【感想・ネタバレ】白亜宮の陰影 デルフィニア戦記3のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

王座になんて興味はなかった。
ずっとフェルナン伯爵の息子でありたかった。
そう思うウォルの気持ちを知りながら、頑なに臣下の礼を尽くすフェルナン伯爵。
それは、息子を手放したくないという自分のわがままが、国の乱れを生んだという悔いがあったからだった。

リィの活躍でようやく巡りあえた父子には、言葉も時間も多くは残されていなかった。

ここからまっすぐ最終決戦に行ってもいいと思ったが、まだ政府軍は仕掛けてくる。
最大の抵抗勢力を味方につけて、国王軍討伐に向かう。
ウォルを国王として支えていたはずの重臣たちは、なぜ討伐軍の方へ寝返ったのか。

一度読んだはずの本なのに、続きが気になって本を閉じることができない。
多分最終的にウォルは王座を奪還するはずなんだ。
だって敵はあまりにも下司で、あくどい事をやりすぎた。

それはわかっていながら、リィの人間離れした能力を使った、意表を突いた行動が愉快で。
リィを中心にした彼らの、軽口の応酬ももちろん楽しい。
だからこそフェルナン伯爵のくだりがグッとくるんだよなあ。

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2018年05月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 恐らく、このシリーズの第1部の中では、最も悲しい巻だったのではないだろうか……? と、思います。

 ウォルが、本当の王様じゃない(というよりも、王様の資格がない)可能性が急激に濃くなって。
 皆がそれを信じちゃって。

 今まで味方だった人が。
 全員、味方ではなくなってしまう。

 そして。
 何よりも、一番辛いのは。

 ウォルの育ての親が……というよりも、父親が。
 死んでしまったこと。

 心から尊敬出来る人を。
 失ってしまうのはとても悲しい。

 そして、彼もまた、重い、重い、後悔を背負って、自分の気持ちを押しつぶして。
 自分の“息子”のことを思ってたんだよ。

 なんだか、とっても、とっても、とっても、悲しかったのに。
 こういう悲しさはとっても好きです(ぇ)。

 人の人生の結晶を見る想いがするから。
 願わくば。

 ウォルに幸いあれ!

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2018年02月05日

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