あらすじ
「きみ、映画に出てみないか?」サイモンは冷たく整った美貌の少年に声をかけた。“頭脳明晰な犯罪者”の役柄にぴったりの少年に。サイモンのこの無謀な行動が事件を未然に防いだのか?
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Posted by ブクログ
映画監督のサイモンが理想の姿だと言って声をかけたのは、学校帰りのヴァンツァーだった。
サイモンはヴァンツァーのことを熱心に口説き、自分の映画に協力してくれるように頼んだ。興味を惹かれたヴァンツァーは、映画の撮影場所まで赴くことになる。
その映画の主演のアイリーン・コルトは、変装をしたジンジャーで、元の勤め先の主人としてケリーとジャスミンが、ヴァンツァーの友人として金銀黒の3人と毒蛇が集められた。
撮影は何事もなく順調に進んでいると思いきや、食中毒騒動や、銀行強盗騒動に巻き込まれることになる。
果たしてその真相は――
という話でした。
今回もテンポとノリがよくて面白いし。
映画と同時期に起こった橋の崩落事故で見つかった死体の事件とリンクするミステリーの要素も含んでいて、相変わらず面白い話だなあ……と満喫しました。
何回読んでも面白い、至極の一冊だと思うのでファンタジー嫌いじゃない人にはオススメしたいです。
Posted by ブクログ
珍しくキーマンはヴァンツァー。
知能は高いのに、手段を選ばずに事を起こす冷徹さ…というか、人として何かが欠落している彼の本質を、映画監督であるサイモンは見抜いたのだ。
そればかりかリィ、シェラ、ルウ、レティシアそれぞれの本質をも。
ルウを除いた面々が宇宙一の名女優ジンジャーを知らないという設定だったけど、確かヴァンツァーはこの世界に飛ばされたとき、本を読んで勉強することと同じくらい精力的に映画を観ていたはずだけど…。
設定がぶれた?
映画を作ることしかできない映画バカの監督サイモンは、愛すべき人物だけど、以前どこかで(多分漫画で)見たような既視感が否めない。
けれどジンジャーが、自分の問題は自分で解決するジンジャーが、いいのよ。
確かに彼女も非凡ではあるけれど、自分の技術と頭脳を駆使して駆け引きする姿が格好いい。
ミステリ風でありながらミステリではなかったけれど、まあ面白かった。
Posted by ブクログ
まあ、面白かった。
ジンジャーが主役の話は、
当然一話はあって良いし、
大人の話だし、一応ミステリー仕立てだし。
女優を目指しているベティの話がちらりと出てきたのも良かった。
ベティとジンジャーがからむ話とか、あったらいいなー。
Posted by ブクログ
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ファンタジー。 何巻目だろう?
金銀、黒、+レティ、ヴァン、夫妻、ジンジャー等々登場。
映画監督のサイモン。
彼はヴァンツァーを見つけて「役にぴったり」だと、ナンパもとい、スカウトしようとする。
あまりにも本質を突くサイモン(リィを光の戦士といい、ルウは大地の精霊、シェラは守護聖獣、レティはテロとかやりそうな稀代の犯罪者、ヴァンツァーは一人もくもく地味に犯罪練るタイプ、と)に、ヴァンツァーは危惧を覚えて、この星から追い出そうとあれやこれやとやるのだが、巧くいかない。悪気はないので。
サイモンは25年前の殺人事件の重要証言(すでに当人は忘れている)をしてしまったために、命を狙われる。
だが、命を狙った連中は在る意味、正解な気がする。
お話、物語の主人公として、ぺらぺらと相手の本質をこんだけ喋っちゃう男だ。
殺しておく方が吉、であろう。レティだってこの男を巧く始末できないかと考えたぐらいだ。
悪気がない、下心もない、サイモンはみんなに愛されて。
あの夫婦とジンジャーに守ってもらい、居合わせたリィが弁当の中の毒(致死の食中毒菌)に気がついて、被害を最低限に抑え、ヴァンとレティ、ルウも一枚二枚噛んで、機材を怖そうとするならず者をやっつけたり、狙撃班を捕まえたりして、サイモンは無事。