【感想・ネタバレ】山田正紀・超絶ミステリコレクション#3 囮捜査官 北見志穂2 首都高バラバラ死体のレビュー

あらすじ

死体を積んだ幽霊列車、首都高を大爆走!?
ミステリ史上屈指のシリーズ連続刊行・第二弾

首都高パーキングエリアで発生したトラックの居眠り暴走事故。
現場に駆けつけた救急車が何者かに乗っ取られた。
猛追するパトカーの眼前で、乗務員とともに救急車は幽霊のように消失する。
この奇妙な事件を発端として、首都高のあちこちで女性のバラ
バラ死体が──
被害者は囮捜査官・北見志穂の大学の同級生だった。
錯綜する謎を追って銀座の暗部に潜入した志穂が見たのは……。
イラスト KENTOO

〈目次〉
プロローグ
首都高南池袋PA
捨てられた女
同級生
任意同行
ポリグラフ検査
銀座七丁目「まりも」
赤い目の女
消えたタクシー
首都高売春
湾岸線東海ジャンクション
和紙
雛人形
白髪の男
発掘
憑依
廃馬
解説 逸木 裕

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

山田正紀『山田正紀・超絶ミステリコレクション#3 囮捜査官 北見志穂2 首都高バラバラ死体』徳間文庫。

幻冬舎文庫の既刊5巻全て既読なのだが、今回、徳間文庫の新レーベルからは5巻のうち4巻の復刊に加え、5巻のリブート作をシーズン2としてシリーズ化して刊行されるとのことで、再読してみることにした。果たして、リブート作品はどんな内容になるのか。

生まれついての被害者体質という警視庁科学捜査研究所特別被害者部の囮捜査官・北見志穂を主人公にしたミステリー・シリーズ。

間違いなく、前作よりさらにハードになり、リーダビリティが増している。今回も北見志穂が危険な囮捜査と持ち前の推理力で奇怪な殺人事件の真相と犯人に迫る。女性みなし公務員の囮捜査官という立場であるが故に捜査一課から疎まれながらも、北見志穂が事件の真相を解明していく過程が面白い。この作品が刊行された四半世紀以上も前は女性の社会的地位など全く無いに等しかったのだ。

首都高のパーキングエリアに居眠り運転のトラックが突っ込み、タンクローリーに衝突、周囲に停車中の車を巻き込み、爆発炎上する。現場に駆け付けた救急車の1台が女性の右足と負傷者を収容した後に何者かに乗っ取られ、首都高を暴走した挙げ句、乗務員は行方不明となる。

その後、首都高の各所で女性のバラバラ死体が発見され、被害者女性は北見志穂の大学時代の同級生の小室京子であることが判明する。小室京子は銀座でホステスのアルバイトをしており、首都高のパーキングでは同じ店で働いたことのある別の女性も車内で焼死していた。

北見志穂は囮捜査官として、同級生のアルバイト先だった銀座の『まりも』という店にホステスとして潜入する。北見志穂が目撃したものは……

そして、終盤の怒濤の展開と北見志穂の命の危機……

本体価格810円
★★★★★

0
2022年01月24日

Posted by ブクログ

前作に比べると本作は囮捜査という意味では少し控えめかもしれませんが、本作も面白かったです。
現実の場所が舞台ということもあり、生々しい現実感に溢れているところが本シリーズの魅力の一つ。時代錯誤というよりもとてもリアルに感じます(世代のせいですかね)。

次作も楽しみです。

0
2022年02月03日

「小説」ランキング