んでるし。
ただし、本当の悪人相手には冷酷無慈悲。笑顔でためらいなくスパッといきます。
4巻まで読んでますが、どんどん面白くなります。
続きが楽しみです
なかなか斬新
よくある転生もの、かつ一部で根強い人気のある悪徳領主もの。
ただ、本作はディテールがかなり個性的。
まず、科学が発達し、宇宙船やモビルスーツもどきまで登場する「宇宙帝国」が舞台であること。
これだけでかなり新鮮。
かと思えば、転生を誘導した「神」的な存在が実はかなりの悪であり、最終的に不幸になることを望んでいる事。
さらに、本来どうでもいい転生前の世界のこともたまに触れるというのも斬新な展開。
ただ、その斬新さは「素晴らしい」というものではなく、「余計なディテール」と思えるものが多い。
本来ストーリーとはどうでもいい部分をバッサリカットすべきであるのに、それができないのは原作者のクセ・嗜好なのかな?
という事で、設定やディテール自体は斬新だけど、肝心なストーリーは比較的平凡。
これだと、作品自体は通常の設定下の他の作品に埋もれ、高い評価はできないかな。