【感想・ネタバレ】ファミリーツリーのレビュー

あらすじ

少年は、父のいとこにあたる少女に恋をした。彼は両親への歯がゆい思いや情けない自分へのいらだちを抱えながら、曾祖母たち近しい大人に見守られ、大切な存在への想いを糧に成長してゆく。著者ならではの五感に響く筆致で、命のつながりの煌めきを描き出す物語。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

いい話だったー。
つっかえるところが何もなくて、甘くて心地よいドリンクのようにするすると読んでしまった。
途中までは本当にただただ平和。
途中からは、心のすれ違い、止めたくても止められない負の連鎖に心痛めながら読み進めないといけなくて、辛い部分もある。

リリーは夏だけ、リュウのいる長野に泊まりにくる。毎年毎年一緒に過ごして、幼い頃はただ無邪気に。小学校高学年になったら、少し男女を意識しつつ、疎ましく感じたり。高校?で男女の関係になり。大学になると、再会を果たすが、将来に対する考え方や相手のことへの不信感などから、ギクシャクしてしまう。

リュウの出口のない苛立ちは、作中では、「寂しい」ということを口に出したあたりから改善に向かう。
1人では生きていけないし、1人では困っていることも解決しない、ということだなーと思う。
また1人で生きているつもりになってもいけないなーとも感じた。リュウが閉ざしてしまっていた時、1人だった。でも、大学でできた友達と沖縄に行った時、また菊さんが亡くなって集まった時、確かに人と生きている感じがしていたし、「菊さんも連れてきたかった」のように、人を感じていたんだと思う。

もう一つ、リリーみたいに自分の夢に向かって努力しつつ、家族(菊さん)のことも大切にできるのってとてもかっこいい。
もっと若い時に読んでいたら生き方の指針にしたかったかもしれない。
(もっと若い時に読んでいたらリュウのウジウジ加減にイライラして理解できてなかったかもしれないけど。)

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2025年12月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

曾祖母、菊の家で暮らす流星と、毎夏やって来る父のいとこ、リリーとの成長を描いた物語。

愛犬、海を火事で亡くしたときの悲しみと喪失感、好きなのに縮まらないリリーとの距離感にイラつき、周りとギクシャクしていた流星の気持ちは少しわかる気がした。
そして、色んな苦労を乗り越え、大事な人を大勢見送り、質素に暮らしつつ、大切なものを守りながら丁寧に生きてきた菊さん。
少し複雑な家庭に育ちながらも、リリーが優しくて強い女性に成長したのは菊さんによるところも大きいと思った。

菊さんが亡くなったシーンと、初盆で菊さんや海が帰ってきたシーンは号泣。命の繋がりを感じるラスト。
小川糸さんの小説は、毎度じんわり効いてくる。

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2021年12月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

リュウは幼い頃から夏が来る度、曾祖母の菊さんが営む旅館の一室に姉の蔦子とそして東京からやってくる親族のリリーと寝泊まりしながら豊かな穂高の自然の中を駆け回り冒険を重ね、かけがえのない日々を過ごすのだった。リュウとリリーの幼ない友情はやがて恋心にかわり、大人になってからは喧嘩して疎遠になるも、血の繋がったものとしての同胞意識が2人を繋ぎ、家族や友人達を交わえつつ絆を強めていく。大空と大地の恵みと人の温もりがたっぷり感じられる現代のオアシスのような物語だった。

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2019年02月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

大学以降の主人公のダメっぷりが際立つ。なんだか、自分の悪いとこをデフォルメされて揶揄されているような気がして(被害妄想)、こいつの行動を読むのは正直ゲンナリだった。

ヒロイン、リリーの「空とおしゃべりする少女」という設定や、愛犬海の悲劇、スバルおじさんの風来坊な生き方、主人公の姉…張られる設定や伏線が回収されきれず、あるいは完全に放置されていて、勿体ないやらもどかしいやら。

今まで読んできた小川糸の作品の中では「ダメ糸」側に属するこの作品。
それでも、菊さんの御霊を迎え送る、初盆のシーン。あのクライマックスが美しくて幻想的で、あれがあるなら、伏線ほったらかし、魅力ない主人公…その他の瑕疵もまぁ許してエエか、と思えるくらい読者冥利につきるシーンだったので、そこだけで☆増やすことにする。

ラストシーンが余計。蛇足の意味を知る(笑)

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2019年05月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

小川糸さんは【食堂かたつむり】 や【つるかめ助産院】を読んで、美味しそうな話を書く作家さんというイメージ
食欲の秋なのでそういう話を読みたくて買ったのですが
今回はそういう系ではありませんでした
後半少し美味しそうなところも出てきますが
まずね・・・舞台が安曇野の所が引き込まれるポイントになった
本も出てくるし、登場人物の動きが何となく本物の景色で想像がつくというか・・・
そういうのって凄く入り込めますよね・・・
物語的には後半に入ると本当に小さい頃からの思い出があって今につながるっていうかアルバムをめくってる感覚になった
小川さんの作品はまだ少ししか読んだ事無いけど
登場人物が温かくて好きです
今回は菊さんが 良かった

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2014年10月12日

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