あらすじ
人と接するのが苦手で、他人との間を壁で隔ててしまう氷川小雪。高校では誰ともつるまずに1人で過ごしていたけど、なぜかぐいぐい距離を詰めてくる雨宮ミナトと出会い――? 孤高の女子・小雪、学校の人気者・美姫、距離ナシ男子・ミナト、のんびり優しいバスケ部員・陽太。どこかちょっとこじれた4人の、もどかしい青春混線ストーリー!
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———思考の量が多ければ多いほど、口に出そうとすると、全部喉のあたりでこんがらがって、「言葉」になれない感情たちが涙になって逃げようとする
皆さんは、誰かに謝りたいとき、こんな気持ちになったことはありませんか?
私はこの一文を読んだときに、「分かる…分かりすぎる…!!!」と心の中で叫びました。
阿賀沢紅茶先生のデビュー作である『氷の城壁』は、なんといっても悩みや葛藤の描写が圧倒的に丁寧。人に距離を詰められると、壁を作ってしまう“こゆん”こと氷川小雪を中心に、
登場人物全員が悩みや自己嫌悪を抱えながら、人との関わりやぶつかり合いを通して変わったり、自分の価値観を再認識していったりする物語です。
思わず涙してしまうような葛藤シーンも高校生らしい「キュンッ!」な恋愛シーンも全部詰まった『氷の城壁』。
ただの青春漫画と思うなかれ!
感情タグBEST3
笑えて泣けた
五十嵐くんの例えツッコミがものすごく面白くて、一人でしばらく声を殺して笑った。
はたで見てたミキちゃんも、可笑しいけど声に出せない出しちゃいけないと思っていたに違いない。その後の五十嵐くんの回想がちょっと切ない。みっともない(と思っているのは本人だけ)自分をよりによって一番見られたくない人に見られた、と思っているのだろう。
自己を他者を過敏に意識するティーンエイジャー。その丁寧な描写に毎回感動する。
小雪ちゃんと五十嵐くんの関係、五十嵐くんに責任があるっていうより、小雪ちゃんに問題があるのかなって、すごくよくわかりました。
五十嵐くんのこと、ひどく傷つけていたんだなってびっくりです。後悔はしているみたいだけれど、それで出てくるセリフがこれなのか?ってそれもびっくりです。話しかけたこと自体、頑張ったんだろうけど…